Wyeth 1917 -

 ロビン・フッドは中世イングランド(イギリス)の伝説的な人物です。
 彼の物語は長きに渡って吟遊詩人たちによって語り継がれてきましたが、実在する人物かどうかは怪しいです。何名かの勇敢な者の伝記が合わさり、架空のロビン・フッドという人物に脚色が加えられ、伝承的な物語になっていった可能性が高いです。中世時代におけるロビン・フッドは不当な権力に立ち向かう小作民や、土地を奪われた貴族、十字軍へ参加する者など、物語によって立場や性格は大いに異なりました。「緑色の衣服を着ており、無法者の集団の弓が得意な首領で、貧しき者の為に戦う者」というロビン・フッドのイメージは19世紀になって確立したものとされています。
 イギリスのアウトロー的英雄ロビン・フッドの絵画12点をご覧ください。


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「1508年の版画作品」
中世時代のロビン・フッドは農民、貴族、軍人など物語によって
様変わりし、伝説、伝承のまとめ役のような存在でした。
1508

「フランク・ゴッドウィン作  20世紀前半」
19世紀に入って、貧しきを助けて悪を退治する義賊集団の首領という
イメージが付随します。イギリスのノッティンガムのシャーウッドの森に
住んでいるとされ、緑がトレードカラーの弓の名手とされています。
Frank Godwin

「ルイス・ルヘッド作  19世紀後半-20世紀前半」
ロビン・フッドには十数名程度の愉快な仲間たちがおります。
この者は二番目に弓の名手のウィル・スチュートリー。
Louis_Rhead_1912

「Charles Federer 作   1930年」
赤いマントの男は伊達男ウィル・スカーレット。ロビン・フッドの甥です。
Charles Federer  1930

「ルイス・ルヘッド作  1912年」
ロビン・フッドの片腕的存在である大男のリトル・ジョン。
ちっともリトルではありません。二人は丸太棒の上で戦いました。
Robin Hood and Little John, by Louis Rhead 1912

「フランク・ゴッドウィン作  1920年」
勝者、リトル・ジョン。この戦いで二人は意気投合し、仲間になりました。
Frank_Godwin  1920

「ルイス・ルヘッド作  20世紀前半」
タック修道士。怪力の修道士で、大の男を背負ってもへっちゃらです。
エール酒が大好きな陽気な人。修道士だけど酒はぐびぐび飲みます。
Louis Rhead

「John Millar Watt 作  20世紀半ば」
笑顔で握手を交わそうとする、ロビン・フッドと獅子心王リチャード一世。
獅子心王の弟ジョンが兄を蹴落とそうと画策したので、
二人で力を合わせてそれを阻止したとされています。
John Millar Watt

「N.C. ワイエス作  20世紀前半」
粉屋のせがれマッチかな、村人の一人かな?
義賊は可愛い女の子じゃなくてもしっかりと助けます!
Wyeth

「ウォルター・クレイン作  19世紀後半-20世紀前半」
ロビン・フッドさん、手前の敵に剣突き付けてる場合じゃないって!
隙だらけですって!奥の人が攻撃する気満々ですって!
Walter Crane

「ダニエル・マクリース作  1845年」
ロビン・フッドの仲間たち。基本賊ですので、シャーウッド森で酒を
あおって楽しく暮らしています。冗談が飛び、笑い声が響く。
愉快な仲間たちご一行です。
Daniel Maclise (1845)

「N.C. ワイエス作   1917年」
でも、やるときゃやりますよ!
俺たちゃ正義の心を持った賊だからな!
 Wyeth 1917

 ロビン・フッドの伝説は以前聞いたことがあったのですが、お恥ずかしいながら「あれ? ロビン・フッドってりんごの人だっけ?」と思ってしまいました。緑の服を着て、弓を持って、確か、息子の頭の上のりんごを・・・。と考えて、何かがおかしいと思って調べてみると。それって、ウィリアム・テルやん!
 りんごの人はテルさんでした。私以外にも混同する人は結構いるようで、グーグル検索の予測に「ロビン・フッド りんご」と出ていました。ロビン・フッドと打っただけで「りんご」が現出するとは・・・相当なものです。両者は緑系で弓を得意としている点でよく似ていて間違えやすいですが、別の物語です。ロビン・フッド=義賊、ウィリアム・テル=りんごと覚えてしまいましょう!(笑

→ ウィリアム・テルの絵画を見たい方はこちら


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