
猿がまるで人間のように描かれた絵画を見たことがあるでしょうか。
猿が絵を描いていたり、彫刻をしていたり、お茶をしていたり、煙草を吸っていたり・・・。猿の絵画が登場したのは16世紀頃で、ブリューゲルなどのフランドル画家が始まりとされており、17世紀にダフィット・テニールス(子)が多く手がけると猿画の流行が起こりました。
西洋において、猿はあまり良いイメージを持たれておらず、「ケチ」「見栄っ張り」「ずる賢い」「物まね師」などの負の性格を象徴しています。時に悪魔の化身として描かれ、鎖に繋がれた猿は「悪の敗北」を意味します。猿は人間や社会の不合理で愚かな面を風刺するのに使われ、テニールス(子)や他の画家達は人間を猿に置き換えた猿画を描きました。しかし、猿画は悪い面ばかりではありません。滑稽な人々を温かい目で見て、冗談や茶目っ気の気持ちを込めて描いた作品もあるのです。
では、猿の風刺&民衆画の絵画13点をご覧ください。
