メメント・モリ -西洋美術の謎と闇-

ダークサイドの西洋美術にまつわる絵画や展覧会、グッズ情報をご紹介。

ギリシャ神話

カサンドラの絵画13点。アポロンの呪いでトロイ陥落の予言を無視された悲劇の女性

 Before 1904 - コピー

 カサンドラはギリシャ神話に登場する、トロイの悲劇の王女です。
 父親プリアモス王で母はヘカベ、兄弟はヘクトルやパリス、ヘレノスなど18人がおります。カサンドラはアポロンに愛され、彼によって予言能力を授かりました。しかし、その予言の力によってアポロンが自分を捨てる未来が見えてしまった為、愛を拒絶してしまいます。怒ったアポロンは「お前の予言は誰も信じないだろう」と呪いを掛けてしまったのでした。

 呪い付きの予言能力を持ったカサンドラは、ダメ王子パリスがヘレネを攫ってきた時も、トロイ軍勢が怪しい木馬を市内へと運び入れようとした時も、「トロイは滅亡する」と抗議をしたものの、誰も信じてはくれませんでした。そのままトロイは陥落してしまい、カサンドラは小アイアスに乱暴されたあげく、アガメムノンの戦利品となってミケーネに連れてゆかれてしまいます。そこで待っていたのは、突然の死でした。アガメムノンを恨んでいた彼の妻クリュタイムネストラにより、カサンドラは殺されてしまったのです。彼女はそれすらも予言していたそうです。
 理不尽なアポロンのせいで望まぬ予言能力を持ち、国は滅び、敵には乱暴され、敵の妻に殺されたカサンドラ。ギリシャには悲劇の人物が多いといえど、彼女はかなりの悲劇的な人物ではないでしょうか・・・。
 カサンドラについての絵画13点をご覧ください。

bottan_03_01

イオの絵画13点。ゼウスとの情事をヘラに知られ、牝牛となったギリシャ神話の美女

Antonio Allegri, called Correggio - Jupiter and Io 1520-40 -

 ギリシャ神話に登場するイオはゼウスに見初められたが為に、牝牛となって世界をさまよう羽目となった女性です。イーオーとも呼ばれます。
 イオはヘラに仕える女神官であるにも関わらず、最高神ゼウスが彼女を見初めてしまいます。嫉妬深いヘラはそれに勘付いて夫の元へ行きますが、ゼウスはイオを白い牝牛に変化させ、しらを切ろうとしました。そんな事はお見通しのヘラは「私にこの美しい牝牛を譲ってくれないかしら」と言い、まんまとゼウスからイオを引き離します。その後、ヘラは百の目を持つ怪物アルゴスの元へ牝牛を連れていき、厳しく監視させました。

  アルゴスに見張られながら牛の生活を余儀なくされたイオ。彼女の家族はそれに気付いて嘆いてくれましたが、悲しさを一層増やすだけでした。ゼウスはそんなイオを不憫に思い、部下であるヘルメスを遣わしてアルゴスを退治させ、牝牛を解放させてやりました。
 しかし、全てを見透かしているヘラは虻を送ってイオを執拗に追いかけ回し、牝牛は逃げ惑ってイオニア海を泳いで渡りました。野をさまよい、山に登り、海峡と国を渡り、河岸へと移動します。そこに来てやっとゼウスがヘラに「ワシが悪かった。もうイオにはちょっかいを掛けないから許してくれ」と詫びを入れたのです。ヘラはそれを聞き入れ、イオを人間の姿へ戻してやり、無事に家族の元へ返してあげたのでした。
 ゼウスのせいで踏んだり蹴ったりな女性、イオについての絵画13点をご覧ください。

bottan_03_01

スフィンクスの絵画13点。エジプトやギリシャ神話等に登場する神秘の女形の怪物

Oedipus and the Sphinx 1864 -

 スフィンクスはエジプト神話、メソポタミア神話、ギリシャ神話に登場する神獣、または伝説の怪物です。獅子の姿に女性の顔、鷲の翼が一般的です。
 スフィンクスの起源は古代エジプトの最古期とされ、王や神を守護する神聖な存在であり、エジプト王ファラオの容姿、ライオンの身体をしています。最も有名なものはギザの三大ピラミッドの近くにある、大スフィンクスですね。男性、女性の両方おり、守護する王の聖獣をかたどる為、鳥類や雄羊の頭部を持ったスフィンクスもいるようです。
 メソポタミアのスフィンクスは女性の顔、獅子の身体、鷲の翼を持っており、戦争において死を見守る、死の使者的な恐ろしい存在として考えられております。

 また、ギリシャ神話におけるスフィンクスもメソポタミアと同様の姿をしているとされています。テュポンを父親、エキドナを母親とし(オルトロスとエキドナという説も)、高い知能を生かして人間に謎解きをけしかけ、不正解の者を喰らう事を繰り返していました。
 オイディプス王の物語によれば、スフィンクスはテーバイの人々に「朝は4本足、昼は2本足、夜は3本足。これは何か?」という問いを発して、住民を苦しめていました。オイディプスは「答えは人間だ。赤ん坊の時はハイハイをし、青年になって立ち上がり、老人となると杖を付くからだ」と正解を言った為、スフィンクスは悔しさのあまり岩から海へ飛び込んで命を落としたとされています。
 様々な国、時代のスフィンクスの姿についての作品13点をご覧ください。

bottan_03_01

ガニュメデスの絵画14点。鷲に変身したゼウスにさらわれた、ギリシャ神話の美少年

Ganymede, Jean-Pierre Granger 1810 -

 ガニュメデスはギリシャ神話に登場する、ゼウスにさらわれて神々の給士役となった美少年です。彼は初代のトロイ王トロースの子供である、イーロスとアッサラコスの兄弟とされています。
 今までオリュンポスの神々の給士係は青春の女神へーベーでした。しかし、彼女はヘラクレスの妻となり、給士をやめることとなりました。(一説には神々に酌をしている時、転んでしまったからとされています) 最高神ゼウスはイーデー山で友達と遊んでいるガニュメデスを発見し、その美しい姿に惚れ込んでしまい、鷲に変身して彼をさらっていってしまったのです。天上へ連れてこられたガニュメデスは永遠の命と若さを与えられ、神々の給士係として任命される事となりました。
 また、ガニュメデスはヒュアキントスやアドニス、エンデュミオン、ナルキッソスと同様に美少年の代表として扱われ、多くの画家に描かれています。中にはゼウスとの禁断の愛を描いたものも・・・。
 では、ガニュメデスについての絵画14点をご覧ください。

bottan_03_01

医者アスクレピオスに関する絵画13点。アポロンの息子であり、死者をも蘇らす名医

Sebastiano Ricci  The Dream of Aesculapius  1718 -

 ギリシャ神話に登場するアスクレピオスは、物凄く腕の良い医者です。
 父は太陽神アポロンで、母はラピテス族の王の娘コロニスです。カラスのせいで濡れ衣を着せられ、アポロンに射られてしまったコロニスは、身籠っていることを告げて息絶えてしまいます。アポロンはその赤ん坊を取り上げ、ケンタウロスの賢者ケイロンに養育を任せました。
 アスクレピオスと名付けられた子供はみるみる知識を吸収していき、医学の才能はケイロンをも凌駕するほどでした。青年となった彼はアルゴ―船の探検隊に参加し、名医として数々の怪我人を治しました。そして、メデューサの血をアテナから授けられたアスクレピオスは、死者をも蘇らせる力を得たのです。ヒッポリュトスやテュンダレオス、カパネウスなど、多くの人を蘇生させています。これに怒ったのが冥界の神ハデス。「秩序を破壊する不届き者だ!」とゼウスに抗議し、アスクレピオスはゼウスの放った雷霆によって撃ち殺されてしまうのでした。しかし、アスクレピオスは良い事をしたのだし可哀想ということで、天へと引き上げられてへびつかい座となり、神の一員と認められることとなったのです。
 名医アスクレピオスについての作品13点をご覧ください。

bottan_03_01

ヒッポリュトスに関する絵画12点。継母の愛憎によって轢死した英雄テセウスの息子

The Death of Hippolytus by Carle Vernet (1758-1836) -

 ギリシャ神話に登場するヒッポリュトスは、継母の失恋の嘘によって父親に殺された悲劇の少年です。
 父はアテナイ王のテセウスで、母は女部族アマゾネスの女王ヒッポリュテ。恋愛に興味のなかったヒッポリュトスは、森の中で女神アルテミスと狩猟を楽しむ日々を送っていました。テセウスの後妻であるパイドラは若々しいヒッポリュトスを愛してしまい、その胸の内を伝えます。しかし、彼はそれを拒否。深く心を傷つけられたパイドラは、「私はヒッポリュトスに乱暴されそうになり、節操を守る為に命を絶ちます」とメモを残して亡くなってしまいました。メモを見つけて真に受けたテセウスは激怒し、ヒッポリュトスの死を願ってしまったのです。テセウスはかつてポセイドンより三つの願いを与えられており、その呪いは成就してしまいました。
 
 ヒッポリュトスが戦車に乗ってトロイゼンの湾岸を走っていると、突然海から怪物が現れたのです。ポセイドンが遣わした怪物におののいた馬は戦車を引き倒し、引きずり回して粉々にしてしまったのです。ヒッポリュトスはこうして死んでしまいました。この理不尽な死にアルテミスは悲しみ、アポロンの息子である名医アスクレピオスの力を借りてヒッポリュトスを生き返らせました。そして、アルテミスは彼を不誠実な両親から守る為に、イタリアへ連れて行ったとも言われています。
 では、非業の死を遂げても復活したヒッポリュトスの絵画12点をご覧ください。

bottan_03_01

アリアドネの絵画13点。英雄テセウスに置いて行かれ、バッカス神の妻となる女性

Pelagius Palagi -

 ギリシャ神話に登場するアリアドネは、英雄テセウスを愛して援助するも、バッカス神(デュオニソス)と結婚する事になった女性です。
 クレタ島の王ミノスと妃パシパエの娘であり、ゼウス神の孫でもあります。彼女はアテナイからやって来たテセウスを愛してしまいます。テセウスはラビリンスに幽閉されているミノタウロスを退治しようと、生贄に立候補していました。アリアドネは「妻にして、此処から連れ出して欲しい」という条件付きで援助を申し出、テセウスはこれを了承します。アリアドネは剣と毛糸を渡し、「これを入り口に結んで進み、ミノタウロスを倒したらこれを手繰って戻りなさい」と助言しました。テセウスは言われた通りに行って生還し、アリアドネを連れてクレタ島を出航しました。

 しかし、彼等がナクソス島で休憩を取っていると、バッカスがアリアドネを横恋慕。レムノス島へ攫って行ってしまいます。残されたテセウスは探し回って諦め、一人でアテナイへ行ったとされています。また、バッカスが「アリアドネをください」と現れ、テセウスはそれを了承したという説もあり、アリアドネに飽きたテセウスが見捨ててしまい、バッカスが「僕の妻にしてあげる」と慰めたという説もあります。いずれにせよ、アリアドネの恋は実らなかったのです。その後、バッカスとの間に子供を4人産み、彼女が亡くなった時には王冠を星座にしてあげたのです。
 悲恋のアリアドネの絵画13点をご覧ください。

bottan_03_01

ディオメデスの絵画13点。トロイ戦争で神を怪我させた英雄と、馬に食い殺された王

Louis Moritz  1810

 ディオメデスはギリシャ神話に登場する、女神アテナの加護を得た英雄です。
 父はテーバイ攻めの七将の一人であるテュデウス、母はデイピュレ。都市テーバイを陥落させる戦争は失敗となり、父を含む殆どの者が戦死してしまいます。当時4歳であったディオメデスは、他の父を喪った息子達と「いつかテーバイを落とす!」と誓いを立てたのです。エピノゴイと呼ばれた彼等は、10年後に誓いを果たし、その名を轟かせる事となりました。

 ディオメデスは戦死したアイギアレウスの娘、アイギアレイアと結婚してアルゴスの王となり、長きに渡って平和な国を構築しました。トロイ戦争にも参加し、オデュッセウスやアキレスとも肩を並べて戦いました。ヴィーナスやアレスを傷付けたという伝説も残っています。戦争はギリシャ連合軍の勝利に終わり、ディオメデスが国へ帰ろうとしたところ、なんと妻アイギアレイアに拒否されてしまいます。その理由は様々な説があり、オデュッセウスの奸計で死んだパラメデスの弟が「仲間だから陥れてやる」と、妻に「奴はトロイから女を連れてくるぞ」と吹き込んだという説や、妻が別の男を愛人としていたからという説や、怪我したヴィーナスが怒って妻に不倫するよう吹き込んだという説などがあります。いずれも彼は国へ帰れなくなり、南イタリアで生を終えたそう・・・。

 また、ヘラクレスの伝説では全く異なるディオメデス像が描かれています。彼は残虐なトラキア王で、人肉を食べる凶暴な牝馬を飼っていました。ヘラクレスは罰によって難事を果たしている最中で、その馬を奪おうとしていました。ヘラクレスはディオメデスと戦って殺してしまい、なんと牝馬のご飯にさせてしまったそうです。善政を敷いたアルゴス国の王だったはず彼が、なんとも悲惨な設定となってしまったことか・・・。もしくは全くの別人なのかな?
 では、双方のディオメデスの絵画13点を見ていきましょう。

bottan_03_01

テセウスの絵画12点。アリアドネの力添えでミノタウロスを倒したアテナイの英雄

Ariadne Theseus  Thread-Johann Heinrich Tischbein the Elder -

 ギリシャ神話に登場するテセウスは、ミノタウロスを退治したとして有名な英雄です。
 テセウスはアテナイの王アイゲウスとトロイゼーンの王女アイトラとの間に生まれました。母方で育てられた彼は父親に認めてもらう為に、16歳の時にアテナイへ向けて出発。道中、猪や盗賊、山賊らを倒しながら目的地へと着きます。アイゲウス王の新妻メディアはテセウスを邪魔に思い、亡き者にしようとマラトンの暴れ牛を退治するよう命じましたが、彼は凶暴な牛を倒してしまいます。次に、メディアはテセウスを毒殺しようとしましたが、彼は剣とサンダルを証拠として父親に見せ、息子と認めさせました。そして、メディアは追放されてしまったのです。

 この頃、アテナイはミノス王の統治下に置かれており、怪物ミノタウロスの元へ、毎年7名ずつ少年少女を生贄へ捧げなくてはなりませんでした。それを知ったテセウスは憤怒し、父の反対を押し切って牛頭人身の怪物を退治しようとクレタ島へと船で赴きました。ミノタウロスは迷宮ラビリンスの中に閉じ込められており、入ったら最後、生贄も逃げ出せません。ミノス王の娘であるアリアドネがテセウスに恋をしてしまい、「妻にしてくれるなら援助する」という約束で、彼に剣と毛糸を授けました。毛糸をほどきながらラビリンスへ入ったテセウスはミノタウロスを倒し、糸を手繰りながら脱出することに成功します。こうしてアリアドネを妻としましたが、ナクソス島で休んでいる時にバッカス神(デュオニソス)によって拉致されてしまいます。(テセウスが彼女に飽きて置き去りにしたという説もあり)

 落胆しながら故郷へ帰るテセウスに、更に追い打ちをかける事件が起こります。クレタ島へ行く際、父親と「生還している場合は船に白い帆を張る」と約束していたのを忘れ、黒い帆を張ったままアテナイへ着いてしまったのです。息子が戦死したと思いこんだアイゲウス王は海へ身を投げてしまいました。その後、王となったテセウスは様々な冒険を行いますが、権威を恐れたリュコメデスによって崖から突き落とされて生を終えてしまうのでした。
 では、英雄テセウスの絵画12点をご覧ください。

bottan_03_01

ミノタウロスの絵画12点。迷宮ラビリンスの奥に幽閉された、悲しき牛頭人身の怪物

George Frederic Watts 1885 -

 ミノタウロスはギリシャ神話に登場する、頭が牛で身体が人間の怪物です。
 クレタ島のミノス王は後に生贄に捧げよという誓約で、海神ポセイドンから白い雄牛を授けられます。しかし、王は牛の余りの美しさに手放したくなくなり、異なる牛を生贄に捧げてしまうのでした。それに怒ったポセイドンは、雄牛を愛すという呪いを王妃パシパエにかけてしまいます。恋煩いに陥った王妃は名工ダイダロス(イカロスの父)に相談し、雌牛の模型を作ってもらいます。それに入った彼女は雄牛と思いを遂げ、牛の頭をした赤ん坊を産みました。

 ミノタウロスと呼ばれた子供は日に日に成長し、その凶暴さが目に余るようになってきました。ミノス王はダイダロスに命じてラビリンス(迷宮)を作らせ、奥地に幽閉してしまいます。ミノタウロスの食料として、占領地のアテナイから7名の少年少女が毎年迷宮に送られました。三度目の生贄が行われようとした時、アテナイの英雄テセウスが退治に名乗りをあげ、ミノタウロスを倒す事に成功しました。ミノス王の娘アリアドネから授けられた毛糸を使って、テセウスは脱出不可能とされたラビリンスからも脱出したのでした。
 神の罰によって産まれた悲しき怪物、ミノタウロスの絵画12点をご覧ください。

bottan_03_01
プロフィール
aicon

管理人:


中世ルネサンスのシュールな絵画をこよなく愛する。
師匠はヒエロニムス・ボス。
神秘とダークな作品情報を皆様と共有していきたいと思います。

button

メメント・モリについて

アーカイブ
記事検索
記事検索
  PR
【異形の怪物LINEスタンプ】
line logo2


ブログランキング・にほんブログ村へ

―最新記事をお届け―

buttons

buttons - コピー (2)

buttons - コピー

PC用広告