メメント・モリ -西洋美術の謎と闇-

ダークサイドの西洋美術にまつわる絵画や展覧会、グッズ情報をご紹介。

英雄

ジークフリートの絵画14点。北欧神話のシグルズを起源とした、ドイツの英雄

Ferdinand Leeke    Siegfried forges the sword -

 ジークフリートはドイツの叙事詩「ニーベルンゲンの歌」の英雄で、北欧神話の「ヴォルスンガ・サガ」の英雄シグルズと起源が同じと考えられております。
 ネーデルラントのジークムント王とジークリント王妃との間に生まれた彼は、若い時に悪竜を倒すという偉業を成します。その際に魔力を含んだ竜の血を浴びて不死身となりましたが、背中の一点に葉っぱが張り付いて血が付かず、そこだけが弱点となってしまったのでした。

 大人となったジークフリートはブルグント国のグンター王の妹クリームヒルトに求婚しようと思い立ち、国へ渡ります。戦争で多くの手柄を立てた彼は王に認められるものの、アイスランドの王女ブリュンヒルトとグンター王との結婚が成立するよう手助けを頼まれます。ブリュンヒルトは求婚者と競技を行い、彼女が勝てば男を殺し、負ければ結婚すると宣言していたのです。姿を消す魔法の隠れ蓑を使ってジークフリートはグンター王を助け、ブリュンヒルトに勝利して結婚を承諾させます。ジークフリートはクリームヒルトと結婚し、父の後を継いで王となりました。

 何年か経ったある日の事。ブルグントの王宮でグンター達と再会したジークフリートに悲劇が訪れます。クリームヒルトとブリュンヒルトがどっちの夫が強いかで口喧嘩を始めてしまい、クリームヒルトが「競技をやったのは王じゃなく、姿を消していたジークフリートだったのよ!」と本当の事をばらしてしまいます。重鎮ハーゲンは王や王妃の名誉に傷が付くことを恐れ、ジークフリートの暗殺を計画します。言葉巧みにグンター王を説得したハーゲンは「背中の一点だけが生身である」という事をクリームヒルトから聞き出しました。そして、ジークフリートが泉の水を飲もうとかがんだ時、槍で突き刺して殺してしまったのでした。怒り狂ったクリームヒルトはハーゲンへの復讐を決意し、この悲劇が皮切りとなって多大の犠牲を出しながらブルグントは滅亡してしまうのです・・・。
 ジークフリートについての絵画14点をご覧ください。
 

 
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ヒッポリュトスに関する絵画12点。継母の愛憎によって轢死した英雄テセウスの息子

The Death of Hippolytus by Carle Vernet (1758-1836) -

 ギリシャ神話に登場するヒッポリュトスは、継母の失恋の嘘によって父親に殺された悲劇の少年です。
 父はアテナイ王のテセウスで、母は女部族アマゾネスの女王ヒッポリュテ。恋愛に興味のなかったヒッポリュトスは、森の中で女神アルテミスと狩猟を楽しむ日々を送っていました。テセウスの後妻であるパイドラは若々しいヒッポリュトスを愛してしまい、その胸の内を伝えます。しかし、彼はそれを拒否。深く心を傷つけられたパイドラは、「私はヒッポリュトスに乱暴されそうになり、節操を守る為に命を絶ちます」とメモを残して亡くなってしまいました。メモを見つけて真に受けたテセウスは激怒し、ヒッポリュトスの死を願ってしまったのです。テセウスはかつてポセイドンより三つの願いを与えられており、その呪いは成就してしまいました。
 
 ヒッポリュトスが戦車に乗ってトロイゼンの湾岸を走っていると、突然海から怪物が現れたのです。ポセイドンが遣わした怪物におののいた馬は戦車を引き倒し、引きずり回して粉々にしてしまったのです。ヒッポリュトスはこうして死んでしまいました。この理不尽な死にアルテミスは悲しみ、アポロンの息子である名医アスクレピオスの力を借りてヒッポリュトスを生き返らせました。そして、アルテミスは彼を不誠実な両親から守る為に、イタリアへ連れて行ったとも言われています。
 では、非業の死を遂げても復活したヒッポリュトスの絵画12点をご覧ください。

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シグルズに関する絵画14点。竜を倒しヴァルキリーの愛憎を受ける北欧神話の英雄

Sigurd and Brunhild   Harry George 1920 -

 シグルズは北欧神話の「ヴォルスンガ・サガ」に登場する英雄です。
 彼は英雄シグムンドとヒョルディースの間に生まれました。戦争で夫を失ったヒョルディースはデンマークの王子と再婚しました。シグルズはレギンの元で養育され、青年になるとレギンに「財を成したいなら竜ファヴニールを倒せ」と催促されます。「まずは父の仇を討たせてくれ」と返したシグルズは、鍛え直した名剣グラムを使って父を殺したフンディング一族を滅ぼします。次に彼は養父の言う通りファヴニールを退治して財を手に入れますが、竜の心臓の脂を舐めて動物の言葉が分かる魔力を手に入れたことで、シジュウカラが「レギンは宝を独りじめしようとシグルズを裏切ろうとしている」という会話が聞こえたのです。彼はレギンを殺し、財宝の一部を持って旅に出ました。

 シグルズは炎に守られた館でヴァルキリーのブリュンヒルデを発見し、恋に落ちて結婚を誓い合います。しかし、ギューキの宮廷に着いたシグルズは、王妃グリームヒルドの策略によって忘れ薬を飲まされてブリュンヒルデの事を忘れてしまい、王女グズルーンと結婚してしまいます。ブリュンヒルデもシグルズの手引きによって王子グンナルと結婚する事となりました。
 しかし、ブリュンヒルデは誓いを忘れ自分を欺いたシグルズに激怒し、復讐を考えます。シグルズはかつての記憶を取り戻し、ブリュンヒルデとよりを戻そうとしましたが時既に遅し。妻を失いたくないグンナルは弟にシグルズの暗殺を頼み、眠っているところを襲わせました。彼は暗殺者と相打ちとなり、息絶えてしまいます。ブリュンヒルデは悲しみの内にシグルズの遺体を炎で焼き、自身の身もその中へ投じたのでした。
 悲劇の英雄シグルズにまつわる作品14点をご覧ください。

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ドラゴン(竜)の絵画13点。西洋では邪悪な怪物として、聖者や英雄に虐められる存在

Rubens San Jorge el Dragón 1605- -

 東洋では古来より“神の使い”とされ、信仰の対象ともなっているドラゴン(竜)。 現代の創作物語においてもドラゴンは神聖な存在とされ、主人公の願いを叶えたり、その背中に乗せたりします。敵として出て来たとしても、ボスレベルでかなり強い設定となっている事がほとんどです。
 しかし、西洋の神話や聖書に登場するドラゴンはもっぱら邪悪な存在とされ、退治されてばかりなのです。多頭だったり、大蛇だったり、炎や毒を吐いたりとドラゴンの種類は様々なのですが、共通している事は「英雄か聖者に、あっけなくやられてしまう」こと。聖書では悪魔と同一視されてしまっており、善に対する「悪」という象徴となってしまっているのです。
 ドラゴン(竜)の絵画13点をご覧ください。一部グロテスクな表現がありますので、ご了承ください。

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ディオメデスの絵画13点。トロイ戦争で神を怪我させた英雄と、馬に食い殺された王

Louis Moritz  1810

 ディオメデスはギリシャ神話に登場する、女神アテナの加護を得た英雄です。
 父はテーバイ攻めの七将の一人であるテュデウス、母はデイピュレ。都市テーバイを陥落させる戦争は失敗となり、父を含む殆どの者が戦死してしまいます。当時4歳であったディオメデスは、他の父を喪った息子達と「いつかテーバイを落とす!」と誓いを立てたのです。エピノゴイと呼ばれた彼等は、10年後に誓いを果たし、その名を轟かせる事となりました。

 ディオメデスは戦死したアイギアレウスの娘、アイギアレイアと結婚してアルゴスの王となり、長きに渡って平和な国を構築しました。トロイ戦争にも参加し、オデュッセウスやアキレスとも肩を並べて戦いました。ヴィーナスやアレスを傷付けたという伝説も残っています。戦争はギリシャ連合軍の勝利に終わり、ディオメデスが国へ帰ろうとしたところ、なんと妻アイギアレイアに拒否されてしまいます。その理由は様々な説があり、オデュッセウスの奸計で死んだパラメデスの弟が「仲間だから陥れてやる」と、妻に「奴はトロイから女を連れてくるぞ」と吹き込んだという説や、妻が別の男を愛人としていたからという説や、怪我したヴィーナスが怒って妻に不倫するよう吹き込んだという説などがあります。いずれも彼は国へ帰れなくなり、南イタリアで生を終えたそう・・・。

 また、ヘラクレスの伝説では全く異なるディオメデス像が描かれています。彼は残虐なトラキア王で、人肉を食べる凶暴な牝馬を飼っていました。ヘラクレスは罰によって難事を果たしている最中で、その馬を奪おうとしていました。ヘラクレスはディオメデスと戦って殺してしまい、なんと牝馬のご飯にさせてしまったそうです。善政を敷いたアルゴス国の王だったはず彼が、なんとも悲惨な設定となってしまったことか・・・。もしくは全くの別人なのかな?
 では、双方のディオメデスの絵画13点を見ていきましょう。

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テセウスの絵画12点。アリアドネの力添えでミノタウロスを倒したアテナイの英雄

Ariadne Theseus  Thread-Johann Heinrich Tischbein the Elder -

 ギリシャ神話に登場するテセウスは、ミノタウロスを退治したとして有名な英雄です。
 テセウスはアテナイの王アイゲウスとトロイゼーンの王女アイトラとの間に生まれました。母方で育てられた彼は父親に認めてもらう為に、16歳の時にアテナイへ向けて出発。道中、猪や盗賊、山賊らを倒しながら目的地へと着きます。アイゲウス王の新妻メディアはテセウスを邪魔に思い、亡き者にしようとマラトンの暴れ牛を退治するよう命じましたが、彼は凶暴な牛を倒してしまいます。次に、メディアはテセウスを毒殺しようとしましたが、彼は剣とサンダルを証拠として父親に見せ、息子と認めさせました。そして、メディアは追放されてしまったのです。

 この頃、アテナイはミノス王の統治下に置かれており、怪物ミノタウロスの元へ、毎年7名ずつ少年少女を生贄へ捧げなくてはなりませんでした。それを知ったテセウスは憤怒し、父の反対を押し切って牛頭人身の怪物を退治しようとクレタ島へと船で赴きました。ミノタウロスは迷宮ラビリンスの中に閉じ込められており、入ったら最後、生贄も逃げ出せません。ミノス王の娘であるアリアドネがテセウスに恋をしてしまい、「妻にしてくれるなら援助する」という約束で、彼に剣と毛糸を授けました。毛糸をほどきながらラビリンスへ入ったテセウスはミノタウロスを倒し、糸を手繰りながら脱出することに成功します。こうしてアリアドネを妻としましたが、ナクソス島で休んでいる時にバッカス神(デュオニソス)によって拉致されてしまいます。(テセウスが彼女に飽きて置き去りにしたという説もあり)

 落胆しながら故郷へ帰るテセウスに、更に追い打ちをかける事件が起こります。クレタ島へ行く際、父親と「生還している場合は船に白い帆を張る」と約束していたのを忘れ、黒い帆を張ったままアテナイへ着いてしまったのです。息子が戦死したと思いこんだアイゲウス王は海へ身を投げてしまいました。その後、王となったテセウスは様々な冒険を行いますが、権威を恐れたリュコメデスによって崖から突き落とされて生を終えてしまうのでした。
 では、英雄テセウスの絵画12点をご覧ください。

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クー・フーリンの挿絵13点。光の神ルーの息子である、ケルト神話の荒ぶる英雄

Joseph Christian Leyendecker Cuchulain in Battle 1911 - コピー

 クー・フーリンはケルト神話に登場する半神半人の英雄です。
 光の神ルーが父で、母はコノア王の親族デヒティネ。ある日、王宮からデヒティネと50名の乙女が消えてしまい、三年間行方知れずでした。彼女達はルーの屋敷に住んでおり、王が国に戻るよう言うと、デヒティネは赤ん坊を渡したのです。彼は「セタンタ」と名付けられ、後に英雄クー・フーリンとなったのです。
 クー・フーリンは「クランの猛犬」という意味で、少年の時に獰猛な猛犬を簡単に殺したことからそのあだ名が付けられました。青年となった彼はフォルガルの娘エメルに求婚するも、断られてしまいます。その為、影の国の女勇者スカアハの元で修行することにしました。

 その後、彼は師匠に槍ゲイ・ボルグを授けられ、一人前となってエメルと結婚を果たしますが、コノートの女王メイヴが立派な牛を奪おうと進軍してきたのです。クー・フーリン以外の武人たちは呪われて進軍できない状態にあった為、彼一人で対抗しました。その力は凄まじく、敵は次々と倒されていきます。しかし、「毎日一人の戦士を出してクー・フーリンと一騎打ちをさせる。その間は進軍しても良い」という契約が為され、クー・フーリンは歴戦の勇士だけではなく、修業時代の親友までをも、手に掛けなければならなくなったのです。長い間続いた戦争もクー・フーリン側の勝利に終わりました。
 ですが、プライドを深く傷つけられた女王は、クー・フーリンを暗殺しようと次々と刺客を送ったのです。彼は自らの死期が近い事を悟り、王や妻に別れを告げました。クー・フーリンは敵に奪われたゲイ・ボルグに胸を刺されて絶命してしまいます。倒れないように自らの身体を柱でくくり付けるという、英雄らしい最期でした。
 では、クー・フーリンの挿絵12点と、1点の彫刻をご覧ください。

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ミノタウロスの絵画12点。迷宮ラビリンスの奥に幽閉された、悲しき牛頭人身の怪物

George Frederic Watts 1885 -

 ミノタウロスはギリシャ神話に登場する、頭が牛で身体が人間の怪物です。
 クレタ島のミノス王は後に生贄に捧げよという誓約で、海神ポセイドンから白い雄牛を授けられます。しかし、王は牛の余りの美しさに手放したくなくなり、異なる牛を生贄に捧げてしまうのでした。それに怒ったポセイドンは、雄牛を愛すという呪いを王妃パシパエにかけてしまいます。恋煩いに陥った王妃は名工ダイダロス(イカロスの父)に相談し、雌牛の模型を作ってもらいます。それに入った彼女は雄牛と思いを遂げ、牛の頭をした赤ん坊を産みました。

 ミノタウロスと呼ばれた子供は日に日に成長し、その凶暴さが目に余るようになってきました。ミノス王はダイダロスに命じてラビリンス(迷宮)を作らせ、奥地に幽閉してしまいます。ミノタウロスの食料として、占領地のアテナイから7名の少年少女が毎年迷宮に送られました。三度目の生贄が行われようとした時、アテナイの英雄テセウスが退治に名乗りをあげ、ミノタウロスを倒す事に成功しました。ミノス王の娘アリアドネから授けられた毛糸を使って、テセウスは脱出不可能とされたラビリンスからも脱出したのでした。
 神の罰によって産まれた悲しき怪物、ミノタウロスの絵画12点をご覧ください。

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ジル・ド・レの作品12点。ジャンヌを支援したが、欲望の為に少年達を虐殺した軍人

Éloi Firmin Féron 1835 -

 ジル・ド・レ(1405-40)は百年戦争時代に生きた軍人貴族です。
 フランスのブルターニュ地方生まれ。彼が11歳の時に両親が死去してしまい、祖父に育てられます。祖父ジャン・ド・クランは目的の為なら手段を選ばない人であり、彼はその背を見て学んでいきました。祖父は彼を政略結婚に利用し、領主の娘カトリーヌを誘拐して強引に二人を結ばせました。祖父のコネにより軍人となると、ジル・ド・レはシャルル七世の側近に重宝されて軍を扱える立場となりました。1429年のオルレアンの戦いにおいて、ジャンヌ・ダルクに協力して一躍英雄となりますが、彼女がイングランドに捕らえられて処刑されてしまい、ジル・ド・レは領地にこもってしまいます。

 派手好きだった彼は美術品を買い漁ったり、連日豪華な宴を催したりしました。莫大にあった富は尽き始め、自称錬金術師のフランソワ・プレラーティらの影響もあり、錬金術や黒魔術に耽溺してしまいます。正義感がある一方、私利私欲の為なら何事も辞さない側面があるジル・ド・レは、黒魔術の利用の為に町の少年たちを拉致するようになります。悪魔への生贄の為に少年の心臓を捧げていたのですが、じきに辱めと殺人の快楽に目覚めてしまい、多くの少年らは残虐な欲望の為に殺されたのでした。

 近隣ではジル・ド・レが犯人だという噂が流れていましたが、百年戦争の功労者であり名門の出である彼を逮捕するのは、難しい問題でした。しかし、1440年にジル・ド・レは聖職者を捕らえる為にミサ中の教会に軍で押し入り、大罪を犯します。それを口実に大司教は「悪魔崇拝、少年惨殺、掟破りの罪」で告発し、彼は逮捕されます。裁判で恐ろしい行為が次々と暴露され、城からおびただしい少年の死体が出て来ました。犠牲者の数は300~1500名にも上ると伝えられています。同年10月、彼は絞首刑にされました。彼の遺体の周りには人だかりができ、魂が救済されるよう祈りが捧げられていたそうです。
 ジル・ド・レの作品と、青ひげに関する作品12点をご覧ください。

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ローランの歌の挿絵13点。騎士ローランの武勲を称える、フランスの英雄叙事詩

Batalla_Roncesvalles -

 「ローランの歌」はシャルルマーニュの甥ローランを称える、11世紀に成立したフランスの英雄叙事詩です。
 シャルルマーニュには優れた12名の勇士(パラディン)がおり、その中の一人がローランでした。サラセン帝国の支配下にあるイベリア半島を奪い返そうと、彼等はスペインで戦闘していました。戦いは優勢となり、サラセン側の王は停戦交渉を持ち掛け、もしシャルルマーニュがフランク王国へ帰るなら、自分はキリスト教へ改宗して人質をも差し出そう、と言いました。条件を呑もうか考える王に、ローランは「止めよう。罠だ」と、ガヌロンは「受け入れよう」と進言しました。
 結局シャルルマーニュは条件を呑むことにして、使者を誰にしようか悩みます。そこで、ローランは「ガヌロンを推薦する」と言って、それが採用されました。しかし使者の役目は危険がつきもの。ガヌロンは「自分を殺して、領地を乗っ取るつもりか?」と疑心暗鬼に駆られ、ローランへの復讐を目論んでしまいました。

 使者としてサラセン側へ行ったガヌロンは、退却しようとしたシャルルマーニュの軍を背後から襲撃し、ローランを殺害しようと王たちと計画を立てました。フランク王国へ帰ることを決めたシャルルマーニュは、「最後尾を誰にしよう」と言うと、自軍へと戻ったガヌロンはローランを推薦します。殿軍を務めることになったローランの元に、サラセンの大軍が押し寄せてきます。敵の余りの多さに軍は総崩れとなり、ローランはやっとのことで援軍を呼ぼうと角笛を吹きました。裏切りに気付いたシャルルマーニュらは直ぐに戦闘に加わり、更に援軍を寄こします。その間にローランは獅子奮迅の戦いを見せていましたが、親友は命を落とし、遂に彼も力尽きてしまいます。戦争には勝利したものの、英雄は戦場でその命を散らしてしまったのでした。
 中世と近代の二種類から、ローランの歌の作品13点をご覧ください。

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管理人:


中世ルネサンスのシュールな絵画をこよなく愛する。
師匠はヒエロニムス・ボス。
神秘とダークな作品情報を皆様と共有していきたいと思います。

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