Luigi Garzi  Alpheus and Arethusa 1705-10 -

アルペイオスとアレトゥーサはギリシア神話に登場する、河の神とニュムペーです。恋と泉にちなんだこのような話が残されています。
美貌のアレトゥーサは女神アルテミスに仕えており、恋愛や結婚に興味がありませんでした。ある日、彼女がアルペイオス川で水浴びをしていると、水底から男性の呼ぶ声が聞こえてきたではありませんか!彼女は驚き、衣服を置いて逃げ出しました。人の姿となったアルペイオスはアレトゥーサに魅了されてしまい、「待って、愛しい人よ!」と追いかけます。追いつかれる寸前、彼女はアルテミスに助けを求めます。女神はアレトゥーサを水に変化させたものの、アルペイオスも水になったので、地面に穴をあけて地下へと逃がしました。海底へ通ってオルトュギアー島へと付き、アレトゥーサはそのまま泉となったのでした。
伝説によると、オルトゥギアー島とアルペイオス川は底で繋がっているとされています。アルペイオス、諦めきれなかったんですね…。
では、アルペイオスとアレトゥーサの絵画12点をご覧ください。


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「Moses van Uyttenbroeck 作 1626年」
狩りの帰りに水浴びをしていると、水底から男の声が!
衣服も着れないまま逃げるアレトゥーサを追うアルペイオス。
Moses van Uyttenbroeck 1626

「Moyses van Uytenbroeck 作 1590–1648年」
「美しい人よ、待っておくれ~!」「いや~ヘンタイ~!」
こんなシチュエーションで追っかけてきたら、誰だって
ドン引きで逃げますよね…。
ドスコイポーズでアルペイオスは全力で追いかけます。
Moyses van Uytenbroeck 1590–1648

「嗅ぎタバコケースに描かれた作品 作者不詳 1810年」
「ま、待ってくれ!」 ひょいっ。
「うふふ、捕まえられるもんなら捕まえてみなさいな」
的な感じのお二人。アレトゥーサさん、なぜか余裕です。
1810 嗅ぎタバコケース £ 2250

「ヨハン・ケーニヒ作  1610年」
アルペイオス、ちっちゃ!!
こちらのアレトゥーサさんも、余裕な感じです。
森深い風景も合わさり、なんだか和やかな空気…。
Johann König Alpheus and Arethusa 1610

「ジョン・マーティン作  1832年」
お二人とも、ちっちゃ!!
アルペイオス川の雄大な風景を描きたかった!という作者の
強い意志が感じられますね。
John Martin 1832

「作者不詳 タペストリー 1630-50年」
「助けてアルテミス様!」という願いは通じ、捕まる寸前に
女神はアレトゥーサを水に変え、地下へと逃がしてしまいます。
物語を見事織り上げた大作ですね。
Embroidered Picture 1630-1650 Unknown

「ローマ出身の画家作 1640年」
追いすがるアルペイオス、逃げ惑うアレトゥーサ、救いに来た
アルテミス。みんな最初に「ア」が付いて若干ややこしい^^;
Alpheus and Arethusa Roman school 1640

「アントニオ・ヴェッリオ作  1636-1707年」
若干キレ気味の逞しい女神様。アレトゥーサを水に変える
どころか、天罰が下りそうな勢いです。それにしても草の隠し方、
無理がありすぎますって!(お下品ですみません^^;)
Antonio Verrio 1636-1707

「カルロ・マラッタ作 1655-7年」
別の神話によると、アルペイオスはアルテミスにも狙いを定め、
あえなく失敗しています。彼に襲われないよう、アルテミスは
顔に泥を塗って正体を隠したとか。アルペイオス…引きますよ…。
Carlo Maratta 1655-57

「ルイージ・ガルジ作  1705-10年」
アルテミス、クピドが総出でアルペイオスの進行を阻止!
アレトゥーサの足は既に水になりかけていますね。
左下のギャラリーは誰なのだろう…。
Luigi Garzi  Alpheus and Arethusa 1705-10

「Arnout Rentinck 作  1742年」
独特なポーズで追っかけ&拒否。
どこか演劇のワンシーンを見ているかのようですね。
ARNOUT RENTINCK 1742

「レオポルド・ブルテ作  1846年」
一体何がどうなったらこうなったんだろう?
様々なサイトで紹介されていたので、この二人の絵画で間違い
ないと思いますが、謎ですね。「我が愛しの人よ、死ぬな!」
みたいな感じでも、実際は嫌すぎて水になっている状況…^^;
Arethusa and Alpheus 1846 Leopold Burthe

恋愛に興味のない女性を男性が見初め、猛アタックするものの拒否される。女性は何かに姿を変えることで回避するー…。
このようなパターンはギリシア神話においてよく見られます。代表的なのはアポロンに見初められてしまったダフネですね。「君は美しい~!」と全力で攻め寄るアポロンにダフネは逃げ、月桂樹に姿を変えてしまいます。アポロンは深く悲しみ、月桂樹を自らのシンボルとしたのでした。また、牧神パンに猛アタックされたシュリンクスは「葦」に変化しています。同様にパンも悲しみ、葦を使って笛を作り、自らの持物としています。

さて、美少年に猛アタックを仕掛けた女性がいます。結果はどうなったのでしょうか?
なんと、融合します!(笑) 美少年ヘルマプロディトスが好きすぎて、ニュムペーであるサルマキスは神々に「どうか離れ離れにしないで!」と懇願して聞き届けられたのです。こうして生まれたのが両性具有のアンドロギュノス。ただ、ヘルマプロデュトスは悲しみに暮れ、この姿を呪ったとされています…。

もちろん物語はこういった展開ばかりではなく、知恵を使って愛を勝ち取った男性もいますが、なんというか、女性の願いや勢いは強きものを感じますね^^;

→ アポロンとダフネについての絵画を見たい方はこちら
→ 牧神パンについての絵画を見たい方はこちら
→ アンドロギュノスについての絵画を見たい方はこちら



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