
イカロスはギリシャ神話に登場する少年で、発明家ダイダロスの息子です。
ダイダロスは王の寵愛を失ってしまい、息子もろとも高い塔に幽閉されてしまいました。父は塔から脱出する為に、蠟で固めた翼を身につけることを思い付きました。彼は鳥の羽を集めて蠟で接着し、立派な翼をこしらえます。二人はそれを腕につけ、大空へ羽ばたきます。ダイダロスは口酸っぱく「私の後に続け、決して上へ行くな」と忠告していましたが、イカロスは飛んだ喜びのあまり、天高く飛んでいきました。父が気付いた時には遅く、イカロスの翼はばらばらになり、真っ逆さまに海へ墜落してしまいました。ダイダロスは自らの技術を深く嘆き、息子の遺体を埋めたと言われています。
画家達はこの物語を様々なシーンで描きましたので、作品をご覧ください。
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「Pyotr Ivanovich Sokolov 作 1776年」
「いいか、父さんの後ろにちゃんと続くんだぞ?」「うん、分かった!」

「Joseph-Marie Vien 作 1746年」
「ねぇ、空の上にある光はなぁに?」
「それは太陽だ。だが、絶対に近付きすぎるなよ。危険だからな」

「Laurent Pecheux 作 18世紀」
「ちゃんと父さんの言う事を聞くんだぞ。分かったな!」
「ちぇ、何回も言わなくても分かったよ」

「シャルル・ポール・ランドン作 1799年」
「さぁ、出発だイカロス!」「うわぁ、飛んだ!すごーい!」

「ハンス・ボル作 16世紀」
「おぉ~なんか人間鳥みたいなのが飛んでるぞ!」
「なんだ!?怪物か?」「フライングヒューマノイドか!?」

「Merry Joseph Blondel 作 1819年」
「イカロス、馬鹿!太陽に近付きすぎだっ!」
「うわあぁ、熱いよぉ、翼の蠟が溶けてる!」

「カルロ・サラチェーニ作 1606-7年」
「翼が、翼がー!落ちるー!!」「イカロスー!」

「ジェイコブ・ピーター・ゴーウィー作 1635-7年」
「息子よーー!!」「うわあぁぁぁーーーー!!」

「ピーテル・ブリューゲル(父)作 1558年」
ボチャン。(誰も気が付かない)

画面右下アップ。

「ハーバート・ジェームス・ドライパー作 1898年」
その後、イカロスは美しきニンフ達によって引き上げられ、
若き死を悼まれましたとさ・・・。ジ、エンド。

一部遊んでしまったセリフがあり失礼しました。ラストのニンフ達は史実にはないので、作者の創作でしょう。むさい父さんより綺麗なお姉さんの方がいいな、と言った感じなんですかね。(失礼)
この記事を書いていて、ふと思いついた曲があります。「昔ーギリシャのイカロスはー蠟で固めたー鳥の羽ー。両手に持って、飛び立ったー♪」といった感じで、 私が小学生の時に授業で習った歌なのですが、皆様はどうですか?歌いましたか?
調べてみたところ、「勇気一つを友にして」という題名の曲のようです。NHKのみんなのうたで放送された曲で、多くの人にトラウマを植え付けたとか・・・。確かにアニメーションが恐い。以下に載せておきますね。
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>> 美術を愛する人様へ
こんばんは^^
いえいえ、連投気になさらないでください。
イカロスの記事も結構遊んで書いてしまいましたw
あえてメインをちいーさく描くという、ブリューゲルの皮肉さが際立ちますね^^;
「勇気一つを友にして」とあと「走れメロス」も当時歌っていた記憶があります。
はしーれメロースーよーもえーつきーるまでー♪
って、燃え尽きちゃ駄目のような…w