メメント・モリ -西洋美術の謎と闇-

ダークサイドの西洋美術にまつわる絵画や展覧会、グッズ情報をご紹介。

中世・ルネサンス

双子の西洋絵画13点。うり二つの姿で生を授かった双生児の微笑ましき肖像画

Portrait Twins Clara and Aelbert de Bray 1646 Salomon de Bray -

 一度の妊娠で二人の命を授かる双子。双子には一卵性と二卵性がありますが、一卵性双生児が生まれる確率は約0.4%、二卵性双生児が生まれる確率は約0.2~1.6%であるようです。
 古代の西洋では、双生児は特別な力を持つとも考えられていました。 ギリシャ神話のアポロンとアルテミスやカストルとポルックス、ローマ建国神話のロムルスとレムス、旧約聖書ではエサウとヤコブ、一説にはミカエルとサタンが双子とされています。双子は遺伝子が同じ、もしくは類似している為によく似た性質を持つものの、時には互いに反目する存在として見られています。
 そんな神秘的な側面を持つ双子ですが、彼らをこよなく愛した家族は、たくさんの肖像画を現代に残しています。では、双生児の肖像画13点をご覧ください。一部なんか違うのもありますのでご了承ください^^;
bottan_03_01

悪女フリートの絵画9点。地獄へ踏み込み怪物を蹴散らす、フランドル地方の強き女

Pieter Brueghel - Dulle Griet

 「悪女フリート」は意地の悪い女や激怒する女などを象徴した、フランドル地方(オランダやベルギー)における諺をもとにして生じた存在です。フリートは恐い女を凝縮して概念化した存在だと思っていただければいいと思います。
 15~6世紀頃のフランドルは男性優位社会ではありましたが、女性も負けてはいませんでした。男性からの抑圧や軽視に猛然と反抗した者もいたのです。男性達はそんな女性に恐れをなし、以下のような諺をつくりました。

「彼女は地獄の前で略奪し、無傷で戻ってくる」、「地獄に行くなら剣を持って行け」、「クッションの上で悪魔を縛る」、「地獄から戦利品を持ち帰ろうとする者は、悪女を連れて来るのがよい」、「女はひとりでも騒々しく、二人で多くのトラブルを、三人寄れば大祭り、四人で喧嘩、五人揃えば軍隊、六人いれば悪魔も戦う武器を知らない」
―wikipediaより

 地獄も悪魔もなんのその。悪魔なんか赤子の如く片手で一ひねり状態ですね^^; フリートの源泉はギリシャ神話の復讐の女神であり、「きちがいグレーテ」や「気狂いメグ」などとも呼ばれています。画家のピーテル・ブリューゲル(父)はそんな「悪女フリート」の風刺絵画を手掛けました。その影響があったのか、後年の画家によって同テーマの作品が数枚描かれております。
 では、悪女フリートについての絵画9点をご覧ください。

bottan_03_01

どうしてこうなった宗教画13点。どこか不自然で突っ込みたくなる聖なる方達【第三弾】

Lombardy School, 18th Century. Christ Blessing -

 イエス・キリストや聖母マリア、天使、聖人などが描かれた宗教画は、信仰してきた対象を描くゆえに、神秘的で荘厳、均整のとれた美しい作品である場合がほとんどです。彼等の姿はほぼ形式化され、画家が異なれどもよく似た姿で描かれてきました。その表情も思慮深く、賢者そうな雰囲気をたたえているものが多いです。
 しかし、中には「どうしてこうなった」と思えるような作品が存在します。その原因は時代特有のものであったり、象徴的なものだったり、画家の個性であったり・・・。「こんな理由なのかなぁ」と思いつつも、思わず突っ込みたくなってしまう作品たち。
 では、「どうしてこうなった」と思える宗教画13点をご覧ください。衝撃的なものはありませんが、個性がきらりと光る作品をお楽しみください。

bottan_03_01

太陽の輝き〈Splendor Solis〉の挿絵13点。錬金術の極意が綴られた華麗なる写本

Splendor Solis 2 -

 あけましておめでとうございます。2020年最初の記事はこちらになります。
 太陽の輝き〈Splendor Solis〉は、15世紀のドイツの錬金術師であるサロモン・トリスモジン〈Salomon Trismosin〉 に由来する、美しい挿絵が描かれた錬金術のテキストです。
 最古のものは1532〜35年にドイツ語で書かれたもので、世界中に写本が20種類ほど存在します。写本の挿絵は22枚存在し、動物や植物が描かれた装飾用の枠と、錬金術的な象徴に満ちた図版で構成されています。
 それらは錬金術による死と王の復活(卑金属からの金の物理的変換のプロセス)や、両極端の性質を持った存在の統合を表しており、フラスコ内部の生物達それぞれが、惑星に関連付けられているそうです。男女が一体となって両性具有となり、魂の卵が産まれ、その創造の象徴である卵に色々施し、孵化させることで完全ともいえる存在が生じる・・・とのこと。いかんせん知識不足で、詳しいことは分からず仕舞いで申し訳ありません^^; 挿絵の神秘的な美しさをお楽しみください。
 また、これから紹介する挿絵は1582年の大英博物館の写本のものを掲載しております。では、「太陽の輝き」の挿絵13点をご覧ください。


bottan_03_01

黄金の子牛の像の絵画13点。神を象るなとモーセが怒り狂った偶像崇拝の象徴

Moses Destroying the Golden Calf by Andrea Celesti -

 黄金の子牛は、イスラエル民族によって作られたとされる旧約聖書に登場する像です。
 「出エジプト」によると、モーセはシナイ山で神託を受ける為、40日間こもっていました。残されたイスラエルの民たちは「モーセは死んだのではないか」と思うようになり、限界に達した彼等は「我らを導いてくれる神を作ってくれ」とモーセの兄アロンに嘆願します。アロンは仕方なく黄金で作られた子牛を鋳造しました。すると、民は像を拝み始めたのです。

 その状態を見た神はすぐさま下山するようにモーセに命じ、「民を滅ぼしてやる!」と激怒します。モーセは「止めてください」と神を説得し、授かった十戒の石板を持って下山します。彼の目に飛び込んできたのは、宴をしながら金の子牛を取り囲み、像を拝んでいる人々の光景でした。それに怒ったモーセは石板を破壊し、子牛を溶かして粉々にし、水に混ぜて民に飲ませました。そして、偶像崇拝に加担した民衆を殺害するように命じたのです。その数は3000人ほどであったとか・・・。モーセも中々にやっちゃっています。
 この物語は旧約聖書のヤハウェの神を物質化し、「偶像崇拝」した事によって神の怒りを買った、という事を伝えていますが、時代が経るにつれて、拝金主義や唯物論の比喩としても考えられるようになりました。
 では、黄金の子牛についての絵画13点をご覧ください。

bottan_03_01

頭足人グリロスの彩飾写本13点。頭と手足と獣が合体したシュールな怪物【第二弾】

Gorleston Psalter 1310 -

 頭と足が合体したような怪物のことを指す、グリロス(頭足人)。
 頭と足でなくともグリロスと呼ばれる者もおり、厳密に言えば頭部を色々なパーツと組み合わせて作る怪物とされています。グリロスはギリシア・ローマ時代の玉石彫刻から発生したと言われており、中世時代になってヨーロッパ全土へ広がっていきました。宝石の彫刻から始まり、壁や柱、彩飾写本の余白を埋める怪物として描かれ、北方ルネサンスの画家ヒエロニムス・ボスがグリロスを芸術まで高めていきます。絵画の世界へ進出したグリロスは、様々な形態となって美術界に時々姿を現すのです。
 第二弾である今回は、中世の彩飾写本に登場するグリロスをご紹介いたします。なお、画像の詳細は判然としなかったので、未記入とさせていただきました。ご了承ください。

bottan_03_01

凶悪な兎の彩飾写本13点。弱者の兎が人や猟犬を攻撃するシュールな逆転復讐劇

manuscript7 -

 二つの長い耳がぴんと立ち、もふもふとした愛らしい姿をした兎。
 古代の時代より兎は狩られる運命にある動物でした。自然世界と人間社会、いずれにおいても兎は格好の獲物とされ、肉食獣や狩猟犬、人間の武器に追われて逃げ回るばかりでした。食物連鎖の位置づけはお世辞にも高い方とは言えません。
 そんな可哀想で弱い立場の兎ですが、西洋の中世彩飾写本の世界では様子が一変します。ペストや戦争、暴虐、裏切りが横行して混乱していた時代、「皮肉に満ちたあべこべな世界」が写本に描かれました。代表的なのが、「兎が狩猟犬や人間を攻撃し、虐げる」というテーマなのです。狩られる側の兎が狩る側に回る。
 いつかは強者と弱者の立場が逆転するかもしれない、という皮肉が込められた、凶悪な兎の作品13点をご覧ください。なお、画像の詳細は判然としなかったので未記入とさせていただきました。ご了承ください。

bottan_03_01

トーナメント(馬上槍試合)の絵画13点。中世に流行った騎士による命がけの真剣勝負

Lord Eglinton Lord Tournament Edward Henry Corbould 1840 -

 トーナメント(馬上槍試合)は中世時代に流行った、騎士の技術を争う模擬戦です。
 日本語では馬上槍試合と言われていますが、団体戦や個人戦、馬上戦から徒歩戦、槍以外の武器の使用など様々なバリエーションがありました。団体戦はトゥルヌイ、個人戦はジョストと呼ばれています。「実技の練習や勇敢さをアピールする軍事演習」という名目ではありますが、初期の段階では命を落とす者が数十人単位で出たり、倒した相手の武具や馬を奪ったり、捕虜にして身代金を要求するという事が行われていました。時代が経るにつれて、騎士道精神が考えられるようになり、形式化されていきました。

 トーナメントは12世紀に人気を博して西洋中で行われていました。しかし、過度の人気ぶりに騎士の本来の仕事である「国や宗教の防衛」がおろそかになったり、死者が出たりすると、各地で「トーナメント禁止令」が出はじめます。13世紀になるとトーナメントの一部であった一騎打ち形式のジョストが盛んに行われるようになり、トーナメントから分離するようになりました。14世紀になるとトーナメントは廃れ、ジョストだけが生き残りました。イングランドでは1342年に、フランスでは1379年に催されたのがトーナメントの最後でした。一方、ジョストは17世紀頃まで残り続け、一時は廃れたものの現代まで伝統が伝えられています。
 では、トーナメントについての絵画13点をご覧ください。

bottan_03_01

老人と美女の絵画13点。金品と欲望の皮肉に満ちた、フランドルで流行した絵画主題

Lucas Cranach the Elder. Ill-matched Lovers -

 年の差婚。現代でもあまりにも年の離れたカップルは話題となり、様々な詮索を受ける対象となりがちですね。
 当時の西洋では、現代以上に年の差婚が行われておりました。純粋な恋愛による年の差婚はあまりおらず、国政や貴族の血統の権力によるものだったり、金品や美貌、名誉の為だったりと、欲望が渦巻いていました。
 老人と若い女(不釣り合いなカップル)という主題は古く、古代ローマの喜劇にも存在するとされていますが、16世紀頃のフランドルやドイツの画家達は、その主題を復活させて皮肉を込めた作品として描きました。老人は欲望がこもった目で娘を見て抱き寄せ、娘はお金や宝石を握ってほくそ笑んでいるというのが一般的に多いですが、娘が嫌がっていたり、逆に若い男と老婆という主題も見られます。
 では、老人と若い娘の絵画13点をご覧ください。

bottan_03_01

メリュジーヌの絵画13点。フランス伝承で語られる半身が蛇である美女の異類婚姻譚

Book of the Holy Trinity Late 15th -

 メリュジーヌはフランスの伝説に登場する、上半身が美女で下半身が蛇の姿をしている人物です。ドラゴンの翼が生えているともされています。
 1397年にジャン・ダラスという人が「メリュジーヌ物語」という散文を書き、その数年後にクートレッドという人もメリュジーヌについての散文を記し、メリュジーヌの存在が広く知られるようになりました。それ以前にはメリサンドという名で民話に登場していたそうです。
 物語によると、ポワトゥー伯のレイモンはある日、メリュジーヌと会って愛し合うようになります。彼女は「土曜日に私を見ないで」という事を条件に結婚を承諾します。二人は10人の子をもうけ、富栄えて裕福になりました。しかし、レイモンは悪い噂を耳にしたせいで約束を破り、沐浴中のメリュジーヌを見てしまいます。その時の彼女は下半身が蛇という恐ろしい姿をしていました。メリュジーヌは母親の呪いによって一日のみ蛇の姿となってしまっていたのです。
 秘密を知られてしまった彼女は「もう貴方と共にいられません」と竜の姿になり、城から飛び立っていったそうです。しかし、幼い子供を育てる為に定期的にこっそりと城に戻っていたとか。また、この城の血統の誰かが亡くなる時、メリュジーヌは戻って嘆き悲しむとされています。
 では、メリュジーヌにまつわる絵画13点をご覧ください。

bottan_03_01
プロフィール
aicon

管理人:


中世ルネサンスのシュールな絵画をこよなく愛する。
師匠はヒエロニムス・ボス。
神秘とダークな作品情報を皆様と共有していきたいと思います。

button

メメント・モリについて

アーカイブ
記事検索
記事検索
  PR
【異形の怪物LINEスタンプ】
line logo2


ブログランキング・にほんブログ村へ

―最新記事をお届け―

buttons

buttons - コピー (2)

buttons - コピー

PC用広告