ミュシャ展 -

 5月26日(金)に、東京の国立新美術館で開催されている「ミュシャ展」へ一人旅で行ってきました!
 この展覧会は2017年3月8日~6月5日まで行われております。残念ながら巡回展はないようなので、もうすぐ終了してしまいます。世界初公開となるミュシャの大作「スラヴ叙事詩」が、20点全て日本にやって来ているので、注目度とお勧め度100%の展覧会となっております!早速展覧会の混雑状況と感想を書いていきたいと思います!


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いざ、国立新美術館へ!


国立新美術館

 乃木坂駅から美術館までは連絡通路で繋がっているので、特に迷うことなく到着しました。
 「新」という名前が付いているだけあって、現代的なデザインの建物でした。わくわくして中に入ってみると、物凄い広さ&物凄い人だかり!想像以上の人の波に、私はあ然としました・・・。

国立新美術館 (2)


混雑状況と感想は?


 一言で言えば大混雑です。5月26日(金)の14:00頃に到着したのですが、長蛇の列がずらーっとひたすら並んでおり、ミュシャ展に入るのには30分待ちでした。もちろん展覧会の中に入っても人だらけでした・・・。

 スラヴ叙事詩は大きいサイズの作品ばかりで、部屋も広い為に余裕があるレベルでした。しかし、その後に続くポスターや印刷、書籍などの作品になってくると部屋が狭くなり、段々と観るのが大変になってきます。私は小柄な方なので、前にいたら動けない、後ろに行ったら全く観えないという悲しい葛藤が生じました(笑)

 ショップには公式図録やファイル、Tシャツ、バッグなど色々並んでおり、売り切れになっている超人気グッズもあるようですが、ここも物凄い人だかりで、見るに見れずに外へ出てしまいました。レジとか異常なくらい並んでいました(^^;) ショップを観るのは至難の業かもしれません。

 私が帰る5時頃になったら来場者が少し減っていたので、朝いちか夕方頃に行けば、混雑が緩和できるかもしれません。土日の昼頃は大混雑が予想されるので、やめておいた方がいいような気がします。ミュシャ展の公式HPで混雑チェックができるので、確認してみるのも良いと思いますよ^^ (110分待ちとかありました)

 スラヴ叙事詩を一目見た時の感想は「凄い…」の一言でした。
 5mや8m級の作品たちが並んでいるのは圧巻で、絵画というよりも「歴史が刻まれた壁」を観ているようでした。画材はテンペラと油彩を用いており、色味は淡くて決して濃くはないのですが、20年かけた超大作というのも納得できる、民族の深い歴史が込められた迫力がある作品ばかりでした。内側から強いパワーを感じましたね。ミュシャの揺るぎない愛国心が伝わって胸が熱くなり、その熱意に賞賛を送りたいです。

 ミュシャのその他の作品も80点展示されており、彼の人生もよく知ることができました。全100点の作品の中でほぼ100%がミュシャ作でした。「ミュシャ展」という名前にふさわしい展覧会だったと思います。
 展覧会の大まかな流れは以下の通りとなります。

 スラヴ叙事詩エリア
1.ミュシャとアール・ヌーヴォー
2.世紀末の祝祭
3.独立のための闘い
4.習作と出版物


一部写真OKでした!


ミュシャ展

 会場の中には撮影可能エリアがあり、スラヴ叙事詩の5点はパシャリOKです!ミュシャの絵画と一緒に記念撮影することもできます!みんな一心不乱にシャッターを押していました。私も人だかりの中、懸命に写真を撮りました。

ミュシャ展 (3)

 ここにある5点の作品を解説していきたいと思います。作品が大きすぎて全部収まらなかったので、中途半端な撮影になっていることをお許し下さい。

ミュシャ展 (2)


イヴァンチツェの兄弟団学校


イヴァンチツェの兄弟団学校

 ミュシャの故郷イヴァンチツェを舞台とした作品です。15世紀に生まれたボヘミア兄弟団はチェコの宗教改革を主導しました。16世紀に彼等は拠点をここに定め、チェコ語の聖書を学校で作りました。ミュシャは学校で聖書の印刷を行っている場面を描きました。

イヴァンチツェの兄弟団学校 (2)

 盲目の老人の為に青年が聖書を読んでいる場面。青年はミュシャの自画像らしいです。こちらを見つめる眼差しがイケメンです。


聖アトス山


聖アトス山 (2)

 ギリシャ正教会の聖地アトス山は、伝説では聖母マリアが亡くなった地とされています。教会の上部にはキリストとマリアをかたどったモザイク画があり、下ではロシアからの巡礼者が祈りを捧げています。ミュシャはこれによって天上界と地上界を表現しました。

聖アトス山

 怪我をしている老人と手助けをする青年。聖母子に怪我が治るよう祈っていたのでしょうか。スラヴ民族の救済を暗に訴えていそうです。


スラヴ菩提樹の下で行われるオムラジナ会の誓い


スラヴ菩提樹の下で行われるオムラジナ会の誓い (2)

 1870年頃に結成されたオムラジナ会はチェコの独立の為に奮闘しましたが、20世紀に弾圧を受けてしまいます。オムラジナ会の若者たちが手を取り合う様子が描かれています。

スラヴ菩提樹の下で行われるオムラジナ会の誓い

 輪を成す若者の上にいる女性は女神スラヴィアです。(欠けました…) 左側のこちらを見ている少女がミュシャの娘ヤロスラヴァ、右側の少年が息子イジーをモデルに描かれました。この作品は唯一未完となっているそうです。どうしてなのでしょう。わざとなのですかね・・・?


ロシアの農奴制廃止


ロシアの農奴制廃止

 この作品はミュシャのパトロンであるチャールズ・クレインの意向によって描かれました。スラヴ叙事詩の中で唯一ロシアを舞台にしています。ロシアは1861年に農奴制が廃止され、農民が解放されることとなりました。

ロシアの農奴制廃止 (2)

 本来は喜ばしいことなのですが、ミュシャの作品の人々はそれがまだ飲み込めないというように、呆然と佇んでいます。子供を抱きかかえる若い母親の目線が印象的です。

ロシアの農奴制廃止 (3)


スラヴ民族の賛歌


スラヴ民族の賛歌

 20作品に渡って続いた「スラヴ叙事詩」のラストの作品。
 スラヴ民族の闘いの歴史が四つに分けられて配置されています。右下の青い部分は神話的な時代、左上の赤い部分は中世のフス戦争の時代、その下の黒い人影は弾圧と抑圧の時代、そして、中央には記念すべき独立が示されています。

スラヴ民族の賛歌 (2)

 画面上部のたくましい青年はチェコスロヴァキアと、その外の独立国家を象徴しており、自由と調和を意味する花輪を持っています。ミュシャは独立の為に闘ったスラヴ民族の気高い精神を称え、人類の精神の理想となることを願い、これらの作品を手がけました。

スラヴ民族の賛歌 (3)


まとめ


 予想以上の人だかりに驚きましたが、「ミュシャ展」はとても素晴らしい内容でした!30分待ちをして人込みを搔き分けて観る価値は充分にあったと思います。作品に注釈は付いていますが、予備知識がないとちんぷんかんぷんな部分もあると思います。もし行かれる際は、スラヴ叙事詩について勉強した方が断然面白くなると思います!
 6月5日までやっておりますので、ぜひ展覧会へ足を運んでミュシャの壮大な作品を観てください^^

→ ミュシャ展の公式HPはこちら


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