Pieter paul rubens -

 ギリシャ神話の代表的な英雄の一人であるヘラクレス。
 彼の特徴は何といってもその力強さであり、筋肉ムキムキのガタイでネメアーの獅子やヒュドラ、大猪、巨人アンタイオスなどを仕留めました。ヘラクレスの物語は多々ある中で、彼の象徴ともいうべき「つかみ合い殴り合いの肉弾戦」や、その荒ぶるムキムキの姿は画家を魅了したようで、何枚かの作品が残されています。特にバロック時代に人気が出たようなのか、その時代に多めかなという印象がありました。
 では、戦うヘラクレスの絵画13点をご覧ください。おっさんだらけのむさい絵画オンリーとなりますので、ご了承ください。一部少しだけ閲覧注意があります!

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「ピーテル・パウル・ルーベンス作  1577-1640年」
ネメアーの獅子の首を腕力で絞めつけ、仕留めようとしている
ヘラクレス。退治されたこの獅子は毛皮を剥がされ、彼が纏うことで
シンボル的存在となりました。
Rubens 1577-1640 Hercules and the Nemean Lion

「ピーテル・パウル・ルーベンス作  1577-1640年」
もう一枚ルーベンス。こちらの方が全身を使って締め付けており、
より迫力が感じられます。ついでにトラもやっつけており、
ヘラクレスの豪傑さを前面に押し出していますね。
Pieter paul rubens

 「フランシスコ・デ・スルバラン作  1598-1664年」
ルーベンスの作品を見た後だと、抱き合っているように感じて
しまいましたすみません^^;スルバランはヘラクレスの戦いを
気に入っていたのか、何枚もの作品を残しています。
Hercules fighting Nemean lion Francisco de Zurbarán

ジャコポ・トーニ作  1476-1526年」
ちょっと遠めの戦闘。襲い掛かろうとする獅子に対し、彼は顎を
ぐわしっっと持って応戦しています。そのまま膝蹴り&頭突き攻撃が
入るか!?←ぇ

Jacopo Torni

フランシスコ・デ・スルバラン作  1598-1664年」
大猪を生け捕りにしようと棍棒で戦うヘラクレス。
右奥には猪をよいしょっと背負う姿も。
Hercules Fighting Boar Erymanthian Francisco De Zurbaran

フランシスコ・デ・スルバラン作 1634年」
こちらは9つの頭を持った蛇の怪物ヒュドラを退治するヘラクレス。
一瞬「胸が陥没しておる!?」と思ったら、ヒュドラの胴体でしたw
再生するヒュドラの首を従者に焼かせ、見事勝利を得たのでした。
Francisco De Zurbaran Hercules Fighting Lernaean Hydra 1634

「グイド・レーニ作  1575-1642年」
今にも棍棒を振り下ろさんとする、迫力あるヘラクレス。
これをモデルにやってもらって描いたのだとしたら、モデルの人かなり
大変そうだ・・・。
Hercules Killing Hydra of Lerna Artist Guido Reni

フィリッポ・ラウリ作  1623-94年」
手前にいるのは鍛冶の神ヘパイストス(ウルカヌス)。奥のレリーフが
ヒュドラを退治するヘラクレスになっています。彼は英雄の武具を
与えたとされていますが、この作品は「得物を振るう筋肉おじさん」
関連で描いたのかな?
Vulcan At His Forge Hercules Fighting The Hydra Filippo Lauri

ノエル・コワペル作  1667-69年」
河の神アケロオスと戦うヘラクレス。二人はオイネウスの娘
デイアネイラに求婚し、彼女を巡って争うこととなったのでした。
変身術を駆使して戦うアケロオスでしたが、ヘラクレスに角を
へし折られてあえなく敗北。
Noël Coypel - Hercules Fighting Achelous, 1667-69

「ルーカス・クラナッハ(父)作  1472-1553年」
何か色々とやばい取っ組み合いですねww
こちらは巨人アンタイオスVSヘラクレス。巨人を地面から持ち上げて、
バキバキっと背骨をへし折ろうとしています。
Hercules And Antaeus  Lucas Cranach the Elder

フランシスコ・デ・スルバラン作  1634年」
アンタイオスは地面から無敵の力を得ており、強そうな旅人に
戦いを挑んでは殺めていましたが、能力を見破ったヘラクレスが
彼を持ち上げて能力を封じ、絞殺したという次第です。
満面の笑顔ではいポーズ♪
Hércules luchando con Anteo, por Zurbarán 1634

「Rafael Tajeo 作  1828年」」
こちらは地面から持ち上げて締め付けるどころか、柔道の投げ技
状態のヘラクレス。このままブンブンされたら成す術がありませんね^^;
Rafael Tajeo  Hercules and Antaeus, 1828

オーギュスト・クーデル作  1819年」
あとちょっと!あとちょっとで地面に足がつくのに!
ふんぬ、それはさせぬぞ!このまま真っ二つになるがいい!
という感じのお二人w
それにしても服を着ないままの取っ組み合いって・・・色々と危険。
Fight Hercules and Antaeus Louis Charles Auguste Couder 1819

 美術はその名称からして、「美しい」ものを対象として描くイメージが付随しています。そればかりが美術ではないことは重々承知しておりますが、美女や美青年、美しい風景画、静物画の方が需要はあるのだと思います。しかしながら、ムッキムキの筋肉を「美しい」と感じる人は少なからずいます。筋肉にこだわりを持って描く画家、筋肉の絵画を買う注文主は当時も現在もいることでしょう。戦闘場面を描くのは、強さを象徴するばかりではなく、盛り上がった立派な筋肉を描く為でもあるような気もしてしまいます。

 また、人体を描く為には骨や筋肉の構造を熟知する必要があり、美しいデッサンを用いるためには筋肉を学ばなければなりません。取っ組み合いのシーンこそ人体の複雑な動作が表現できそうですし、なんというか、マッチョも芸術になくてはならない存在なのだなぁと思えるような作品群でした^^;

→ ヘラクレスとオムパレーについての絵画を見たい方はこちら


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