東京「バベルの塔展」を観た感想と、ショップや混雑状況を語ります!【写真17枚】 | メメント・モリ -西洋美術の謎と闇-

東京「バベルの塔展」を観た感想と、ショップや混雑状況を語ります!【写真17枚】

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東京都美術館入り口 -

 5月26日(金)に、東京都美術館で開催されている「ブリューゲル バベルの塔展 」へ、一人旅で行ってきました!
 この展覧会は2017年4月18日(火)~7月2日(日)まで東京でやっており、それから7月18日(火)~ 10月15日(日)に大阪の国立国際美術館へ巡回します。ブリューゲルとボスの絵画が大好きな作者が、展覧会の感想とショップの内容、混雑状況を語ります。早速見ていきましょう!
→ 「バベルの塔展」の概要について知りたい方はこちら



いざ、東京都美術館へ!


東京都美術館入り口

 東京都美術館の正面玄関はこのような感じです。この日はあいにくの雨でした。
 9時30分開館なのですが、私はうっかり8時頃に来てしまい、1時間30分も待ちぼうけを食らってしまいました(泣) 時間にならないと敷地内にも入れないんですね・・・。近くにスターバックスがあるので、そこでコーヒーを飲んで待っているか、近くの公園や施設で待つことをお勧めします。もしくは東京駅や上野駅で時間を潰した方がいいかもしれません。ちなみに、東京都美術館のすぐ隣が上野動物園でした。

入り口

 美術館に入ってすぐにショップがありました。見てみたい衝動を抑え、チケットを持って展覧会の中へ向かいます。展覧会の入り口も写真NGだそうなので、残念ながら撮れませんでした。
 金曜日だったからなのか、来場者はそれほど多くありませんでした。美術館の滞在時間は9時30分~12時30分の3時間ほど。お昼頃になってもストレスを感じず、自分のペースでゆっくりと観られるレベルでした。私は150cmくらいの小柄なので前に行かないと全く観れない人なのですが、私でも充分満足できるほどでしたよ!
 
会場にいらっしゃったタラ夫君。
一人ニヤニヤしながら、思わずパシャリしました。この絶妙な表情と立派な足とすね毛がいい味出しています(笑)

タラ夫

タラ夫に喰われた魚の表情もナイスです。可愛いw
タラ夫のぬいぐるみが売っていたら真剣に買うか悩んだのに、売ってなかったんですよね~…。残念。

タラ夫 (2)

展覧会の感想


 最初から最後まで大満足の展覧会でした。全作品は89点と、ちょっと少なめなのかな?と思ってしまいますが、とんでもありません。全部見るのに軽く2時間以上かかりました。ブリューゲルとボスがメインですが、ボウツやメムリンク、ヨアヒムなどフランドルの有名どころもやって来ています!どの作品も奥が深く、緻密なので見ていて飽きません。展覧会の構成は、全8章に分かれていました。

1.16世紀ネーデルラントの彫刻

 彫刻の作者はほとんど分からないそうで、しかも宗教改革の煽りにあって残っているものはごく僅か。服のひだや王冠の飾り、手の表現などとても細かくできていました。一本の木からあそこまで削り出せるんだなぁと感心しました。また、キリストの死を表現した三連祭壇画も個人的に見てほしい作品。

2.信仰に仕えて

 一番の見どころは、キリストの容姿の礎を作り、消失点のある遠近感を用いた最初の画家であるディルク・ボウツの作品。キリストの目力が半端ないです。じっと見ると引き込まれてしまいそう。
ディルク・ボウツについて知りたい方はこちら

3.ホラント地方の美術

 ルカス・ファン・レイデンの「ヨセフの衣服を見せるポテパルの妻」の作品をじっくりと見て欲しいです。ちょっと皮肉な面白い内容です。

4.新たな画題へ

 有名なフランドル画家ハンス・メムリンクの作品があります!また、最初の風景画家と言われるヨアヒム・パティニールの二点の作品も素晴らしいです。
→ ハンス・メムリンクについて知りたい方はこちら

5.奇想の画家ヒエロニムス・ボス

 もうここは「放浪者」と「聖クリストフォロス」の作品を穴が開くほど見て欲しいです。絵画も素晴らしいですが、金飾りの額縁も立派で凄かったです!画集では額縁まで見られないので、作品と額縁が一体となった感じで、より一層素晴らしく感じました。作品の解説も詳しくて、とても良かったです。

6.ボスのように描く

 ボスの追随者(ボス・リバイバル)の作品を集めた章。ボス作かもしれない作品や、聖アントニウスの誘惑の作品を模写した作品、怪物がいっぱいの作品など、興味深いものばかりでした!

7.ブリューゲルの版画

 版画家ヒエロニムス・コックと共に、ブリューゲルはボス調の版画を作成することになります。その版画を集めた章。モノトーンの作品がほとんどですが、ブリューゲルの力量とユーモアセンスが分かる素晴らしい内容。「大きな魚は小さな魚を食う」作品もここにあります。本物のタラ夫に会えますよ!

8.「バベルの塔」へ

 お待ちかねの展覧会メインのバベルの塔。巨大なバベルの塔の壁や色調など、工夫が凝らしてありました。バベルの塔は決して大きい作品ではありませんが、テレビで「次元が違う」と言っていた意味が分かりました。立体的過ぎて絵画に吸い込まれそうになります。マクロとミクロが融合した、傑作としか言いようがない作品。あの細かさは異常です。
→ バベルの塔について知りたい方はこちら


 他にも3DのCG映像シアターや、バベルの塔の精巧な複製画なども飾られているので、そちらも見どころがあります。16‐17世紀の壮麗さ、信仰、風刺、警句、怪物、ジョークがふんだんに盛り込まれており、その時代に興味がある人は絶対に楽しめます。16世紀の北方ルネサンスの絵画の風潮、特徴を知る上にはとても貴重な展覧会だったと思います!


バベルの塔展ショップ内部


ショップ

ショップの中はこのような感じ。公式図録やブリューゲル、ボスグッズが満載に売っていました。

タオルオブバベル

 タオル・オブ・バベル。タワーのもじりで、完全にギャグです(笑) タオルがタワーの一つ一つを成しています。自宅でタワーを楽しみたいのなら、大人買いをしまくるしかない!

ショップ (3)

 バベルの塔のパズルと、キーホルダー、Tシャツ、トートバックなど。1000ピースのバベルの塔とか、気が遠くなりそうですよね・・・。

ショップ (4)

 食器の仲間たち。右側のエッグスタンドは色々な種類があって、どれがいいか選ぶだけでも楽しいです^^ マグカップやお皿、ペーパーナプキンなどもありました。

ショップ (2)

 美術館恒例のファイル。家にファイルが大量にあっても、ついつい買ってしまうんですよね~。バベルの塔、ブリューゲルの怪物、ボスの放浪者&聖クリストフォロス、快楽の園などのレパートリーがありました。

ショップ (5)

 ボスの特設コーナーもありました。スマホケースやプリントキャンバス、ポスターにマグネットなど・・・。どれを買おうか悩みに悩みました。

ショップ (6)

ブリューゲルやボス関連の書籍もたくさん販売されていました!


「Study of BABEL」展


スタディバベル

 また、すぐ近くにある東京芸術大学で「Study of BABEL」展があったので、それも行ってきました。バベルの塔展の期間中までやっていますし、歩いて5分ほどで着くので、折角なら寄っていくことをお勧めします^^

東京芸術大学

東京芸術大学の正面。看板が立てられているので、分かりやすいと思います。

スタディバベル (2)

 正面から入って右側を少し進んでいって、この建物の中でやっていました。高さ3メートルの忠実な立体模型はこのような感じでした。

スタディバベル (3)

 おっきい!建物の詳細な部分もリアルに再現されていました。裏側へ行くと、約3分間のプロジェクションマッピングによる夜のバベルの塔が体験できます。こちらも綺麗でしたよ^^
 また、「あなたもバベルの塔の住人になれる!」という企画付きで、顔を認識するテレビカメラで読み込んでもらうと住人の顔が自分になる!ということなのですが・・・。やろうとしても、どうしても私の顔を認識してくれませんでした。私の顔って、顔じゃないのか…(泣)


戦利品


戦利品

買ってきた戦利品はこのような感じです!計7点のお買い上げです。

・ バベルの塔公式図録
・ ブリューゲルの怪物ペーパーナプキン
・ ボスの怪物クロスファイバー
・ タラ夫イラストのエッグスタンド
・ 快楽の園クリアファイル
・ 鳥の怪物のしおり
・ 快楽の園のメモパッド

 クロスファイバーとしおり、メモパッドは展覧会のショップではなく、1階の美術館のショップの方で買いました。美術館の常設ショップしか置いていないものもあるので、時間があるなら両方確認してみることをお勧めします^^


まとめ


 ブリューゲル、ボス、ネーデルラントの絵画が大好きな私には天国のように思える展覧会でした。気になるけど、遠いからどうしようかなぁ・・・と悩んでいる方は、思い切って行くことをお勧めします。確かに東京や大阪まで行くのに時間もお金もかかりますが、それで余りある貴重な出会いがあります。ボスの作品は大変レアで、これから先は門外不出になるかもしれません。私は生きている内にボスの真作を日本で二回も見れると思っていなかったので、本当に嬉しいです!もっとやって欲しい!
 展覧会の終わり頃は混み合う可能性があります。今ならそれほど混んでいませんでした。ぜひぜひ、ブリューゲルとボスの作品に会いに行ってみてください!^^



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