メメント・モリ -西洋美術の謎と闇-

ダークサイドの西洋美術にまつわる絵画や展覧会、グッズ情報をご紹介。

古典文学

シェイクスピアの悲劇リア王の絵画14点。コーデリアを捨てた王は狂気の道を進む

George William Joy -

 「リア王」はシェイクスピア作の四大悲劇の一つで、三女を信じなかった為に悲劇を招いた王の物語です。
 ブリテン王リアは、三名の娘に王国を譲ることにしました。ただし、「わしに愛を告げてくれるなら」という条件がありました。上の二人はおべっかを使ってリア王を褒めちぎり、思うままの領地を手に入れましたが、三女コーデリアだけは父を思うあまり、上辺だけの甘言を言う事ができませんでした。王はコーデリアの態度に激怒し、庇ったケント伯共々勘当してしまいます。コーデリアはそのままフランス王妃となりました。しかし、それが悲劇の始まりでした。娘二人はリアを邪険にし、居場所を与えなかったのです。一方、リアの重臣グロスターには二人の息子エドガーとエドマンドがいました。エドマンドは領地を狙っており、父を騙してまんまと相続権を手に入れ、エドガーは追放されてしまいます。

 リアは道化と嵐吹く荒野をさまよう羽目になり、それを発見したケントは二人を小屋に引き入れます。その中には変装したエドガーもおりました。三女コーデリアは父を救うべく、フランス軍を進軍させていましたが、グロスターはフランスと通じているとエドマンドに密告され、両目をえぐられて追放されてしまいます。絶望に陥ったグロスターをエドガーが慰めます。コーデリアは父と再会し、二人はやっと和解したのです。しかし、ブリテン軍との戦争によってコーデリアとリアは捕虜になってしまいます。ここから、悲劇の連鎖は続いていきます。長女は次女を毒殺し、自らは自害しました。エドマンドはエドガーと決闘して打ち倒され、コーデリアは刺客に獄中で殺されてしまいます。リアはコーデリアを抱きながら嘆き悲しみ、命尽きてしまうのでした・・・。
 王位と愛と狂気が渦巻く「リア王」の絵画、14点をご覧ください。

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魔術師マーリンの絵画15点。変身を得意とし、アーサー王に助力する聖と闇の賢者

Merlin, by Frank Godwin -

 マーリンは中世西洋の伝承に登場する魔術師です。
 初登場の物語は12世紀の「ブリタニア列王記」であり、砦の基礎が固まらずにブリテン王ヴォーティガーンが困っていた時に連れてこられた少年がマーリンです。彼は超自然的で荒々しい能力を持ち、王の悩みに応えたとされています。マーリンは始めこそアーサー王と接点がありませんでしたが、時代が経てキリスト教が台頭するにつれ、アーサー王の良き助言者として登場するようになります。マーリンの母は人間で、父は夢魔(悪魔や妖精とも)とされ、邪悪な父の影響で闇の道へ進みかねないと判断した母親は、マーリンを教会へと連れていって洗礼を受けさせました。すると邪悪な部分は消え、魔術の力は残ったとされています。マーリンは深い知恵を持ち、政治や戦、恋愛などの様々な分野で円卓の騎士たちにアドバイスを与えました。

 マーリンは聖なる魔術師である共に、闇の部分も抱いていました。彼は悪戯好きで、恋愛沙汰を好んでいたのです。愛弟子であるヴィヴィアンに執着し、マーリンはいつか我が物にしたいと思っていました。師から魔法を習っていた彼女は、それに勘付いていました。そして、ヴィヴィアンはマーリンに魔法をかけて動けなくして地中の深い穴に放り込み、巨大な岩で穴を塞ぐと、強力な魔法をかけて封印してしまったのです。どんな強力な魔術師でさえ、封印を内側から破る事ができません。彼女はそのまま姿を消し、マーリンは永久に閉じ込められることになってしまったのです。
 魔術師のイメージの礎を生み出した、マーリンの絵画15点をご覧ください。

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シェイクスピア作マクベスの絵画16点。血塗られた王は魔女達の予言通りに絶命する

 Buchel (1872–1950) -

 「マクベス」は1606年頃にシェイクスピアによって書かれた戯曲です。実在のスコットランド王であるマクベスをモデルとしており、「ハムレット」「オセロ」「リア王」と並び、四大悲劇とされています。
 ダンカン王に仕える将軍マクベスとバンクォーは戦争に勝利を収めました。その帰り道に三人の魔女と出会い、マクベスは「いずれ王になる方」バンクォーは「子孫が王となろう」と伝えられます。マクベスは武勲によりコーデの領主となり、王になることを期待しました。しかし、王は息子マルカムを継承者にすることを決め、彼は失意の中で王を暗殺することを考えます。それを後押ししたのは妻でした。まだ迷いがあるマクベスを叱咤し、暗殺計画を練りました。かくして二人は宴会途中で寝室へ忍び込み、短剣でダンカン王を殺してしまったのです。

 遺体が発見されて城内は騒然となり、二人の王子は危険を感じて国外へ逃げます。それが原因で王子に犯人の嫌疑がかけられ、マクベスが王を務めることになりました。王となった彼は喜びますが、バンクォーの予言に強い不安を覚えます。マクベスはバンクォーと息子フリーアンスに刺客を送り、殺害しようとするものの、息子は逃げ延びます。マクベスと夫人は次第に精神を病んでいき、マクベスは暴君と化していきました。安心を得ようと現王は魔女の元へ再び赴きます。「女の股から産まれた者はお前を倒せない。バーナムの森が来ない限り安全だ」という予言を受け、彼はこんな予言は実現しないだろうとほっとしました。一方、貴族のマクダフはマルカム王子の元へ訪れ、マクベス討伐の策を練っていました。

 マクベス王の元へ進撃してくるマグダフとマルカム王子の軍。その軍は木の枝を隠れ蓑として利用しており、その姿はまるで森のようでした。予言が実現してうろたえるマクベス。そして夫人は夢遊病を患い、自らの罪を嘆いて衰弱して死んでしまいます。自暴自棄になって戦場へ赴くマクベスの元へ、マグダフが現れました。「女の股から出た者に私は倒せないぞ!」と言うと、彼は「私は母の腹を破って出たのだ!」と告げます。激闘の末にマクベスは命を落とし、マルカム王子がスコットランド王となったのでした。
 では、権威の虜になって狂気に陥ったマクベスと夫人の絵画16点をご覧下さい。

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ハムレットの恋人オフィーリアの絵画13点。理性を失って命を落とした悲劇の女性

Ophelia di Arthur Hughes, 1863 -

 オフィーリアはシェイクスピアの四大悲劇の「ハムレット」に登場する王子ハムレットの恋人です。彼が狂気を装って父親を殺したせいで理性を失い、川へ流されて亡くなってしまいました。
 現王を暗殺して父親の復讐を果たす為に狂ったふりをしているハムレットを、オフィーリアはとても心配します。それなのに彼は暴言を吐き、「修道院へ行け」と言って彼女を酷く傷つけます。悲しむオフィーリアに追い打ちをかけるように、父親である宰相ボローニアスがハムレットに殺されたことを知ります。狂ってしまった恋人と父親の死。悲哀は最長に達し、正気を失ってしまいました。

 オフィーリアは歌を歌ったり、取り留めもないことを口走ったり、皆に花を配ったりし、フランスから帰国した兄レアティーズの姿さえ分からなくなってしまいました。そのまま彼女はふらふらと柳の木がある小川のほとりへ行き、枝に花輪を吊るそうと手を伸ばして登ろうとしました。しかし、枝は無惨にも根元から折れ、彼女はキンポウゲ、イラクサ、デイジー、蘭で作られた花輪もろとも川へと落ちてしまったのです。気がふれていたオフィーリアは水から上がろうとせず、歌やうわごとを零しながら人魚のように川を漂っていました。そのまま彼女は沈んでいき、こと切れてしまいました。彼女の死は登場人物の誰もが悲しみ、ハムレットは己の行動を深く後悔し、彼女への強い愛を今更ながらに気付いたのです。
 儚き悲劇の女性、オフィーリアの絵画13点をご覧ください。

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シェイクスピアの悲劇ハムレットの絵画12点。狂気を装う王子が父の復讐を果たす

Pedro Américo -

 「ハムレット」は1600年頃に書かれた、シェイクスピア作の悲劇です。
 デンマーク王が急死をすると、弟クローディアスが王位に就き、王妃と結婚します。父親の死と母の再婚に深く悲しむ王子ハムレットは、従者から夜に王の亡霊が現れると聞き、その場へ向かいます。父の亡霊に会ったハムレットは「私は弟に毒殺をされた」と真実を告げられました。彼は父親の復讐の為に狂気を装い、事件の証拠を掴もうと探りを入れます。王子の変貌に人々は心配し、宰相ポローニアスは娘オフィーリアに原因を突き止めるよう言いました。彼女はハムレットの恋人でした。そんなオフィーリアにも王子は冷たく当たり、彼女は深く傷付きます。

 やがて、毒殺の証拠を掴んだハムレットでしたが、母と会話をしているところを聞いていたポローニアスを刺し殺してしまいます。そして、オフィーリアは重なる悲劇に心を乱し、事故で溺死をしてしまい、兄であるレアティーズは怒り狂い、父と妹の仇を取ろうと考えます。王クローディアスもレアティーズと結託してハムレットを殺そうと画策します。毒剣と毒入りの酒を用意し、剣術試合に招いてハムレットを殺そうとしたのです。しかし、毒の酒を王妃が誤って飲んで死亡、ハムレットとレアティーズは毒剣で互いを傷付けてしまいます。ハムレットはレアティーズと和解してクローディアス王を殺し、この事を後世に伝えて欲しいと親友に頼み、命を落とします。
 四代悲劇の中の一つに数えられる、ハムレットの絵画12点をご覧ください。

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クトゥルフ神話の小説の表紙絵13点。ダゴンやハスターなど古の邪神たち【第二弾】

 Chambers -

 いあ!いあ!はすたあ!
 クトゥルフ神話はH・P・ラヴクラフトとその追随者が手掛けた、「コズミック・ホラー(宇宙的恐怖)」と呼ばれる一連のホラー小説の集合体のことを指します。大いなるクトゥルフに這いよる混沌ニャルラトホテプ、白痴の神アザトースに副王ヨグ=ソトース、邪神ダゴンに黄衣の王ハスター。クトゥルフ神話には冒涜的で魅力的な神々や怪物がたくさん登場します。
 では、第一弾に引き続き、クトゥルフ神話に関する小説の表紙絵13点をご覧ください!なお、記載している年は紹介している雑誌の出版年ではなく、小説が出版された年でありますので、ご了承ください。

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クトゥルフ神話の小説の表紙絵14点。ラヴクラフトが生んだ至上のコズミックホラー

The Disciples of Cthulhu by HP Lovecraft -

 いあ!いあ!くとぅるふ!
 クトルゥフ神話はアメリカの小説家H・P・ラヴクラフトとその後継者たちが手掛けた、一連のホラー小説の集合体のことを指します。ジャンルはコズミック・ホラー(宇宙的恐怖)と呼ばれ、人間の力ではどうすることもできない超次元的な力を持つ異星の神が主軸に存在しております。
 ラヴクラフトは大の読書家で、様々な知識を有していました。彼は自らが恐ろしい、嫌悪するものを合体させ、不気味な神々を生み出していきます。それらは他の小説家に共有され、オーガスト・ダーレスが編集者として大々的な宣伝を行って書籍を売り出していくことで、アメリカでは大変なクトルゥフブームが巻き起こりました。日本でも物語は翻訳され、早期から追随者が現れています。今日においてもクトゥルフ神話は下火になることはなく、世界中で根強い人気があるのです。
 では、クトゥルフ神話に関する小説の表紙絵14点をご覧ください。なお、表示されている年代は小説が出版された年であり、紹介している表紙本の年ではないことはご了承ください。

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ロレンツィーノ (ロレンザッチョ)の絵画12点。メディチ家の彼は君主を夜に暗殺する

Assassination of Alessandro de’ Medici -

 ロレンツィーノ・デ・メディチ(1514年3月23日‐1548年2月26日)はイタリアルネサンス時代の政治家、著述家です。
 悪事を何度も重ねていた為、ロレンザッチョとも呼ばれていました。彼はフィレンツェの君主アレッサンドロ・デ・メディチを暗殺したことで有名です。フィレンツェで生まれたロレンツィーノは、コジモとアレッサンドロと共に、カメリーノで教育を受けました。紆余曲折があり、彼はアレッサンドロの腹心の部下になります。君主アレッサンドロは敬愛していた父親、クレメンス7世が崩御すると次第に暴君となっていき、ロレンツィーノと共に乱痴気騒ぎを繰り返し、市民の評判は地に落ちていました。ロレンツィーノの暗殺の動機は詳しく分かっていませんが、名誉を得る為だとされています。アレッサンドロと様々な悪事を働いたのはわざとで、彼の人気を地に落とす為とも考えられています。

 ロレンツィーノは妹をダシに使ってアレッサンドロを部屋に呼び、雇った男と一緒にナイフを使って彼を暗殺しました。その後、各地を転々として逃げ、自分の行為を正当化する文章を発表しましたが、フィレンツェ君主を継いだコジモ一世がロレンツィーノを死罪とすることを発表。ヴェネツィア大使が雇った暗殺者二人によって、母の兄弟であるソデリーニと共に道を歩いていたところ、ロレンツィーノは刺殺されてしまいます。彼を庇おうとした叔父も刺され、数日後に命を落とします。
 ロレンツィーノとアレッサンドロの肖像と、暗殺の絵画12点をご覧ください。

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悪魔メフィストフェレスの絵画12点。伝説やゲーテ作ファウストに現れる、魂を奪う者

Mephisto, 1895  Eduard von Grützner -

 メフィストフェレスは16世紀のドイツで発祥した、ファウスト博士の伝承に登場する狡猾な悪魔です。
 ファウストは実在する人物で、15‐16世紀の占星術師、錬金術師でした。彼は各地を遍歴し、怪しい実験を行った為、悪魔を呼び出したという噂が広がり、伝説が生まれることになったのです。1587年の民衆本「実伝ファウスト博士」が最初の創刊で、ファウスト博士が悪魔メフィストフェレスを召喚し、24年間使役させる代わりに、自らの魂を売ります。彼は大きな富を手に入れ、ギリシャ神話の美女ヘレネと結婚して息子をもうけたものの、期限が切れて魂を奪われてしまいます。この物語はドイツに衝撃を与え、悪魔に魂を奪われて地獄へ落ちるバッドエンド、上手く悪魔から逃れるハッピーエンドなど、様々なバリエーションが生まれました。
 メフィストフェレスは口達者で、嘘つき、忠実なふりをして彼を巧みに堕落させようとします。物語によって設定は違いますが、サタンの忠実な部下で堕天使だったとか、誘惑の悪魔であるとか言われています。17-18世紀にはファウスト伝説は幅広く知られるようになり、1808年になってヴォルフガング・フォン・ゲーテが大作「ファウスト」を発表したのです。
 契約する悪魔の代名詞ともなった、メフィストフェレスの絵画12点をご覧ください。


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トリスタンとイゾルデの絵画11選。妙薬を飲んだ二人は禁断の愛を交わし、絶命する

1916 John William Waterhouse -

 「トリスタンとイゾルデ」、もしくは「トリスタン物語」は中世時代から語り継がれている、悲恋物語です。
 起源はケルト(イギリス辺り)とされ、12世紀頃にフランスで物語としてまとめられて、13世紀頃にドイツや他の場所へと伝えられていきました。物語によって内容の変化がありますが、大筋はマルク王に仕える騎士トリスタンと、その王の妃イゾルデが愛の妙薬を誤って飲んでしまい、互いに惹かれ合って命を落としてしまうという話です。禁断の愛や悲劇をふんだんに盛り込んだこの物語は、現代でも人気があり、オペラや映画、歌劇や劇団となっています。
 中世と象徴主義の絵画をミックスさせながら、トリスタンとイゾルデの作品11点をご覧ください。なお、作品の場面と説明文が一致していない部分があるので、ご了承ください。


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中世ルネサンスのシュールな絵画をこよなく愛する。
師匠はヒエロニムス・ボス。
神秘とダークな作品情報を皆様と共有していきたいと思います。

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