残酷な拷問方法。魔女狩りの被害者はむごい拷問にかけられ、自白を強要される | メメント・モリ -西洋美術の謎と闇-

残酷な拷問方法。魔女狩りの被害者はむごい拷問にかけられ、自白を強要される

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 魔女狩りでは残虐すぎる拷問が行われていました。
 15~17世紀にかけて魔女狩りは激化していき、悪魔と結託したという容疑で逮捕された犠牲者は、いくら身の潔白を主張しても無駄に終わります。必ず有罪になる裁判が行われ、拷問部屋へ連れていかれました。そこでは非道すぎる様々な拷問が行われており、犠牲者はあまりの苦痛に「私は魔女です。悪魔と結託しました」と白状をするか、拷問によって死ぬしかなかったのです。そして、嘘の白状をして拷問室から逃れたとしても、魔女である罪で火あぶりにされて処刑されてしまいます。魔女の容疑にかけられたら、逃げ道はどこにもないのです。
 むごすぎる拷問の挿絵や絵画、11点をご紹介します。なお、作品の作者が不明なものが多いですが、パブリックドメインと判断して掲載させていただきます。以下閲覧注意です!

 

室内で何名もの人が拷問を受けています。
基本、拷問は人知れず地下室で行われました。
地上では犠牲者の悲鳴が聞こえてしまうからだと思います。
しかし見せしめの目的で、野外の公開拷問が行われることもありました。

「異端者のフォーク」と呼ばれるこの拷問具は、下を向けば顎と胸に
尖端が突き刺さる構造をしています。教会を非難した者に取り付けられ、
発言を撤回するまでこのままにされるそう。

足に重りを付けられ、片腕で吊り下げられています。自分の体重と重りで
腕に激痛が走り、脱臼や筋肉の断裂を引き起こします。
隣でのんびりと会話している人々は素知らぬ顔。

「Chritina Böfgen 作   1631年?」
こちらの女性も重りを取り付けられ、腕を吊られています。
右寄りの聖職者はつまらなそうに頬杖をついています。足元には
何種類かの重りがあり、段々と重いものに取り換えられていったのでしょうか。

口から大量の液体を流し込み、腹がパンパンに膨れ上がるまで
拷問は続けられます。右手前で何かを煮立てているのを見ると、
どろどろの熱湯を流し込む気なのでしょうか・・・。

こちらの犠牲者も身体を無理やり反らせられ、口に液体を流し込まれています。
背骨が折れるぎりぎりのところまで引っ張られることが繰り返されます。

車輪に括りつけられた犠牲者の足元には火がたかれ、自白するまで
回転させて火責めと身体の痛みで苦しめるのです。
聖職者は手にペンを持ち、犠牲者の言葉を書き留めています。

アイアンメイデンを彷彿とさせる、棘だらけの椅子。
座れば棘が刺さり、全身に激痛が走った事でしょう。しかも、更に
下では火をおこしている男がいます。鉄製の椅子はあっという間に
高熱になったと思われます。二重に苦しい恐ろしい拷問椅子。

「ユダのゆりかご」と呼ばれるこの拷問は、画像の通り
三角の尖端部へ被害者を座らせます。肉体的にも精神的にも
深いダメージを負う事は想像に難くありません。

「ユダのゆりかご」が余りにもショッキングすぎて、もう一枚画像を
載せてしまいました・・・。この拷問方法は象徴的にみると非常に下品で、
神を信仰する者がこれをやっていたと考えると恐ろしいです。

「チャールズ・スタンリー・ラインハルト作  19世紀」
野外で水責めの拷問もあります。犠牲者が自白するまで、
何度も水に沈め続けるのです。
左側の女の子は老婆の知り合いなのでしょうか・・・。

 拷問方法は本当に多種多様あり、人間の想像力は恐ろしいです。
 近代でも拷問は行われており、私が一番印象に残っているのはアメリカで行われた「音楽拷問」です。犠牲者を頑丈なトランクに閉じ込め、一曲の音楽を大音量で流し続ける。激しいロックではなく、一度は聞いたことがあるような覚えやすいポップな曲を流すそう。大音量でリピートされ続ける音楽に、精神がおかしくなってくるだけではなく、身体の不調も生じてくるようです。他の刺激が何もない状態で、一曲の音楽だけが延々と繰り返される・・・。考えるだけで恐ろしい拷問です。

→ サバトについて知りたい方はこちら
→ 魔女狩りについて知りたい方はこちら

【 コメント 】

  1. 管理人:扉園 より:

    >> 美術を愛する人様へ
    力ある者が正しいと告げたら、それが正当化されてしまう。
    「~でなければならない」となんでも決めつけるのは理不尽です。
    こういった闇の部分を覗くと、自分の利益や思想を押し付けず、他者への思いやりや理解を大切にしたいな、と感じますね^^;

  2. 美術を愛する人 より:

    なんだか、人間は都合のいい生き物だと思いました。

  3. 管理人:扉園 より:

     >> 美術を愛する人様へ
    本当ですよね。
    慈愛の心を持った神がいるというなら、他人を傷つけず殺さずの者を祝福するはずですが…。拷問を行った者は「これをやることで神の国へ行ける」と逆に思っているから恐ろしい。

  4. 管理人:扉園 より:

     >> 美術を愛する人様へ
    本当ですよね…。
    現代でも紛争や戦争が起き、罪なき人々の命が奪われています。
    拷問のようなおぞましい行為はなくなるべきです。

  5. 美術を愛する人 より:

    こんな事やってた連中が神の国に行けるなら、
    俺なら余裕だな。

  6. 美術を愛する人 より:

    惨たらしい…。
    絵画として後世に残る事で同じ事が繰り返されに事を祈るばかりです。

  7. 管理人:扉園 より:

     >> 無名様へ
    いかに命を奪わずに痛めつけられるかを追求した拷問器具は、凄惨なものがありますよね…。
    実際に拷問を受けて苦痛の中で亡くなった人が沢山いたと思うと、人間の残酷さが身に沁みます。

  8. 無名 より:

    凄いと思う

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