Bartolomeo Manfredi (1616-20) -

 ギリシャ神話の中に、アポロンがマルシュアスの皮を剥ぐという残酷な話があります。
 ある日、サテュロスであるマルシュアスは木管楽器を拾いました。その笛はアテナが捨てたものでしたが、彼は器用だった為にやがて名手となりました。他のサテュロスやニンフにもてはやされ、調子に乗った彼は「俺が世界一の音楽家だぜ!アポロンの竪琴なんかよりな!」と豪語するようになります。怒り心頭のアポロンは「俺と勝負しろ!」と言い、勝者は敗者に何をやってもいいというルールを付け、二人は音楽合戦をすることになりました。審判者はアポロンの従者ムーサ。陰謀めいた音楽勝負は、もちろんアポロンの勝利。
 刑罰は恐ろしいものでした。アポロンは彼を木に吊るすと、生皮を剥がし出したのです。激痛に泣き叫ぶマルシュアスをアポロンは無視します。皮を剥がされ尽くしたあと放置され、彼は絶命します。その時に流された血がマルシュアス河となったとされています。(一説にはサテュロスやニンフ達の涙が河となりました)
 合戦の末に残虐な刑となった絵画10点をご覧ください。閲覧注意となります!


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