メメント・モリ -西洋美術の謎と闇-

ダークサイドの西洋美術にまつわる絵画や展覧会、グッズ情報をご紹介。

最後の審判

クラーナハがヒエロニムス・ボスの最後の審判を模写!?二つを比較してみました

ボスクラナッハ比較

 ヒエロニムス・ボスの最後の審判の画像を検索していた時、画質の高い綺麗な画像が出てきたので、ぽちっと押してみました。すると、「ん?何かが違う?色がおかしいような・・・」と。そして、画像をアップしてみたら「そっくりだけど、ち、違う・・・!これは誰だ?」
 作者を調べてみたら、「ルーカス・クラーナハ(父)」となっていました。クラーナハ(1472–1553)はドイツで活躍した北方ルネサンスの画家です。2016‐17年に東京でクラーナハ展が行われていたので、知っている方も多いのではないでしょうか。彼は妖艶な女性を得意とした多産の画家なのですが、ボスの最後の審判を模写していたなんて、初めて知りました。調べてみると、クラーナハは1508-9年頃にフランドル旅行をしており、そこで最後の審判に出会ったようです。当たり前なことですが、カメラや画集がない当時では毎日実物を見ながら模写をしたのでしょう。
 今回はヒエロニムス・ボスの真作と、ルーカス・クラーナハの模写を比較していきたいと思います。やはり同じ作品でも、画家の個性がきらりと表れますよ!

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ebayで販売されているヒエロニムス・ボスのグッズ15選!日本にはない珍しい物が!

ボスグッズ

 ebay(イーベイ)は世界最多の利用者がいる、インターネットオークションです。
 1995年にアメリカ合衆国のカリフォルニア州で設立され、現在億単位で取引がなされています。ebayのいいところは、日本では売っていないものが買えることです。日本の大手ネットショップ、アマゾン、楽天、ヤフオクなどでは確かに品ぞろえは豊富ですが、ヒエロニムス・ボスのグッズとなるとほとんどありません。しかし、ebayで検索をかけて見ると、出るわ出るわ。ざっと5000件ほどのヒエロニムス・ボスの関連商品が出てきました。他にも珍しいものがたくさん売られていおり、日本ではお目にかかれない掘り出し物が見つかります。色々見ていると、あっという間に時間が過ぎてしまいます。
 今回はebayで売られていたヒエロニムス・ボスのグッズ15点をご紹介します!

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西洋キリスト教の地獄の絵画12選。悪魔は罪人を捕らえ、永遠に責め苦を与える

(Detail) Attributed To Jan Van Eyck  1430-1440 -

 キリスト教における地獄は、生前罪を犯した者へ罰を与える場所です。
 英語の「ヘル」は北欧神話の冥界を総べる女神ヘルから由来していますが、地獄は神話における冥界とは異なり、悪魔が罪人を酷く拷問し、責め苦を与えています。地獄へ落ちた者は天界へは決して行けず、最後の審判の後も永遠に苦しみ続けることになります。地獄の拷問は犯した罪によって様々ありますが、炎と関連付けられたものが多いように感じます。
 地獄の描写を表した有名な文学作品に、14世紀のダンテ・アリギエーリの「神曲」があります。ざっくり言えば作者自身がギリシャの詩人ヴェルギリウスと共に地獄へ降り、恐ろしい内情を見ながらも、天界まで登るといった内容です。物語には作者の色眼鏡が含まれていますが、後の芸術作品に大きく影響を与え、地獄の情景を決定するものとなりました。恐ろしい地獄を描いた絵画、12点をご覧ください。

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18点の絵画で学ぶヨハネの黙示録。終末のラッパとサタンとの戦い、最後の審判へ

Throne of the Lord 1400  vellum - コピー

 「ヨハネの黙示録」は新約聖書の最後に載っている物語で、人類の終末が語られています。
 ある日、ヨハネはパトモス島で神の預言を受け、今から話すことすべてを書き留め、後世に残しなさいと言われます。七つの教会へメッセージを送り、神の御座で七つの封印が解かれ、世界は死に覆いつくされる。天使たちがラッパを吹き、死の鉢を空け、千年王国の後に悪魔サタンが現れる。そして、全人類は最後の審判にかけられる・・・。
 ヨハネの黙示録の内容は恐ろしいもので、人類の終わりを語るものでした。中世ルネサンス時代の人々はこの物語を事実だと信じ、ちょうど節目の1000年の頃には天変地異、神の裁きが起こると思って恐慌に陥ってしまった人もいました。
 ギリシャ語では「アポカリプス」と言い、黙示録は現在でもよく知られています。そんなヨハネの黙示録の物語を18点の絵画を交えながら見ていきましょう。


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【絵画10点】大口で罪深き亡者を誘う、ヘルマウスの怪物。地獄の入口は悪魔の口

Hours of Catherine of Cleves 1440 -

 中世ルネサンス時代、地獄の入口は悪魔(怪物)の口の中にあるとされていました。
 「Hell mouth」や「Mouth of hell」などと呼ばれているこの口は、蛇だったりドラゴンだったり、哺乳類系だったりと、作者の想像で姿が様々に変わりました。不気味なのもあれば、きもかわいい顔もあります。中には二つ、三つと顔の数が多いものもあります。一説にはアングロサクソン人(北欧系民族)の宗教、文化が入り混じり、このヘルマウスが生まれたとされています。フェンリルに呑み込まれるオーディンのイメージが、キリスト教に流入した為でしょうか。また、旧約聖書の怪物リヴァイアサンやギリシア神話のケルベロスの影響も考察されていました。(wikiより)
 シュールな地獄の入り口、ヘルマウスの作品10点をご覧ください。


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ハンス・メムリンクの絵画11選。繊細な美しさと聖なる静寂を生む、フランドルの巨匠

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 ハンス・メムリンクは15世紀後半に活躍した、初期の北方ルネサンス(フランドル)の画家です。
 ドイツで生まれ、ベルギーのブリュージュへ移り住みました。ファン・エイクの影響を受け、ロヒール・ファン・デル・ウェイデンを師としていました。北方ルネサンスの特徴として細密な描写がありますが、メムリンクも類に漏れず、かなり緻密に描き込んであります。なんと、ミカエルの鎧の反射で映る景色さえも描き込んでいるとか。並々ならぬ熱意ですね。
 フランドルの巨匠メムリンクの絵画11選をお楽しみください。


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奇跡!徳島県にある大塚国際美術館は、1000点以上の名画に一度で会える!

大塚国際美術館

 ミケランジェロの大作「最後の審判」。本当ならイタリアのシスティーナ礼拝堂へ行かなければ会えません。ですが、ちょっと待ってください。日本の徳島県にある大塚国際美術館へ行けば観られるんです。写真のように、最後の審判が間近に観られるんです!大塚国際美術館は日本最大級の常設展示スペースを有する美術館で、全て偽物である代わりに、世界中の名画が1000点以上原寸大で展示されています。美術館の人気ランキングで常に上位にいるという、大塚国際美術館。その魅力を探ってみたいと思います。


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ミカエルがサタンを踏み付ける絵画9点。圧倒的戦力すぎて、天使が悪魔を虐待中

 Michael and the Dragon by Antonio del Pollaiuolo

 聖書で有名な物語として、大天使ミカエルが反逆したサタン(ルシファー)と戦い、地の底へ突き落した話があります。天使であったサタンは傲慢の心が芽生え、他の天使たちと共に神に謀反しました。神は大天使ミカエルを呼び、サタンに対抗させました。一説にはサタンとミカエルは双子の兄弟であったとされています。二人は激しく戦い、ミカエルが勝利をおさめます。敗北したサタンは堕天使となり、地の底へ封印されてしまいました。
 このエピソードを元に画家たちは想像の翼を広げて絵を描きます。聖なるミカエルと邪悪なサタン。宗教的な影響もあり、殆どの画家はミカエルに肩入れし、サタンをこてんぱんにやっつけている絵画を描きます。それでは圧倒的戦闘力を誇るミカエルと、悲惨すぎて可哀想なサタンを見ていきましょう。


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最後の審判 14作品 ― 天国か地獄か。世界の終末に訪れる、全人類への神の審判

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 「最後の審判」という言葉はゲームや本で聞いたことがあるのではないでしょうか。
 最後の審判はキリスト教を筆頭に、ある種の宗教が持つ終末論的観念で、世界の終焉が訪れて破滅した後に神が降臨し、全人類の罪を神が審判し、天国か地獄行きか決めるという信仰です。すべての死者が墓から蘇り、天使ミカエルの天秤によって罪を図られるのです。天国行きの者は楽園で永遠の生と喜びを約束され、地獄行きの者は永遠の苦痛を与えられます。生前に罪を犯しているか否かで判定されるので、中世の人びとはどうにかして天国へ行きたいと、様々な努力を行いました。
 画家たちも最後の審判に多大な興味を示し、多くの画家が作品を残しています。大体の作品が中央に神、左に天国、右に地獄の構図になっています。
 では、神の審判である作品、14点を見ていきましょう。


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ヒエロニムス・ボス (ボッシュ)の絵画20点。摩訶不思議な怪物を描いた奇才の画家

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 ボッシュ、ボッスなどとも訳され、本名はヒエロニムス・ファン・アーケン。ネーデルラント(現オランダ)出身で、初期北方ルネサンスを代表する一人です。
 ボスの作品はとにかく幻想的というか、不思議を越えて奇天烈というか・・・。はい、怪物に溢れているんです。当時の美術界にはない革命を起こしたので、シュールレアリスムの先駆者とも言われています。現在本物とみなされているのは20数点となります。(以前まで30数点とされていましたが、本物だと思われていた作品が追随者、もしくは工房の作品と判明したため) もっと作品を描いていたと思われますが、宗教改革の影響で焼き討ちにあってしまったそう。勿体ない!
 管理人は画家の中でボスが一番好きです。当時の混合技法を学び、大学の卒業制作ではボス調の祭壇画を描き、今でも怪物を描いているくらいです。ともあれ、作品を見ていただくのが一番なのでどうぞ。ヒエロニムス・ボスの絵画20点をご覧ください!

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プロフィール
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管理人:


中世ルネサンスのシュールな絵画をこよなく愛する。
師匠はヒエロニムス・ボス。
神秘とダークな作品情報を皆様と共有していきたいと思います。

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