
ペトロ(ペテロ)の否認は、キリストがユダヤ側に捕まった際に、女中の「貴方も仲間だろう」という言葉に対し、ペトロが三度「違う」と宣言してしまった事件のことです。
最後の晩餐の時、キリストは十二使徒のペトロに対して「貴方は鶏が鳴く前に、三度私の事を知らないというだろう」と告げ、ペトロは「そんな事はありえません!」と返します。その翌日、裏切者のユダが銀貨30枚でユダヤの祭司長たちにキリストを売り渡してしまいます。ペトロはキリストを守ろうと応戦しますが失敗。使徒たちは事件に怯え、その場から逃げ去ってしまいました。
その後、責任を感じたペトロはキリストが捕らえられている屋敷に忍び込み、様子をうかがおうとしました。しかし女中の一人に見つかり、「あなた、イエスと一緒にいたでしょ」と言われるとペトロは「違う。分からない」と否定します。ペトロが三回否定した時、甲高い声で鶏が鳴いたのです。かつてキリストに言われたことを思い出し、「その通りだった!」とペトロは号泣するのでした。
否認のシーンはバロック期の画家達に人気があり、暗闇の中で「違う」というペトロが沢山存在します。では、ペトロの否認の絵画13点をご覧ください。
