メメント・モリ -西洋美術の謎と闇-

ダークサイドの西洋美術にまつわる絵画や展覧会、グッズ情報をご紹介。

生と死

メメント・モリの絵画13点。死を想えという意味の、死の象徴に満ちた主題【第二弾】

Memento mori painting by Carstian Luyckx -

 ラテン語で「死を想え」という意味である「メメント・モリ」。
 人の生はいつかは終わる。それを忘れるなという警句としての意味を含んでいます。このメメント・モリのテーマは多くの画家や彫刻家、小説家に愛され、沢山の作品が世に生み出されています。もうすぐこのサイト「メメント・モリ ‐西洋美術の謎と闇₋」は二周年を迎えるので、原点に還って第二弾を掲載することにしました。
 では、死のモチーフが溢れるメメント・モリの絵画13点をご覧ください。トラウマになりそうな閲覧注意の作品がありますので、くれぐれもご注意くださいね。

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アルカディアの絵画12点。ギリシャの牧歌的な土地を夢見た楽園。しかし理想郷は…

Nicolas Poussin, Shepherds of Arcadia 1637 -

 アルカディアはギリシャのペロポネソス半島の中央に位置する地域名であり、後に楽園やユートピアであるという伝承が広まり、理想郷を指す言葉として使われるようになりました。名称はリュカオンの娘カリストとゼウスの息子であるアルカスに由来します。(小熊座となった息子さん。アルカディアの王となったという伝承もあります)
 実在のアルカディアは前4世紀頃にメガロポリスが建設され、牧畜を生業として生活していましたが、農耕に適さない貧しい山岳地帯であったそうです。牧歌的な美しい風景の中で牧畜をする生活が、後世の人々には理想郷だと映ったのだと思います。現代においてもアルカディアは存在し、ギリシャの古代アルカディア地方とエーゲ海沿岸の土地を含め、アルカディア県としているそうです。

 画家は理想郷アルカディアを想像し、緑あふれる美しい景色を描きました。しかし、中には「理想郷であっても人間の摂理は変えられない」という皮肉めいた作品を残す者も・・・。
 では、アルカディアの絵画12点をご覧ください。

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西洋キリスト教の地獄の絵画12選。悪魔は罪人を捕らえ、永遠に責め苦を与える

(Detail) Attributed To Jan Van Eyck  1430-1440 -

 キリスト教における地獄は、生前罪を犯した者へ罰を与える場所です。
 英語の「ヘル」は北欧神話の冥界を総べる女神ヘルから由来していますが、地獄は神話における冥界とは異なり、悪魔が罪人を酷く拷問し、責め苦を与えています。地獄へ落ちた者は天界へは決して行けず、最後の審判の後も永遠に苦しみ続けることになります。地獄の拷問は犯した罪によって様々ありますが、炎と関連付けられたものが多いように感じます。
 地獄の描写を表した有名な文学作品に、14世紀のダンテ・アリギエーリの「神曲」があります。ざっくり言えば作者自身がギリシャの詩人ヴェルギリウスと共に地獄へ降り、恐ろしい内情を見ながらも、天界まで登るといった内容です。物語には作者の色眼鏡が含まれていますが、後の芸術作品に大きく影響を与え、地獄の情景を決定するものとなりました。恐ろしい地獄を描いた絵画、12点をご覧ください。

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メランコリア(憂鬱気質)の絵画12点。暗く沈んだ感情は、芸術創造の根源とされる

Mary Magdalene as Melancholy  Artemisia Gentileschi  1621-22 -

 メランコリーは日本語で「憂鬱(ゆううつ)」であり、気分が優れない落ち込んだ気分のことを指しますが、メランコリアは古代ギリシア医学の学説「四体液説」に由来します。
 四体液説は「人体は血液、粘液、黄胆汁、黒胆汁の4つで構成される」という考え方であり、人間の性格もそれらのバランスによって決まるとされています。その中で黒胆汁が多い者が「メランコリア(憂鬱気質)」と考えられており、現代で言えばうつ病に近いメランコリアの性質は余り良いものではないとされていました。しかし、哲学者や詩人、芸術家などの人物はメランコリアである比率が高いとされ、ルネサンス以降、メランコリアは芸術、創造を生み出す霊感の根源であると思われ、学者の文献、画家の寓意画に盛んに描かれることになりました。
 メランコリアの様子を描いた作品、12点をご覧ください。

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蠅(はえ)が描かれた絵画12点。だまし絵の技法や腐敗の象徴として登場する虫

JACOB VAN HULSDONCK ANTWERP 1582 - 1647

 蠅(はえ)は西洋絵画において、様々な用途、用法で描かれてきました。
 老廃物や腐敗物などに蠅はたかり人に害を及ぼすので、蠅は当時においても嫌われた存在でした。中世絵画や虚しさを表す静物画「ヴァニタス」において、蠅は腐敗や死の象徴として、髑髏や枯れた花、なま物と一緒に描かれたのです。また、ルネサンス時代ではリアルな奥行き感を付け、立体感を出す遠近法が発明されました。三次元に近付いたことを受け、この世と絵画世界を曖昧にする「だまし絵」が台頭し、画家たちは絵画の中に額縁やカーテンを描いたり、リアルな棚を描いたりしました。そのだまし絵の一つとして蠅を描き込むという事があり、あたかも絵画世界の中に蠅が入り込んだか、絵画に蠅がくっついたかといった感じに表現されるのです。
 今回は蠅が描かれた絵画12点をご覧ください。



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【作品13点】半分人間で半分骸骨。絵画や彫刻で流行った、メメント・モリの一形態

18th century Austrian vanitas -

 メメント・モリはラテン語で「死を忘れるな」という意味の、宗教、美術的スローガンです。
 始まりはローマ時代とされていますが、キリスト教が普及するようなってから、このスローガンは重要視され、様々な作品形態が生まれました。それはヴァニタスであったり、死と舞踏や死の勝利であったり、死と乙女であったりします。今回紹介する「half man(ハーフマン)」もそうで、縦から真っ二つに半分人間、半分骸骨で表された人体のことです。人間はいつかは死に、骨になるという強烈なメッセージが込められています。
 生と死、栄枯盛衰を表す「ハーフマン」の絵画と彫刻、13点をご覧ください。


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「生首」の絵画12選。サロメにユディトにダヴィデ、聖人など悲惨な話の場面をご紹介

Bernardino Luini 1485 - 1532 -

 人体から切り離された首を「生首」と私たちは呼んでいます。
 首は古代では勝利の象徴となっており、戦場で将軍を討ち取ったかが分かるように、首を斬り落として自国へ持ち帰った事が由来となります。絵画における生首の登場は、「旧約聖書」「(ギリシア)神話」「聖人崇拝」「斬首された罪人」の四つに大まかに分けられます。それらの中では戦利品という理由を持つ生首もありますし、死の象徴としての生首、その人のシンボルとしての生首もあります。
 7種類のパターンに分けた生首の絵画、12点をご覧ください。閲覧注意になるので、グロテスクが苦手な方はご遠慮ください!


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死と乙女の絵画10選。生と死は美と醜の対ともなり、美女でもいずれは朽ち果てる

Jacopo Ligozzi 1587 -

 メメント・モリ(死を想え) の一形態の中で、「死と乙女」というテーマがあります。
 死と乙女は骸骨と美女を共に描いた作品のことを指し、中世から現代までの長い間表現されてきました。骸骨は死、美女は生を象徴し、どんなに綺麗な者でも死は逃れられないというメッセージが含まれています。また、生死は美醜ともあてはめられ、男女関係といったテーマも含まれており、死の支配と、男性社会における女性支配を双対的に表しているように思います。
 死と乙女の絵画10点をご覧ください。


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中世の墓標トランジの彫刻11点。骸骨や腐乱死体の像を彫刻した、メメントモリの一体系

Ligier Richier in 1547 -

 トランジは朽ちた遺体や骸骨をモチーフとした彫刻、レリーフであり、中世時代の権力者の墓標に用いられました。
 現代の私達の感覚からしたら、墓石の像は美しく作って欲しいと願うものですが、中世の人々の考えは違いました。「肉体はいずれ朽ちるもの。現世は儚いものであり、魂が永遠に住まう場所である死後の世界こそ大切にすべきだ。生きている間に徳を積まねば、地獄へ落とされる。故に、死を想わねばならない」と彼等は考えていました。これはメメント・モリ(死を想え)の思想であり、戦争や疫病で死亡率が高かった中世において普及した宗教的スローガンです。
 トランジを希望する者の殆どは裕福層や教会層であり、本人の遺言によって作られたそうです。中世時代のフランスで死者を指す言葉を「トランジ」といい、死にゆく者、通り過ぎる者という意味を持ちます。トランジの中には蛆が湧き、カエルが張り付き、腹には穴が空いているという生々しいものもあります。トランジは死者の弔いの像というより、観る者に気付かせる「警句」的なニュアンスを帯びているのです。
 メメント・モリの精神に彩られた、彫刻やレリーフ作品11点を見ていきましょう。閲覧注意です。


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上機嫌な死神の絵画 12選。死神は満面の笑みで語る―死は避けられない定めだと

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 死の象徴である死神は、西洋において大量に描かれたり作られたりしたモチーフです。
 中世ルネサンス、バロック時代は戦争や疫病、魔女狩りなど、常に死を隣に感じているような時代でした。死に関する主題は、メメント・モリ(死を想え)、死の舞踏、死の勝利、ヴァニタスなど沢山ありました。死は骸骨の姿で動き回り、死神として芸術内を動き回りました。今回は人の臨終の前に訪れたり、特定の人の元へ来て死をもたらしたり、鎌や矢を持っていたりと、死神らしい役目を担った骸骨の絵を集めました。
 やる気に満ち溢れた、ノリノリな死神の姿12点をご覧ください。


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プロフィール
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中世ルネサンスのシュールな絵画をこよなく愛する。
師匠はヒエロニムス・ボス。
神秘とダークな作品情報を皆様と共有していきたいと思います。

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