Saint Florian by Francesco del Cossa, 1473 - コピー

 聖フロリアン(聖フロリアヌス)はローマ帝国時代の聖人です。
 現在のドイツ・バイエルン地方の軍司令官であった彼は、消防団も率いていました。帝国側はキリスト教の崇拝を辞めさせる為にアキリヌスを送り出しました。アキリアヌスはローマの神々の信仰を強要しますが、フロリアンは断固拒否。怒った帝国側はフロリアンを棍棒で殴り、釘で打ちつけて火で炙って拷問しました。そして首に大石をくくり付け、ドナウ川に沈めてしまったのでした。
 フロリアンはそれにちなんで消防関係者の守護聖人とされ、フロリアン十字は消防団の紋章として広く使用されています。
 では、聖フロリアンの絵画13点をご覧ください。

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Johann Anton Gumpp と Melchior Steidl 作  17-8世紀」
オーストリアの天井のフレスコ画。ローマの神々を信仰する事を
拒否したフロリアンが、兵士に棍棒で殴打される様子が描かれて
います。人々も犬も見守っていますね。
Johann Anton Gumpp Melchior Steidl Florian

Johann Anton Gumpp と Melchior Steidl 作  17-8世紀」
今度は釘というよりも、鉤爪のついた棒で引っ掻かれている
フロリアン。あまり痛そうにはしていませんが、流血が痛そうです・・・。
Johann Anton Gumpp and Melchior Steidl Florian 4

Johann Anton Gumpp と Melchior Steidl 作  17-8世紀」
次は火炙りにされ、大石をくくり付けられて川に沈められてしまう
のでした。観衆がいる中、縛られたフロリアンは川へ落下。
これらの作品は天井に連作として描かれています。
Johann Anton Gumpp and Melchior Steidl  Florian2

Johann Anton Gumpp と Melchior Steidl 作  17-8世紀」
そして、聖人となった聖フロリアンはイエス・キリストと神の元へ
召されるのでした。青い衣服を着て旗を持っているのが彼。
殉教の証である棕櫚の葉も手にありますね。

Johann Anton Gumpp and Melchior Steidl Florian3

アルブレヒト・アルトドルファー作  1516年」
ぼこぼこと棍棒で殴られるフロリアン。彼は軍司令官であり、
消防も行っていた為にマッチョ系であると思われますが、
華奢な美青年風に描かれていますね。
Martyrdom of St, Florian, 1516, by Albrecht Altdorfer

「「アルブレヒト・アルトドルファー作  1516-20年」
ドナウ川へと落とされようとしているフロリアン。石というよりも、
ダンベルの片側のような重りを付けられていますね。
棍棒でも釘でも炎でも生きていたので、最後の手段と言った
感じなのでしょうか。
Albrecht altdorfer Martyrdom St Florian1516-20

「Leopold Schultz 作  1837年」
ドナウ川へ落される瞬間に神へと祈りを捧げるフロリアンの作品。
ローマ兵のようなぴっちりとした立派な衣服を着ていますね。
天上には天使が降臨し、左側には後光を付けた女性が。
フロリアンの姿を幻視したというヴァレリアという方なのかな。
Schultz's 19th-century Martyrdom of St. Florian

マルティン・ヨハン・シュミット作  1786年」
ワイルドな姿のフロリアン。軍司令官と言えばこんな姿を私も思い
浮かべます。消防団を率いており、火炙りにも耐えた彼は火を
消そうと水をかける行為がアトリビュートとされています。あと、重りも。
St Florian extinguishing a fire, 1786 Martin Johann Schmidt

マルティン・ヨハン・シュミット作  1718-1801年」
こちらも立派な髭を生やして鎧を着たフロリアン。天上へと
運ばれているようですね。消火活動は天使さんが行っています。
Martin Johann Schmidt St. Florian rettet Stockern

「スロバキアのPóniky 教会にあるフレスコ画  1478年」
聖ゲオルギウスと聖フロリアンのツーショット。
ゲオルギウスは竜を退治した聖人なので、竜を踏んでいます。
戦いに携わる者として話が弾むのかな。
Fresco Roman Catholic church of Pónik Now Póniky Slovakia 1478

「Hans Strigel 作  1480年」
聖フロリアン、使徒ヨハネ、聖セバスティアヌスの三人集合。
空間がなんか凄い事になっていますし、矢がめっちゃ刺さって
満面の笑みだ・・・。ある種の魅力を称えた作品です。
Hans Strigel Florian mit Johannes  und Sebastian 1480

「フランス出身の画家作  1470-80年」
こちらも聖フロリアン&聖セバスティアヌスのペア。
セバスティアヌスもこう見えて軍人なので、気が合う・・・のかな。
ミニチュアの家に水をかける黒い騎士に、身体に矢が刺さって
半裸で微笑む美青年・・・。聖人画って個性が凄いですね。
Anonymous French Master of Florian and Sebastian1470-80

フランチェスコ・デル・コッサ作  1473年」
この絵画を紹介したいが為に、聖フロリアンの記事を書いたと
言っても過言ではありません。 どかっと置いた足、にやりと笑む姿。
この聖人ならざる態度、大胆不敵さ、ふてぶてしさが素晴らしいですw
Saint Florian by Francesco del Cossa, 1473

 十二使徒や聖ゲオルギウス、聖セバスティアヌスに比べたら、マイナーな方に入ってしまうと思われる聖フロリアン。恥ずかしながら私も最近まで知りませんでした。しかし、絵画で観た彼の印象は強く、一度見たら忘れないと思います。上記の作品を始めて見た時は「こんな悪どいポーズの聖人がいるのか!?」と仰天してしまいました(笑)
 他の聖人画でも、火事場になった家に水をかけるアトリビュートは存在感がありますね。有名である使徒ヨハネより目立ってましたからw この記事を機会に、聖フロリアンの勇姿を心に刻んでいただけたら幸いです^^

→ 聖ゲオルギウスについての絵画を見たい方はこちら
→ 聖セバスティアヌスについての絵画を見たい方はこちら
→ アトリビュートについての絵画を見たい方はこちら


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