Ulisse Aldrovandi 1 -

 中世ルネサンスにおいて、世界の果ては未知の領域でした。西洋にいる動物はほんの一部で、世界中には恐ろしい怪物が存在していると信じられていました。当時の人々の考えを代弁しているのが、アルドロヴァンディの著書の挿絵です。
 ウリッセ・アルドロヴァンディは博物学者で、ボローニャ大学で医学と哲学を教えていました。彼の興味は多岐に渡り、昆虫、動物、植物、科学などあらゆる分野に精通しており、彼はゲスナーという人の「動物誌」の文章を参考にして本を編纂していました。しかし、動物の実物を知らないままに弟子が挿絵を描いたようで、一部とんでもない怪物が描かれることになります。例えば、象という生物がいることは知っていても、実物は見たことがありません。文章で推測した象は怪物になってしまうのです。(中世の人作のとんでもない象はこちら) また、風の噂でしか聞いたことがない地の果ての怪物も、生物の枠に入れられてしまいます。
 そして、アルドロヴァンディの著書の中から怪物が描かれた挿絵を集め、弟子が一つの本に纏めたのが「怪物史(1621年)」となります。「怪物史」を主にして、奇妙なモンスターの姿11点をご紹介します。


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