Rogier_van_der_Weyden2 - コピー

 ロヒール・ファン・デル・ウェイデンは初期フランドル派の画家で、現在のベルギーで生まれました。彼は15世紀の北方絵画において非常に影響力のあった画家で、ロベルト・カンピンを師匠(諸説あり)に、ハンス・メムリンク(メムリンクの絵画はこちら)を弟子にとっていました。当時から国際的な名声を得ており、イタリアやスペイン、ネーデルラントの王侯貴族を相手に制作依頼を受けていました。
 ウェイデンの作品のほとんどが宗教画と肖像画で、初期フランドル画の特徴の写実性、緻密さ、哀愁感を色濃く表しています。彼は油彩とテンペラの混合技法を用い、薄く色を塗り重ねていった為、多くの色相を表現することができました。白でさえ何段階もの色調を使用しているようです。
 静けさが漂う美麗な作品を見ていきましょう。


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「最後の審判  15世紀前半」
人々を天国と地獄に分類する最後の審判を描いた作品。
中央にはキリストと女性っぽいミカエル。聖人たちと裁かれる人々も。
→ 最後の審判の絵画をもっと見たい方はこちら
Rogier_van_der_Weyden_-_The_Last_Judgment_Polyptych

「十字架降下   1435年頃」
処刑されて亡くなったキリストを聖人たちが降ろしているシーン。
青白赤の鮮やかな色が目を引きます。手前で気絶しているのはマリア様。
Rogier_van_der_Weyden2

「聖母を描く聖ルカ  15世紀半ば頃」
ヤン・ファン・エイクの作品を元にして描かれた絵画。
キリストの表情がちょっと怖いかも・・・。
-Weyden_madonna_1440

「七つの秘蹟(ひせき)の祭壇画  15世紀半ば頃」
秘蹟は「神の恵みを感じる感覚的なもの」と言われています
「洗礼・堅信・聖体・ゆるし・病者の塗油・叙階・結婚」が秘蹟とされ、
それらが絵画で表されています。
Seven_Sacraments_Rogier

「東方三博士の礼拝  15世紀」
キリストが誕生した際、祝福をしようと東方から来た三人の賢者達を描いた
作品。右三名が賢者、左のおじさんがマリアの夫ヨセフと思われます。
→ 東方三博士の絵画をもっと見たい方はこちら
Rogier_van_der_Weyden3

「メディチ家の聖母  1460-1464年頃」
左側にはペテロと洗礼者ヨハネ、右側にはコスマスとダミアヌスが描かれ
ています。右二人はメディチ家の守護聖人のようです。
Rogier_van_der_Weyden

「受胎告知  15世紀」
天使ガブリエルが「あなたは神の子を授かりました」とマリアに告げ、仰天
したという話。赤と白、黒の三トーンで落ち着いた構成になっています。
the-annunciation-1440 受胎告知

「スフォルツァの祭壇画 閉まり  1460年頃」
彩色を施す前のモノトーンの段階(グリザイユ)で扉に描くことは、彫像の
ように見えることから、当時よく行われていました。
 1460

「スフォルツァの祭壇画 開き  1460年頃」
キリストの磔刑と聖人のオンパレード。聖人らは中央の神の子に祈り、
信仰者は祭壇画の者達に祈っていたのでしょう。
Rogier_van_der_Weyden_Sforza_Triptych 1460

「キリストの磔刑  15世紀」
目を見張るような赤い背景と、目の覚めるような白色のコントラストが
映える作品。個人的に、色の使い方が現代的のように思えます。
Weyden_Christ_on_the_Cross_with_Mary_and_St_John

 ウェイデンはロベルト・カンピン、 ヤン・ファン・エイクと並んで初期フランドル絵画の三大巨匠に数えられます。彼等はフランドル絵画を語る上では、切っては切り離せない存在なのです。イタリアルネサンスの三大巨匠 レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロに比べるとかなりマイナーですが、緻密性、悲壮感、絢爛力なら負けていません!というか、フランドル三大巨匠がもっともっと有名になって欲しいです!





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