メメント・モリ -西洋美術の謎と闇-

ダークサイドの西洋美術にまつわる絵画や展覧会、グッズ情報をご紹介。

ダークな絵画

死と乙女の絵画10選。生と死は美と醜の対ともなり、美女でもいずれは朽ち果てる

Jacopo Ligozzi 1587 -

 メメント・モリ(死を想え) の一形態の中で、「死と乙女」というテーマがあります。
 死と乙女は骸骨と美女を共に描いた作品のことを指し、中世から現代までの長い間表現されてきました。骸骨は死、美女は生を象徴し、どんなに綺麗な者でも死は逃れられないというメッセージが含まれています。また、生死は美醜ともあてはめられ、男女関係といったテーマも含まれており、死の支配と、男性社会における女性支配を双対的に表しているように思います。
 死と乙女の絵画10点をご覧ください。


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上機嫌な死神の絵画 12選。死神は満面の笑みで語る―死は避けられない定めだと

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 死の象徴である死神は、西洋において大量に描かれたり作られたりしたモチーフです。
 中世ルネサンス、バロック時代は戦争や疫病、魔女狩りなど、常に死を隣に感じているような時代でした。死に関する主題は、メメント・モリ(死を想え)、死の舞踏、死の勝利、ヴァニタスなど沢山ありました。死は骸骨の姿で動き回り、死神として芸術内を動き回りました。今回は人の臨終の前に訪れたり、特定の人の元へ来て死をもたらしたり、鎌や矢を持っていたりと、死神らしい役目を担った骸骨の絵を集めました。
 やる気に満ち溢れた、ノリノリな死神の姿12点をご覧ください。


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2017年7月「怖い絵」展が開催!恐怖の絵画を紹介する、中野京子の名著の展覧会

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  「怖い絵」展は2017年の夏~冬の間、兵庫と東京の二か所の美術館で開催されます。兵庫県立美術館は7月22日~9月18日、上野の森美術館は10月7日~12月17日の間に展示があります。
 「恐怖の絵画」を題材とした大ベストセラー本「怖い絵」は、ドイツ文学者である中野京子氏によって書かれ、大きな反響を呼びました。本書を読んだ事がある方は多いのではないでしょうか。かくなる私も読んだ一人です。「怖い絵」第一巻が発売されたのが2007年で、今年で10年目となるので、その記念として展覧会が催されることになったそうです。概要を見ていきましょう!


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フュースリの暗黒に塗り潰された絵画10選。夢魔が悪夢に引きずり込んでくる

Titania Awakes Surrounded by Attendant Faries - 1794 -

 ヨハン・ハインリヒ・フュースリ (ヘンリー・フュースリ) はスイス出身の、18世紀後半から19世紀前半に活躍したロマン派の画家です。
 彼はミケランジェロの作品に強く影響を受けており、ダンテの神曲、神話、シェイクスピアからテーマを得て描いていました。絵画は200点以上、スケッチは約800点が残っています。強い明暗を用い、不気味な怪物や悪魔が現れる幻想画を描いております。フュースリが絵を描き始めたのは20代半ば頃。それから頭角を現したのだから、相当の努力か才能があったと思います。フュースリは劇的なポーズ、シーンを好み、オーバーじゃないか?と感じられるポーズも描いていました。
 暗闇の中からふいに現われる悪夢のような作品、10点をご覧ください。


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ペストの恐怖の絵画9点。中世で蔓延した黒死病は、横たわる死者の群れを生む

CRESPI, Giuseppe Maria - コピー

 ペストは黒死病とも呼ばれ、人の体内にペスト菌が入り込む事によって発症します。ペストに感染すると、リンパ腺が腫れてりんごほどにも膨れ上がり、身体中に青黒い斑点が多数現われます。激しい高熱に苦しんで意識不明となり、発病から3日後には、黒紫色に変色して死んでしまいます。その伝染力は凄まじいものがあり、あっという間に周囲に広がっていきます。
 ヨーロッパでは14世紀に大流行し、数年の短期間にに全人口の約半分がペストの犠牲者になりました。墓穴を掘るのも間に合わず、路肩には死体が溢れかえりました。恐怖に打ちひしがれた中世の人々は右往左往し、聖人に助けを乞い、根の葉もない迷信を信じて助かろうとしました。ペストの流行は17世紀、18世紀にも何度か起きました。常に死におびえる時代に生きた画家たちはペストの恐怖を描き、後世に伝えました。当時の人々が体験した受難の作品9点をお伝えします。


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我が子を食うサトゥルヌスの絵画7点。子が己を殺すという予言を恐れ、狂気に走る神

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 時の神であるクロノスは、ギリシャ神話の主神ゼウスの父親です。ローマ神話ではサトゥルヌスと呼びますが、ギリシャ神話の物語の為、記事ではクロノスと記述させていただきます。なお、絵画の題名がサトゥルヌスである為、タイトルはそう記述させていただきました。
 クロノスは最初の支配者であるウラヌスを倒し、権力を手に入れました。しかし、ウラヌスは死の間際「お前は自分の息子に権力を奪われ、討たれるだろう」と予言を残します。予言を恐れたクロノスは自らの子供、ヘスティア、デメテル、ヘラ、ハデス、ポセイドンと次々に呑み込んでしまいます。妻であるレアはその所業を恐れ、末っ子であるゼウスをなんとか守ろうと考えました。「あなた、ゼウスですよ」と渡したのは産着にくるんだ石。クロノスはそれをごくりと呑み込み、権力を奪う者がいなくなったと安心しきりました。しかし、妻レアは息子を逃がし、成長したゼウスはクロノスを討ち取ったのでした。そして呑み込まれた子供たちは、父の腹から無事に救出されたのでした。
 この物語を画家たちは読み、そのショッキングな内容に心打たれました。彼らは息子たちを食う神を描き上げ、後世に残しました。ただ、神話では呑み込んだとされているのに、絵画ではがっつりと食べています。皮を伸ばし、肉を食らっています。より残酷になってしまった作品をご覧ください。以下閲覧注意です。


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ヴァニタス13点 ― 世は静物画のように虚しい。髑髏や果物等の象徴を描いた絵画

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 ヴァニタスはラテン語で「空虚」という意味であり、人生の虚しさ、虚栄の無意味さを静物画で表した寓意作品のことを指します。16~17世紀の北ヨーロッパ(フランドルやネーデルラント)で盛んに描かれ、多大な影響を周囲に与えました。描かれる静物は頭蓋骨、腐りかけの果物、枯れかけの花、時計、楽器などすべて死や空虚の象徴とされるものばかりです。
 日本にも諸行無常という言葉があり、それに似ています。人生はいつかは終わるもの。永遠に変わらないものなどない。というニュアンスです。ただ、ヴァニタスの方はキリスト教の観念があるので、「罪」といったものと結び付けられ、世の中の財産や物欲は罪づくりなだけで、死んでからは徳にならない。地獄に落ちるだけ。虚しい足掻きはやめて神に祈るがいい。という考えの方が近いと思います。
 虚しさの盛り合わせ作品を見ていきましょう。


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【絵画10点】 死の舞踏と死の勝利 ― 恐怖に染まった狂気の民衆は、仄暗い街で踊る

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 死の舞踏は14~15世紀の中世末期の西洋で広まった寓話、もしくは美術的様式です。
 有名な呼び名ですと「ダンス・マカブル(フランス語)」があります。諸説ありますが、14世紀のフランス詩に「死の恐怖に人々が半狂乱になって踊り狂う」という一説があるというところから来ているようです。中世ヨーロッパは衛生状態も悪く、ペストが蔓延していました。また、戦争も頻繁に行っていた時代であったことから、死は常に隣り合わせの存在でした。貧富も地位も関係なくバタバタと人が死んでいくので、人々は死と延々と踊らされている気分だったのでしょう。
 死の舞踏はだいたい死を象徴する骸骨と被害者が描かれ、無理やり踊らされているように描かれます。骸骨は時に楽器を持ち、楽しそうにしています。

 死の勝利は広義では死の舞踏に含まれますが、死の勝利は死が鎌を振りかざし、人々を襲っている図になります。死の凱旋とも呼ばれ、有名な作品はピーテル・ブリューゲルが描いたもので、死神が稲を刈るかのように人々の命を奪っています。戦争と死をマッチングした恐ろしいテーマです。
 死の舞踏と死の勝利の絵画、9点をご覧ください。


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【絵画11点】儚き世、死を想え。―メメント・モリは中世ルネサンスの宗教的スローガン

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 メメント・モリはラテン語で「死ぬことを忘れるな」という意味の、宗教的スローガンです。人間はいつか必ず終わりが来る。地位や財産を持っていても、無一文でも平等に死は訪れます。明日歩いていたら、突然悪魔に魂を抜かれるかもしれない。死神が鎌を持って立っているかもしれない。生きている限り、私たちは死から離れられないのです。
 昔からこの恐ろしいテーマは西洋の画家に好まれ、たくさんの作品が生まれました。死の象徴として骸骨は欠かせません。頭蓋骨そのものを描いたり、骸骨を持った肖像画が描かれたりと、画家は不気味で虚ろな存在を描き続けました。その一部をご紹介したいと思います。


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プロフィール
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管理人:


中世ルネサンスのシュールな絵画をこよなく愛する。
師匠はヒエロニムス・ボス。
神秘とダークな作品情報を皆様と共有していきたいと思います。

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