メメント・モリ -西洋美術の謎と闇-

ダークサイドの西洋美術にまつわる絵画や展覧会、グッズ情報をご紹介。

ギリシア神話

ティアナのアポロニウスの絵画13点。ラミアを退散させたピタゴラス派の伝説的魔術師

Apollonius of Tyana. Line engraving by F. Cleyn, 1659 -

 小アジアのティアナ(現在のトルコのカッパドキア)出身のアポロニウスは、イエスとほぼ同時代に生きたとされる哲学者です。
 哲学者は魔術に秀でていた者もいたようで、三平方の定理でおなじみのピタゴラスも前世の記憶を持ち、テレポーテーションや予言を行ったとされています。ピタゴラス派に属しているティアナのアポロニウスはピタゴラス以上の魔術師とみなされており、前世の記憶を持ち、予言やテレパシー、治癒、蘇生、悪霊祓いなどを駆使していたそうです。
 フィロストラトス著の資料「ティアナのアポロニウス」によると、彼はあるライオンを見て「この獅子はかつてエジプトの王であった」と見抜いたとされています。また、女性に化けた悪霊ラミアを見抜いて退治したという逸話もあります。ローマやエジプト、インドなどの様々な土地を転々とし、修行を行い自らの奇跡や教えを広めていきました。「彼こそ本当の救世主なのではないか」と彼を信奉する者は数多くいたそうですが、イエスが台頭していき、結果的にはキリスト教が歴史を掌握することになったのでした。
 では、伝説的魔術師であるティアナのアポロニウスとピタゴラス、そしてラミアに関する絵画13点をご覧ください。

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キュベレーの絵画13点。フリギアやギリシャローマで崇拝された、古き豊穣の地母神

Francois-Edouard PICOT Cybele Vesuvius Protect  Cities 1832 -

 キュベレーはフリギア(トルコ中部)で崇拝され、ギリシャローマにも信仰が広まった豊穣を司る地母神です。その信仰は古く、起源は新石器時代までさかのぼるとされています。
 キュベレー崇拝は男性の去勢に深く結びついています。両性とも考えられていたキュベレーは、ある日去勢されてそこから樹木が生じ、その実に触れた女性が男の子を産み落とします。アッティスと名付けられた息子は王女と婚約しますが、恋したキュベレーがアッティスを忘我状態にさせて彼を去勢させてしまいます。なんと、その光景を見た王様が自らに同様の処置をした為に、キュベレーの熱狂的な崇拝者と男性の去勢が関連付けられるようになったとされています。なんというか、恐ろしいですね^^;

 また、キュベレーは二頭の獅子(ライオン)を引き連れているとされており、それはアタランテとヒッポメネスの夫婦の物語が関係しています。ヒッポメネスは徒競走に勝利してアタランテを妻とする事に成功しますが、キュベレーの神殿で情事をしてしまった為に、女神は怒って二人を獅子に変えてしまったそうです。(男女の愛は怒るんですね女神様・・・)
 では、古代の地母神キュベレーについての絵画13点をご覧ください。一部閲覧注意の作品がありますので、ご了承ください。

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ギリシャ神話 トロイの豪勇ヘクトルの絵画13点。パリスの兄でアキレスに敗れる英雄

 1825 -

 ヘクトルはギリシャ神話のトロイ戦争に登場する英雄です。
 トロイ王国の王子である彼は、プリアモス王と妃ヘカベーとの間に生まれ、軍の総大将であり一番の豪勇でした。兄弟はパリス、カサンドラ、デーイボポスなど12名おります。長男で国の後継者ゆえにヘクトルは非常に正義感が強く、弟パリスがスパルタの妃ヘレネをさらってきてしまった時は、厳しくいさめました。また、善き夫であり、妻アンドロマケと子アステュアナクスを非常に愛していました。彼は全軍を率いてアキレスの親友パトロクロスを討ち取りましたが、それに激怒したアキレスはヘクトルを殺害、遺体を見せしめにしました。父プリアモスは最愛の息子が引き廻しにされているのをいたく悲しみ、アキレスの元まで深夜単独で行き、返してくれるよう頼み込みました。それを不憫に思った彼はヘクトルの遺体を返すことにし、トロイで丁重な葬儀が執り行われました。
 トロイの猛将ヘクトルに関する絵画13点をご覧ください。

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トロイ戦争の象徴、トロイの木馬に関する絵画13選。巧みな策略で陥落した強固な街

The Burning of Troy (1759-62)  Johann Georg Trautmann -

 ギリシャ神話で伝えられているトロイ戦争は、トロイ国とギリシャ連合軍との戦争です。
 トロイの王子パリスがスパルタの妃ヘレネをさらったことから勃発し、約10年間続けられました。英雄たちが討ち死にをする中、ミケーネ側の知将オデュッセウスが一つの案を思い付きます。それはトロイの木馬。木製の巨大な馬の中に大量の兵士を潜ませ、策に気付かれないように中に運び入れる算段です。彼等は山の木々や船を用いて木馬を組み立てました。それが完成すると、オデュッセウス以下5名の将軍と、その兵士たちが中に入り込み、蓋が閉じられました。

 そして次の日。トロイ側は連合軍がいなくなり、巨大な木馬が残されているのを発見しました。彼等は連合軍側の者を発見して拷問してみたところ、彼は「木馬はアテネの怒りを鎮める為に作った。だが、我らは逃げざるを得なかった。これを城内に入れると、勝利がもたらされると予言に出た」と言いました。トロイ側はこれを信じ、城内に搬入しようとしました。王女カサンドラと神官ラオコーンが「それは嘘だ」と反論しましたが、海から出て来た蛇により彼と息子たちは殺されてしまいます。カサンドラは呪いを受けていた為、信じる者は誰もいませんでした。かくして木馬は城内へと入れられ、アテネ神殿に奉納されました。その夜は大規模な祝宴が催され、トロイの勝利が祝われました。

 彼等が寝静まった頃、オデュッセウスたちは木馬より脱出し、松明で連合軍に合図を出します。そして、彼等は内部からトロイを攻め、王を討ち取りました。こうしてトロイ王国は滅亡してしまったのです。
 トロイの木馬に関係する絵画と彫像13点をご覧ください。
→ トロイ戦争の概要を知りたい方はこちら

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ギリシャ神話のアラクネの絵画12点。女神アテナに盾突いて蜘蛛となった機織り女性

René-Antoine Houasse  1706 -

 アラクネはギリシャ神話に登場する機織りを自負していた女性です。
 彼女は染織業を営んでいた娘で、非常に優れた織り手でした。みんなアラクネの仕事に惚れ惚れして「女神アテナの弟子のようだ」と褒め称えました。しかし、彼女はそれが気に入らず「私の方が腕が上だわ」と言ってのけてしまいます。それを聞いたアテナはその居丈高を注意する為に老婆に変身して、アラクネに「そんな事は言うな。女神様に謝れば許して下さる」と告げますが、彼女は聞き入れません。怒ったアテナは「なら、私と勝負しなさい」と変身を解きました。アラクネは驚きましたが、大言壮語を吐いた手前、女神と勝負をすることになりました。

 二人はもの凄いスピードで機織りをしていき、二つの見事な織物が完成しました。アテナの作品はポセイドンとアテナの競争をテーマにしており、彼女自身の勝利の姿が織られていました。アラクネの作品はゼウスの不倫の数々をテーマにしており、神々の羞恥な姿が織られていました。アラクネの織物の出来栄えはそれは美しいものでしたが、その侮辱に堪忍袋の緒が切れたアテナは織物を滅茶苦茶に引き裂きました。そして、アラクネに罪と恥を吹き込み、その感情に耐えられなくなった彼女は首をくくって死んでしまいました。不憫に思ったアテナはアラクネを生き返し、神を侮蔑した教訓をいつまでも背負い続けるよう、蜘蛛の姿に変えてしまったのです。
 女神の逆鱗に触れて蜘蛛になってしまった、アラクネの絵画12点をご覧ください。

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ギリシャ神話のケパロスとプロクリスの絵画12点。愛の疑念は多大な悲劇を生む

Abraham JANSSENS -

 ギリシャ神話に登場するケパロスとプロクリスは、愛のすれ違いによって悲劇を生んだ夫婦です。
 ケパロスは狩猟が大好きな若者でした。それを見かけた女神エーオースはケパロスが好きでたまらなくなり、彼を攫ってしまいました。しかし、彼はプロクリスという妻をめとったばかりで、女神の愛を受け入れませんでした。怒ったエーオースは「お前の妻は節操のない女だ。試してみろ」と吐き捨てました。不安に思ったケパロスは女神の力を借りて別人に変装し、プロクリスの元へ向かいます。変身したケパロスが贈り物をすると、妻の心が揺らいだので、彼は正体を明かしてそれを非難します。プロクリスは後悔し、家を出て女神アルテミスのように狩猟生活を始めました。

 後に二人は仲直りをしました。しかし、ケパロスは狩りをしている際、そよ風にこんなことを言いました。「さぁ、アウラー(甘いそよ風)よ。僕の熱い胸を冷ましておくれ!」それを聞いた第三者が恋人に話しかけているのだと思い、プロクリスに伝えました。彼女はいてもたってもいられず、山へ探しに行きます。そこで夫が「アウラーよ、愛しているよ!」と言っているのを聞いて、彼女はうめき声を発しました。その声を獲物だと勘違いしたケパロスは槍を投げ、武器は妻の胸にあやまたず貫きました。自らの過ちに気付いた彼は慌てて刺さった槍を抜こうとしますが、プロクリスは「お願いだから、アウラーとは結婚しないで!」と言ったっきり、息を引き取りました。
 愛のもつれによって命を落とす、ギリシャ悲劇の典型とも言えるような二人の絵画12点をご覧ください。


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ギリシャ神話のパンドラの絵画13選。誘惑に負け、災厄入りの禁断の壺を開ける乙女

John William Waterhouse -

 ギリシャ神話に登場するパンドラは「全ての贈り物」という意味で、地上の災いの為に神々によって送られた、人類最初の女性です。
 人類に味方をして神々から火を盗んだプロメテウスは捕まり、酷い拷問を受けることになりました。→ プロメテウスについて知りたい方はこちら 怒ったゼウスは人類にも罰を与えることにし、ヘパイストスに絶世の美女を作るよう命じ、神々によって様々な能力を与えられてパンドラは完成しました。パンドラはピトスという入れ物(かめ、壺)を「絶対に開けてはいけない」と言われて持たされ、プロメテウスの弟であるエピメテウスの元へ送られました。
 美しいパンドラを見たエピメテウスは一目惚れをし、結婚をすることに決めました。ある日、パンドラは好奇心から神々からもらった壺を開けてしまいます。すると、そこからあらゆる苦悩や悲しみなどの災いが飛び出してきてしまいました。慌ててパンドラは蓋を閉め、自らが犯した過ちに絶望してしまいますが、底にエルピス(希望、期待の意味)が残っており、もう一度蓋を開けることによって儚い希望が空へ飛び立っていったのです。
 ゼウスの思惑によって地上に災いを蒔いてしまった女性、パンドラの絵画13点をご覧ください。


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ギリシャ神話のペルセポネをさらうハデスの絵画13選。女神に恋した冥界の神の暴挙

Nicolas Mignard  1651 -

 ハデスはギリシャ神話に登場する冥界の神です。
 ある日、ハデスは馬車に乗って地上に出ていました。すると、お花畑ですこぶる美人な女神がお花を摘んでいるではありませんか。彼女はデメテルの娘、ペルセポネでした。彼は一瞬で一目ぼれをしてしまいましたが、どう声を掛けていいか分かりません。そして、ハデスは勢いのあまり彼女をさらって行ってしまったのです。(一説にはデメテルが嫌いなヴィーナスが嫌がらせの為に、ハデスに恋するように仕向けた) 花を散らして悲鳴を上げるペルセポネ。しかし、その声は冥界の中へ吸い込まれて消えてしまいました。彼女の運命やいかに!?
 ペルセポネをさらうハデスの絵画、13点をご覧ください。


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ギリシャ神話のナルキッソスの絵画15点。スイセンになったナルシスト由来の美青年

Attributed to Vinzenz Fischer -

 ナルキッソスはギリシャ神話に登場する美青年です。
 ある日、ニュムペーであるエコーはナルキッソスに恋をしました。エコーはヘラに罰を与えられており、相手の言葉を繰り返す事しかできませんでした。そんな彼女にナルキッソスは愛想をつかし、酷い言葉で振ってしまいます。エコーはショックのあまり身体を失い、木霊(こだま)になってしまいました。他のニュムペーもナルキッソスに愛を訴えましたが、彼は冷酷な仕打ちをするばかりです。そこで、ある処女が復讐の女神ネメシスに「彼が愛に報いられないようにしてください」と頼み、それが受け入れられました。

 ナルキッソスは狩りの疲れのため、澄み切った泉にやってきました。喉の潤いを癒そうと泉にかがみこむと、超美青年の顔が水面に映り、彼はそれを水の精霊だと思いこんで恋に落ちてしまいました。顔を近付けて手を伸ばしますが、水面が揺れて相手は逃げてしまいます。それは自分の顔だというのに、ナルキッソスは全く気付かないまま、食べることも寝ることも忘れ、水面をずっと眺めていました。恋煩いで彼はみるみる衰弱していき、痩せ細っていきます。ナルキッソスの悲嘆の声に、姿を失くしたエコーの声が重なり、そのまま彼は力尽きて死んでしまいます。その遺体はどこにも見つからず、代わりに一輪のスイセンの花が静かに揺れていたそうです。
 自分を愛しすぎてナルシストの語源にもなった、ナルキッソスの絵画15点をご覧ください。


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ギリシャ神話のパリスの審判の絵画14選。ヴィーナス、ヘラ、アテナの女神から選ぶ

Joachim Wtewael 1615 -

 パリスの審判はギリシャ神話の物語で、トロイ戦争の発端となった出来事です。
 ある日、アキレスの両親の結婚式が催されました。全ての神が出席しましたが、ただ一人不和の女神エリスが招かれませんでした。彼女は怒り、結婚式に乗り込んで「最も美しい者へ」と黄金のリンゴを投げ入れました。リンゴは私のものよ!と名乗り出たのはヴィーナス、ヘラ、アテナでした。三名は全く譲らなかったので、主神ゼウスはイリオスの息子で、羊飼いの仕事をしているパリスに審判させることに決めました。ゼウスの使者であるヘルメスがパリスの元へ行ってリンゴを渡し、事情を説明しました。
 そして、最も美しい女を主張する三名の女神がパリスの前に現れます。ヘラは「君主の座」、アテナは「戦争の勝利」、ヴィーナスは「最も美しい人間の女」を与えると彼に言いました。パリスはヴィーナスに黄金のリンゴを渡しました。それにより、パリスはヴィーナスの助けを得てスパルタ王ヘレネを手に入れることができましたが、それがトロイ戦争の元凶となってしまったのです。
 女神の戦いである「パリスの審判」の絵画、14点をご覧ください。


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中世ルネサンスのシュールな絵画をこよなく愛する。
師匠はヒエロニムス・ボス。
神秘とダークな作品情報を皆様と共有していきたいと思います。

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