プラド美術館展

 17世紀のスペインを代表する偉大なる画家、ベラスケス。彼はスペインの宮廷画家であった為、作品の半分はプラド美術館に収蔵されています。そして、ベラスケスをメインにした展覧会「プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光」が、東京の国立西洋美術館で2018年 2月24日(土)~5月27日(日)まで、神戸の兵庫県立美術館で2018年 6月13日(水)~10月14日(日)まで開催されます!な、ななんと!ベラスケスの作品7点が出展されるそうです!
 プラド美術館展は2015~16年に「スペイン宮廷 美への情熱」が開催され、その時のメイン作品は美しい女性の肖像であるアントン・ラファエル・メングス作の「マリア・ルイサ・デ・パルマ」と、ヒエロニムス・ボス作の「愚者の石の切除」でしたね。2018年の展覧会も豪華キャストが揃いそうな予感がします!まだ情報は少ないですが、内容を見ていきましょう!

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ポスター

こちらが展覧会のポスター。
馬に乗った皇太子少年が今回のメインです。「スペインの黄金時代、お見せします。」というキャッチフレーズなので、17世紀スペインの作品が充実するのではないでしょうか。背面には「ベラスケス7点が一挙来日、これは事件です。」という文章のもと、6点の作品が載っておりました。巨匠ベラスケスの作品が一度に7点も展覧会に出されるなんて、なんて贅沢!出品される作品は以下の通りです。



7点のベラスケス作品


「ディエゴ・ベラスケス作  1635年頃 皇太子バルタサール・カルロス騎馬像」
彼はスペインの王フェリペ4世の長男としてマドリードに生まれました。
母は最初の妃であるイサベル・デ・ボルボン。バルタサール君が
6歳の時の絵画です。皇太子の為か、ベラスケスの描いた肖像画が
沢山残っています。馬もムキムキで凛々しく描かれていますね。
ベラスケス

「東方三博士の礼拝  1619年」
キリストが馬小屋で誕生した際、東方から賢者達がお祈りに来た、
という新約聖書の物語に由来しております。幼児キリストとマリア、
父ヨセフ、三博士に・・・。一番左側にいるのは依頼者でしょうか。
→ 東方三博士の礼拝についての絵画を見たい方はこちら
Adoration of the Magi 1639

「休息するマルス  1641年」
ギリシャ神話の戦の神マルスを描いた作品ですが、戦神は座り込んで
やる気がなさそうです。兜、落ちている武器も頼りなさげです。
どうやらベッド=愛に対する戦争の敗北を意味しているようです。
その体勢はミケランジェロ彫刻の影響を受けております。
Marte (Mars Resting)1641

「狩猟姿のフェリペ4世  1632-34年」
スペイン周辺の王として活躍したフェリペ4世は芸術家たちを支援し、
西洋諸国の中で最高の水準のコレクションを保持します。
後のプラド美術館の基盤を築いたのでした。
Felipe IV Cazador (Hunting) 1633

「バリェーカスの少年  1645年」
本名は Francisco Lezcano さん。彼はフェリペ4世の元で宮廷道化師
として働いていました。当時の王家は障害を持ってみえたり、他の人と
異なる特徴を持ってみえる方を抱え、道化師として置いていたのです。
ベラスケスはそんな方達を一連の絵画に残しています。
Portrait of Francisco Lezcano1645

「メニッポス  1638年」
メニッポスは紀元前三世紀のギリシャの哲学者、風刺家です。
ソクラテスの流れを汲んだキュニコス派を支持していました。真面目な
テーマを嘲笑し、皮肉めいた社会観を持っていました。
Menipo (Menippus)  1641

「フアン・マルティネス・モンタニェースの肖像  1635年」
彼はスペインの彫刻家です。宗教の主題やフェリペ4世の作品を
手がけました。絵画では彼の真面目な仕事に対する姿勢が現れて
います。ベラスケスさん、彫刻の部分はわざとなんですかね・・・。
Portrait of Juan Martínez Montañés  1636

 以上7点のベラスケス作品が来日します!展覧会は80~100点近くの絵画が来日すると予想されますが、まだ他の作品は分かっていません。なので、他のバルタサール・カルロス君の肖像画6点を見てみましょう!
 以下のものは展覧会に出展されないものとなりますので、ご了承ください。



皇太子バルタサール・カルロス少年の成長


「ディエゴ・ベラスケス作  1635年」
こちらも6歳の肖像。本名はバルタサール・カルロス・デ・アウストリア。
妃イサベルとの間に他に男の子がいなかったので、大切に大切に
育てられました。まだ小さいのにきりりとしていますね。
Diego Velázquez and warkshop1635

「ディエゴ・ベラスケス作  1636年」
その一年後。7歳の作品。かなり前髪がぱっつんになりました。
重そうな甲冑を身にまとい、猟銃を手にしています。
微かに口元が微笑んでおり、威厳すらも感じられますね。
Velázquez, Diego 1636

「ディエゴ・ベラスケス作  1636年」
同じ7歳のバルタサール君はハンターに扮して格好良くポーズを
とっています。気持ちよさそうに寝ている猟犬が可愛いですね。
右側にもさり気なくワンコの存在が・・・。
1636 - Diego Velazquez

「ディエゴ・ベラスケス作  1637年」
8歳になった彼は黒い立派な馬を乗りこなしていますね。
背景にいるのはお父さんか、重鎮の方々でしょうか。
Diego Velázquez (1636-1637)

「ディエゴ・ベラスケス作  1639年」
10歳になっても前髪ぱっつんな髪形ですね。黒と銀のクールな衣装を
着て立っています。小物とかがなく堅実に立っている辺り、
逆に落ち着いて大人びて感じますね。
Velazquez Prince Balthasar Carlos, 1639

フアン・バウティスタ・マルティネス・デル・マソ作  1645年」
バルタサール君16歳。幼かった少年は大きくなり、オーストリアの皇女
マリア・アンナと婚約するまでになりました。しかし、そこで悲劇が訪れます。
彼が17歳の時に病気にかかってしまい、亡くなってしまったのです。
大事な皇太子が逝ってしまうなんて、フェリペ4世の無念さが伝わります。
Juan Bautista Martínez del Mazo 1645

 バルタサール皇太子の死にフェリペ4世は深く悲しみますが、スペインのハプスブルク家を存続させる為、息子の婚約者だったマリア・アンナと結婚します。彼女は当時14歳でした。マリアは1女3男を産み、男子の中で唯一成人したカルロス2世が王位を継ぎます。しかし、カルロス2世は親近婚の影響により様々な障害を背負っており、努力も虚しくハプスブルク家は断絶してしまうのでした・・・。


まとめ


展覧会の料金、チケットはまだ未定ですが、通常料金は1500~1600円くらいかなと思います。前売りだけではなく、お得な先行ペアチケットが販売される確率が高いように感じます。また新しい情報が入り次第お伝えしていきますね!

東京会場:国立西洋美術館:
2018年 2月24日(土)~5月27日(日)

神戸会場:兵庫県立美術館:
2018年 6月13日(水)~10月14日(日)

→ 「プラド美術館展」公式HPはこちら


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