• メメント・モリ -西洋美術の謎と闇-

    ダークサイドの西洋美術にまつわる絵画や展覧会、グッズ情報をご紹介。

    【作品15点】中世の画家が情報だけを頼りに描いた象が、とんでもなくシュールに

    Middle Ages elephants 11 - コピー

     現代を生きる私達の中で、象を見たことがないという人は殆どいないのではないでしょうか。実際に見たことがなくとも、テレビやネット、本で象の姿は溢れています。子供でも象の姿形を容易に思い描くことができると思います。
     しかし、中世時代の人々は実際に象を見たことがありません。テレビも写真もない。唯一頼りなのは、アフリカやアジアへ旅をしたことがある人の伝聞のみです。中世の人々は異国の話を聞いて胸を躍らせ、見たこともない象の姿を思い浮かべました。「山みたいなでかさで、鼻がこーんなに長かった!固くて太い四本足で、踏み潰されそうだった。恐ろしい怪物だったよ!」と旅人は言ったかもしれません。旅人が本を書いて画家が挿絵を付け、その著作を見た人々がまた違う人に恐ろしい象のことを伝えたかもしれません。
     伝言ゲーム形式に象の姿は広まっていき、尾ひれ背びれが付き、幻想の中で解釈する人も出てきました。そうして想像で描かれた象の姿はとんでもないことになってしまいました。そんな象さんをご覧ください。


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    【絵画10点】ギリシャ神話のイカロスは太陽に近付いて蠟の翼を溶かし、墜落する

    Jacob Peter Gowy  1635-7 - コピー

     イカロスはギリシャ神話に登場する少年で、発明家ダイダロスの息子です。
     ダイダロスは王の寵愛を失ってしまい、息子もろとも高い塔に幽閉されてしまいました。父は塔から脱出する為に、蠟で固めた翼を身につけることを思い付きました。彼は鳥の羽を集めて蠟で接着し、立派な翼をこしらえます。二人はそれを腕につけ、大空へ羽ばたきます。ダイダロスは口酸っぱく「私の後に続け、決して上へ行くな」と忠告していましたが、イカロスは飛んだ喜びのあまり、天高く飛んでいきました。父が気付いた時には遅く、イカロスの翼はばらばらになり、真っ逆さまに海へ墜落してしまいました。ダイダロスは自らの技術を深く嘆き、息子の遺体を埋めたと言われています。
     画家達はこの物語を様々なシーンで描きましたので、作品をご覧ください。


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    タラ夫を応援!バベルの塔展のタラ夫のような、きもかわいい魚の怪物10連発

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     2017年に入り、ブリューゲル「バベルの塔」展が三か月を切りました。展覧会の公式HPもだいぶ更新され、周知の情報になっている方も多いと思います。ですが、まだまだ多くの方に展覧会のことを知っていただきたい。マスコットキャラクター「タラ夫」も一生懸命、展覧会を宣伝しています。
     (追記) ついに展覧会がスタートしました!今だかつてないブリューゲル&ボス&怪物ヒートに、とても興奮しています!皆様にタラ夫のような子をもっともっと伝えていきたいです。
     私も微々たる力ですがタラ夫を応援したいと思いますので、きも可愛い魚の怪物を10点紹介いたします!


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    道化役者の風刺喜劇! イタリアの即興劇コンメディア・デラルテの絵画

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     コンメディア・デラルテは16世紀中頃のイタリアで生まれた、風刺の効いた即興劇です。
     コメディアやコンメディーア、ディラルテなどとも表記されます。起源は古代ローマの喜劇だという説もありますが、確かな事は分かっていません。16世紀頃に旅回りの芸人たちが野外舞台の見世物として演じたのが、コンメディア・デラルテの始まりです。
     コンメディア・デラルテは即興劇の為、決まったストーリーや登場人物はありません。基盤となっている概要やキャラクターを元に、俳優達が半ばアドリブで演じるのです。観客を喜ばし、笑わせるのが彼等の目的なので、劇中に流行を取り入れたり、ジャグリングやアクロバットなどのパフォーマンスを行いました。
     人物紹介を交えつつ、劇の様子や役者たちを描いた作品を見ていきましょう。


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    現代版「快楽の園」が蠢く!ヒエロニムス・ボスのオマージュ動画「Paradise」

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     15-16世紀のネーデルラント(オランダ)の画家ヒエロニムス・ボスは当時の社会を戒め、風刺する為に多くの個性的な作品を描きました。彼の代表作「快楽の園」も諸説がありますが、快楽に溺れる人々が地獄へ落ちる様を描いた作品とも解釈されています。
     そんなボスは2016年に没後500周年となり、オランダの大規模な祝典、展覧会を始め、多くの話題が生じました。今回紹介する動画もそんな最中に公開されたものです。作成者は映像集団のStudio Smack。ループするショートアニメーションみたいな感じのこの作品は、「21世紀の文明の行き過ぎた欲望」というテーマで、ボスと同じように現代社会を痛烈に皮肉っています。有名な某ネズミキャラや、化粧の濃いグラマーお姉様、映画に出てきそうなUFO(?)、フライドチキン鳥などが登場します。
     現代のシュールなオマージュ作品「Paradise」を見ていきましょう。


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    ジョットの寓意画から学ぶ、7つの美徳と7つの悪徳。スクロヴェーニ礼拝堂の宗教画

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      ジョット・ディ・ボンドーネはイタリア出身の中世後期の画家です。
     彼の最も有名な作品は1305年に描かれた、スクロヴェーニ礼拝堂の一連の宗教画ですが、その中にグリザイユ(モノクロのこと)で描かれた「美徳と悪徳」とされる14枚の寓意画があります。寓意(ぐうい)とはある意味を直接伝えず、別のものに例えたり、ほのめかしたりして伝えることで、寓意画は概念を擬人化した絵画のことを指します。スクロヴェーニ礼拝堂へ来た信仰者はこの絵画を見て、率先して行う美徳、やってはならない悪徳を学んだのでした。
     私たちもジョット先生の道徳の授業を学びましょう。


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    西洋絵画の父ジョットの絵画9選。平坦を立体に変え、中世ルネサンスの架け橋となる

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     ジョット・ディ・ボンドーネ(1267年頃―1337年)はジオットとも呼ばれ、イタリア出身の中世後期の画家です。
     中世時代、絵画は「文盲の人々にキリストの物語が伝わればいい」という名目で描かれ、美術的側面は排除されていました。リアルに描くことを忌避し、外面より内面を重視せよ、象徴性や図像が大切だと、わざと適当ともとれる絵画を描いたのでした。中世の人々もリアルに描こうとしたらできたかもしれませんが、時代がそれを許さなかったのです。
     しかし、その概念に対してジョットが革命を起こします。彼は三次元の空間や人物の自然な感情表現を描写したのです。人物のサイズは建物や風景と比較して自然な大きさで表され、人々のポーズも的確なものでした。それによりジョットは一躍有名になり、現代の評価では「西洋絵画の父」とも呼ばれるまでになりました。
     そんな偉大な巨匠、ジョットの作品9点を見ていきましょう。


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    【絵画11点】ギリシャ神話のプロメテウスは内臓を喰われ続ける。人類に味方した故に

    Peter Paul Rubens, Prometheus Bound, 1618 - コピー

     プロメテウスはギリシャ神話に登場するティタン族の男神です。
     彼は主神ゼウスの命令に背いて神々の火を盗み、人類に与えました。それによって人々は飛躍的に文明を伸ばしたものの、ゼウスは怒り狂い、プロメテウスを捕まえてカウカーソス山脈に張り付けにしました。山脈には獰猛な鷲がおり、不死であるプロメテウスは生きながらにして肝臓をついばまれるという責め苦を受けました。夜中には傷口が再生し、また同じ拷問が繰り返されるのです。残酷な罰はヘラクレスが救出するまで続けられ、プロメテウスは毎日想像を絶する痛みを受け続けていたのでした。
     画家たちはその残酷なシーンを描き、プロメテウスの苦悶する表情、よじれた身体で痛みを表現しようとしました。見るだけで痛そうな作品をご紹介いたします。一部閲覧注意です。


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    ロキの捕縛の絵画11点。北欧神話の裏切者はラグナロクまで毒蛇の罰を受け続ける

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     北欧神話に登場するロキは、いたずら好きで悪賢い神として有名です。
     ロキは光の神バルデルを策略で殺し、神々の面前でそれを暴露したことによって裏切者とみなされました。彼は鮭の姿になって逃亡を図りましたが、雷神トールによって捕まえられてしまいます。ロキは洞窟へ引っ立てられ、神々は彼の息子二人を連れてきて、目の前で一人を狼に変え、もう一人を食い殺させてしまいます。死んだ息子から腸を取り出し、神々はそれをロープがわりに使い、ロキを岩に括りつけました。腸は頑丈な鎖に変わり、身動きができなくなったロキ。そして、スカジという女神が毒蛇を置き、顔に毒がしたたるようにしました。痛みにもがくロキを神々が置きざりにした中、唯一妻のシギュンが側に寄り添い、蛇の毒を盃で受け止めていたのでした。
     画家によって描かれたロキの姿をご覧ください。


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    伝説の宮廷道化師。ポーランドで最も有名なルネサンスの道化師、スタンチク

    Jan_Matejko,_Stańczyk 1862 - コピー

     スタンチクはポーランドの宮廷道化師の中で、一番有名な人物です。
     彼は1480年頃-1560年頃に生き、アレクサンデル、ジグムント1世老王、ジグムント2世アウグストという三代の王に仕えました。本名はスタニスワフ・ゴンスカと推定されています。宮廷道化師は様々な芸を行って王を楽しませる職業ですが、スタンチクはそれ以上の能力を持っていました。彼はポーランドの歴史、政治に精通し、非常に高い知性を有していました。王のアドバイザーとして活躍し、自らの職業を最大限に利用して、冗談を交えながら風刺や警告、批判を行いました。人々はそのたぐいまれな才能を賞讃したと言われています。
     そんな最強道化師スタンチクの姿を見ていきましょう。


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    中世ルネサンスのシュールな絵画をこよなく愛する。
    師匠はヒエロニムス・ボス。
    神秘とダークな作品情報を皆様と共有していきたいと思います。

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