メメント・モリ -西洋美術の謎と闇-

ダークサイドの西洋美術にまつわる絵画や展覧会、グッズ情報をご紹介。

神話・伝承

時の翁(クロノス)の絵画9点。大鎌を携え、若さを無情に刈り取る翼を持つ老人

Artus Wolffort - Chronos 1596-1641 -

 時の翁(クロノス)は大鎌や砂時計を持つ老人の姿で描かれ、現生の時間的な虚しさを象徴しています。
 クロノスは「時」を意味し、ギリシアの神とされています。紀元前6世紀頃の思想家シュロスのペレキデスによって言及されました。ゼウス達の父親であるクロノスは(ローマ神話ではサトゥルヌス)とは全く別の神であるものの、後世に混同されてしまい同様の姿として描かれています。クロノスは寓意画を表現する為に描かれる場合が多く、若さを象徴するヴィーナスやキューピッドなどと一緒に描かれます。
 時の翁(クロノス)にまつわる絵画9点をご覧ください。

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エコーの絵画11点。反響の呪いによりナルキッソスに振られた悲劇のニュムペー

Alexandre Cabanel - Echo 1874 -

 ギリシア神話に登場するエコーは、女神ヘラの呪いによりナルキッソスに見限られ、声だけの存在になってしまった悲劇の女性です。
 オウィディウスの「変身物語」によると、山のニュムペーであるエコーはゼウスに見初められた仲間を助ける為に、ヘラに対して歌とおしゃべりで時間稼ぎをしました。それに怒ったヘラは、エコーに「自分から話しかけられず、相手の言葉をオウム返しにするだけ」という呪いをかけました。
 その後、エコーは美青年ナルキッソスに恋をしましたが、相手の言葉を繰り返すだけであったゆえに、「退屈だ」とナルキッソスに飽きられてしまいます。酷いショックを受けたエコーはやせ衰え、遂には肉体が消えて「木霊」と化してしまいました。エコーの悲劇に怒った女神ネメシスは、ナルキッソスに「自己しか愛せない」という呪いをかけて破滅させたのでした。
 ナルキッソスをテーマにした絵画だけではなく、エコーを主題にした作品も存在します。では、エコーに関係する絵画11点をご覧ください。

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戦うヘラクレスの絵画13点。獅子に怪物に巨人に対し、組み付き荒ぶる筋肉英雄

Pieter paul rubens -

 ギリシャ神話の代表的な英雄の一人であるヘラクレス。
 彼の特徴は何といってもその力強さであり、筋肉ムキムキのガタイでネメアーの獅子やヒュドラ、大猪、巨人アンタイオスなどを仕留めました。ヘラクレスの物語は多々ある中で、彼の象徴ともいうべき「つかみ合い殴り合いの肉弾戦」や、その荒ぶるムキムキの姿は画家を魅了したようで、何枚かの作品が残されています。特にバロック時代に人気が出たようなのか、その時代に多めかなという印象がありました。
 では、戦うヘラクレスの絵画13点をご覧ください。おっさんだらけのむさい絵画オンリーとなりますので、ご了承ください。一部少しだけ閲覧注意があります!

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フローラの絵画13点。美を表現する媒体として描かれたローマ神話の花と豊穣の女神

Flora, por Tiziano 1515-17 -

 フローラはローマ神話に登場する花と豊穣、春の女神です。ギリシャ神話のニュムペーであるフロリスと同一視されています。
 詩人オウィディウスによると、西風の神ゼピュロスは彼女を見初めてイタリアへとさらい、二人は結婚しました。フローラは花園で暮らし、花の女神となりました。彼女は人間に様々な種類の花の種や蜂蜜を与えたとされています。また、伝説によると神々の女王ユノ(ヘラ)に「触れると自然に身ごもる魔法の花」を渡し、ユノはそれによりマルスを出産したとされています。(マルスはローマ建国時にまで遡る古き農耕神であり、この物語ができた頃合にギリシャ神話と混合し、軍神となったと思われます)

 神話では登場場面が多くないフローラですが、古くから崇拝されている女神であり、「フローラリア」という豊穣祭が開かれていたようです。愛と豊穣の女神ウェヌス(ヴィーナス)や、酒の神バッカス(ディオニソス)の祭りと共通した部分もあったと思われます。
 ルネサンス以降の画家たちはフローラを「美を表現する芸術」や「技法の追求」や「モデルの美しさを高める」手段と考え、美女に花を持たせたり、囲ませたりすることで女神フローラとして描き上げました。ヴィーナスと同様に、フローラは「美」の媒体として用いられたのです。
 では、フローラにまつわる絵画13点をご覧ください。

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ポセイドン(ネプチューン)の絵画13点。三又の矛を操り大海原と大陸を司る荒々しき神

Heinrich Friedrich Fuger Poseidon Enthroned late 18 early 19 -

 ポセイドンは海や地震、泉などを司るギリシャ神話の神です。ローマ神話ではネプチューンと呼ばれ、オリュンポス十二神の一人。クロノスとレアの子であり、ハデスの弟、主神ゼウスの兄とされています。
 高い地位を持つポセイドンは海と大陸を支配し、最大の武器である三又の矛(トライアナ、ローマ神話ではトライデント)を使って津波や嵐、地震を引き起こす事ができます。海に棲むネレイドのアムピトリテを妻にし、三人の子供がおります。出会った当初、アムピトリテは彼を嫌っており、求婚しようとすると彼女はオケアノス宮殿へ隠れてしまいます。ポセイドンはイルカたちに彼女を見つけるよう命じ、その中の一頭が発見して「ポセイドンは男前で偉くて強くて素敵だよ!」と説得し、アムピトリテを連れてくるのに成功しました。こうして二人は結ばれることとなり、功績を得たイルカは天へと上げられ、イルカ座になったとされています。

 ポセイドンは幾つかの逸話が残されていますが、ギリシャの首都アテナイの支配権を巡りアテナと争った話を紹介します。「民に贈り物をして、気に入られた方がアテナイの守護者になれる」と裁定されたので、ポセイドンは塩水の泉を、アテナはオリーブの木を与えました。民が選んだのはアテナでした。それにキレたポセイドンはアテナイに洪水を起こしましたが、ゼウスが仲介して「スニオン岬にポセイドンの神殿を建ててもらおう」と決め、第二の守護神となったことで事なきを得ました。現在でもスニオン岬に神殿の遺跡が残されているようです。
 では、ポセイドンの絵画13点をご覧ください。

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オアンネスに関する絵画12点。アダパやダゴンと繋がる、文明を伝えた半人半魚の神

Oannes, 1910 by Odilon Redon -

 オアンネスは紀元前300年頃のベロッソス著の歴史書「バビロニア誌」に言及された、半人半魚の神です。
 オアンネスの起源はメソポタミア神話にあります。アッシュールなどから出土された紀元前14世紀頃の銘板の欠片に、七賢人(アプカルル)の神話が彫られていました。七賢人が人類に文明をもたらしたとされ、その長が半神のアダパでした。アダパのバビロニア名ウアンナがギリシア語に変えられ、オアンネスになったとされています。

 オアンネスは「知性を持ち、人間の言葉を話した。全身は魚で魚の頭の下にもう一つ頭があり、魚の尾ひれ部分に人間の足がある。昼間は陸で過ごし、太陽が沈むと海に戻るという水陸両生」という特徴を持っていたそうです。オアンネス率いる七賢人は人間にあらゆる文明を教え、そのおかげで人間は野蛮な風習から脱却し、人間らしい生活を得たと考えられています。
 オアンネスの神話は各地に伝わり、後に七賢人の総称であるアプカルルと同一視されるようになり、古代メソポタミアとカナンで信仰された豊穣神ダゴンとも結びつき、混合されるようになりました。
 では、オアンネスやアプカルル、ダゴンにまつわる絵画12点をご覧ください。

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ワイルドハントの絵画11点。北欧神話のオーディンを起源とする天翔ける軍勢

Franz von Stuck - 1889 -

 ワイルドハントは、狩猟犬を連れ馬にまたがった狩猟者の集団が大挙して大空を駆けてくるという、西洋に伝わる伝承です。
 ワイルドハントは秋から春にかけて嵐を引き連れて出現し、疫病や戦争を前兆しているとされていました。その姿を間近に見た者は死に、更に進行を妨害した者は冥府へと連れていかれたそうです。助かるには地面に身を伏せてひたすらやり過ごすか、勇気ある者はワイルドハントに敬意を払い、度胸試しをすることで逆に富を与えられるそうです。

 伝承はとりわけ北方と西方に広まっています。ワイルドハントを率いる首領は地域や時代によっても様々で、オーディンであることもあれば、亡霊であったり、各国の王だったり、アーサー王であったり、悪魔だったりしました。ワイルドハントは嵐や災害の具現化とされていますが、北欧神話の主神オーディンが嵐を司る神であり、オーディン信仰が起源であると思われます。ワイルドハントの伝承を持つオーディンがキリスト教が普及するにつれて悪魔的な様相を示すようになり、ワイルドハント自体が様々な伝承と結びつき合い、禍々しい印象と数多くの姿形を持つようになったのだと思います。
 では、ワイルドハントについての絵画や挿絵、11点をご覧ください。

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バッカス祭(バッカナール)の絵画13点。呑んで踊って酒神を祀り、豊穣を祝う催事

Henryk Siemiradzki 1843-1902 -

 バッカス祭(バッカナール)は、酒の神バッカス(デュオニソス)を祀る豊穣を司る祝祭です。
 古代ギリシアでは酒神に扮した者を中心にして、50名程の踊り手が輪舞を踊って収穫を祝っていました。豊穣を祝う祭りはギリシア全土にひろまるにつれ、滑稽劇や秘儀、詩のコンクール、行列などが付随し、様々な形式で催されるようになりました。ギリシア悲劇などの演劇はここから生じたとされています。

 ローマ時代に入るとバッカス祭はバッカナリアと呼ばれ、密儀的な様相を見せるようになりました。初期は女性のみが参加を許され、バッカスを祀って踊り狂うといったような風でしたが、後に男性も加わっていかがわしい行為が繰り返された為、紀元前186年には禁止令が出てしまいます。しかし、バッカス祭は密かに続けられ、1世紀頃のポンペイや石棺の壁画にはバッカス祭の様子が描かれています。
 現代の謝肉祭(カーニバル)は復活祭の40日前の四旬節以前に行われる、カトリック教的な祭りとなっていますが、一説にはこのバッカス祭が起源であるとされています。
 ギリシャ・ローマ時代ではなく、17~20世紀の画家達が描いたバッカス祭を紹介したいと思います。では、楽しげに男女が踊り回るバッカス祭についての絵画13点をご覧ください。

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サイクロプス(キュクロプス)の絵画12点。狂暴だとしても美女に恋する一つ目の巨人

Polyphemus Giulio Romano, 1526-1528 -

 サイクロプス(キュプロクス)はギリシャ神話に登場する、一つ目の巨人の種族です。
 天空神ウラノスと地母神ガイアの間よりサイクロプス族は生まれましたが、父の手で奈落タルタロスに落とされてしまいます。神々の大戦ティタノマキアの際にゼウス達によって解放され、その返礼として神々に三つの神器を造りました。戦争後は鍛冶の神ヘパイストスの所で鍛冶業を行ったとされています。

 一方、ホメロスの叙事詩「オデュッセイア」に登場するサイクロプス族は、好意的な巨人ではなく、人を喰う凶暴な怪物として登場しています。サイクロプス族の島に漂着してしまった英雄オデュッセウスとその部下は、ポリュペーモス達によって捕らえられてしまいました。食べられていく部下。オデュッセウスは手持ちのワインでポリュペーモスの機嫌を取り、「私の名前はウーティス(誰でもない)」と告げました。巨人が酔いつぶれた頃、オデュッセウス達はその巨大な目を潰しました。痛がるポリュペーモスが「ウーティスにやられた!」と叫んでも、駆けつけた仲間達は「そっか、誰でもないのか」と帰ってしまいます。洞窟から無事に抜け出し、船に乗ったオデュッセウスは調子づいて自らの名を言ってしまった為、ポリューペモスは父であるポセイドンに祈り、彼は今後難破に苦しむ事になったのでした。

 そんな少し哀れなポリュペーモス。狂暴だけかと思いきや、ニュムペーであるガラテイアに恋したという逸話も残っています。ガラテイアに恋していたポリュペーモスは、彼女が青年アーキスといちゃついているのを発見。嫉妬のあまり石を投げつけてアーキスを殺してしまいます。異なる文献によると、ポリュペーモスとガラテイアは無事にゴールインし、三人の子供まで設けたとされています。
 では、ポリュペーモスを筆頭に、サイクロプスについての絵画12点をご覧ください。

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ゼウスとエウロパの絵画13点。白い牡牛に化けた最高神にさらわれていった美女

Noël-Nicolas Coypel III 1690-1734 -

 エウロパ(エウロペ)はギリシャ神話に登場する、牡牛に変身したゼウスにさらわれてしまった美女です。
 テュロスの王女であるエウロパは、ある日侍女と共にお花を摘んでいました。そこに現れたのは白い立派な牡牛。それはエウロパを狙うゼウスが変身した姿でしたが、知らない彼女は「なんて素敵な牛さんでしょう!」と無邪気にもその背中にまたがってしまいます。牡牛はすぐさま海へと走り、エウロパをクレタ島へと誘拐してしまったのでした。そこで本来の姿に戻ったゼウスとの間に、三人の息子を産んだとされています。

 伝説によると、その後ゼウスはエウロパに「自動人形のタロス」「必ず獲物を捕まえる猟犬」「無限の投げ槍」の三つの贈り物を与え、牡牛の姿になって天空へと上昇し、おうし座になったとされています。また、ヨーロッパという呼び名はエウロパから由来しているそうです。
 では、牡牛に連れ去られてしまうエウロパの絵画13点をご覧ください。

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中世ルネサンスのシュールな絵画をこよなく愛する。
師匠はヒエロニムス・ボス。
神秘とダークな作品情報を皆様と共有していきたいと思います。

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