東京「アルチンボルド展」へ行ってきました!混雑状況やショップ、感想を語ります! | メメント・モリ -西洋美術の謎と闇-

東京「アルチンボルド展」へ行ってきました!混雑状況やショップ、感想を語ります!

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 8月29日(火)に東京の国立西洋美術館で開催されている「アルチンボルド展」を見に、一人旅をしてきました!
 野菜や魚、お花などを寄せ集めて肖像画を描いた奇才の画家ジュゼッペ・アルチンボルド。彼の斬新な作品は多くの追随者を生み出し、後の様式に大きく影響を与えました。今回の展覧会は全作品が92点、アルチンボルドの作品が27点、更にはレオナルド・ダ・ヴィンチの素描が見られるという豪華な内容でした!
 では、混雑状況や感想、ショップ情報などをお伝えしていきます!

 


いざ、国立西洋美術館へ!


 朝4時30分に起きて始発の新幹線に乗り、9時30頃に東京駅へ到着しました。東京駅から上野駅へ乗り継ぎ、公園出口から歩いて約3分。10時頃に国立西洋美術館に到着です!早速アルチンボルドが迎えてくれました。

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 建物内に入り、右手側奥へ進んでいくと標識があります。階段を下りて地下へ進んでいきます。

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いきなりのアルチンボルドメーカー


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 地下へ降りていくと、噂のアルチンボルドメーカーがありました。額縁の前に立っているだけで顔認証をしてくれ、野菜が集まって自分の顔がアルチンボルドの作品になっちゃう!と言った感じのものです。10時頃には来場者はあまりおらず、ほとんど並ばずにやることができました。展覧会の出口は全く違うところですし、後からだと混雑が予想されるので最初にやっておいた方がいいです。

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 そして、メーカーされた私の顔です(笑)
 恐ろしい化け物みたいになったらどうしようという期待交じりの不安がありましたが、ちゃんと顔を形成してくれました。不気味チックであるものの、予想より似ています。目元とか輪郭とかこんな感じかも・・・。ちょっと待っただけなのに、あっという間に野菜が集まって顔を作ってくれるなんて、今のテクノロジーって凄いです!面白いアイデアですよね!もっとこういう体験型のものがあったらいいな。(中にはめちゃ恐ろしい形相になって、「何これキモイ!」と言っている人もいましたが・・・w)

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 形成された後20秒くらいは写真タイムをくれ、顔が横も向いてくれます。私がナスとブドウが好き&闇属性だと理解してくれての配慮でしょうか。ブドウのアクセントがおしゃれ&後頭部がナスだらけです。横からだと目玉が不気味だ・・・。

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 ではでは、メインの展覧会の中へ入ります!


展覧会の各章


1.アルチンボルドとミラノ

 彼の人生は大きく三つに分けることができ、故郷ミラノにいた時代と、宮廷画家時代、ミラノへ帰郷した時代に分類されるようです。ここではアルチンボルドの自画像と彼の父の肖像、アルチンボルドに影響を与えたとされるダ・ヴィンチの素描などが見られます。

2.ハプスブルク宮廷

 この章は二部屋分あります。アルチンボルドが仕えたハプスブルク王家の者達の肖像画や家系図、美術工芸品がある部屋と、アルチンボルドの作品が一挙に飾られた部屋です。展覧会のメインである「四季」と「四大元素」があり、流石にこの部屋は混みあっていました。個人的に「春」と「秋」が好みかも。これら二種の連作はマクシミリアン2世への新年の贈り物として献上されたそう。羨ましいな!

3.自然描写

 ここはアルチンボルドが絵画を描くにあたって参考にした動物、植物などの素描が置かれています。テレビもネットもカメラもなかった時代、未知の生物を伝える方法は言葉かジェスチャー、絵しかありませんでした。当時の有名な図鑑にはアルチンボルドが手掛けた図版が用いられたようです。

4.自然の奇跡

 いきなり多毛症であるゴンザレス君の絵画が出てきました。当時、特殊な障害を持った者は「自然の驚異」と考えられ、王家にコレクションとして置かれました。アルドロヴァンディの「怪物誌」が出てきてテンションが上がりました。ここはプチコーナーと言った感じですね。
→ 「怪物誌」の変な怪物の作品を見たい方はこちら

5.寄せ絵

 アルチンボルドの影響を受けて、画家たちは色々な物が集まった肖像画を手掛けるようになります。個性的な肖像画がありますが、個人的にはアルチンボルドが一番上手だなぁ・・・と感じてしまいました。

6.職業絵とカリカチュアの誕生

 ここにもダ・ヴィンチの素描があります。カリカチュアは「戯画、風刺画」と訳され、人物の性格や特徴を捉える為にわざとグロテスクな誇張を施した人物画のことを指します。16世紀頃のイタリアで出現し、アルチンボルドも得意の寄せ絵を使って風刺的な絵画を手がけました。「ソムリエ」「司書」、「法律家」の作品が展示されています。

7.上下絵から静物画へ

 物を人物として表した寄せ絵は様々な様相を見せるようになり、時代が経るにつれて物だけがメインの作品が生まれるようになります。そして、17世紀に「静物画」としてのジャンルが確立したのです。アルチンボルドは静物画の先駆者だったのです。知らなかった!上下逆さまにすると異なる内容になる二つの作品と、静物画があります。


ショップ


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 展覧会を終えて出ると、カタログとコンセプトブックがありました。

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 カラフルなTシャツやハンカチ、野菜がついたボールペンなど面白いグッズがいっぱいです!

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 作品「春」にちなんでお花関係のグッズもたくさんありました。おしゃれな花の刺繍がたくさん。親子連れや女性の方の来場者も沢山みえたので、こういった手芸グッズも需要があるのかな。アルチンボルドの作品は子供さんでも充分楽しめますよ。

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 他の展覧会よりもバリエーションが多く、変わったものも売られているように感じました。塗り絵や野菜チップス、貼って描けるシールアートや長いメモ帳などがありました。右側の野菜チップスが美味しそうだったので、思わず購入w

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 恒例のクリアファイルとマスキングテープ、マグネットにトランプ。そこら中がアルチンボルドだらけです。

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 アルチンボルドの顔パック。最近変わったアートパックが流行っていますよね。歌舞伎とか進撃とか・・・。夜中にこれを付けて出て来たら、恐怖でひっくり返りますよ(笑) ドッキリにいいかもw

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アルチンボルドの靴下・・・。つま先辺りは可愛いなと思ったのですが、足首に顔がどどーん!と付いていて、ちょっとこれを履いて外出するのは勇気が要りますよねw

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 作品のフィギュア胸像。だいぶ精巧にできています。司書とか本棚の上に置きたいなぁと思いますね。魚だらけの「水」はちょっとキモいかも。こういうのは素敵なんですが、高値なのが悲しいですよね・・・。


まとめ


 展覧会内部はまずまず込み合っており、夏休みだからか子供連れが多く感じました。混んでいると言っても入場者制限はなく、ストレスを感じない程度でした。アルチンボルドの作品の周囲にのみ人だかりができているかなぁといった印象でした。私は10時~11時30分の1時間程30分程度展覧会におり、その後常設展に13時までいました。3時間で国立西洋美術館を回り切った感じになります。うん、やっぱり美術館は時間がかかります。

 「アルチンボルド展」は9月24日(日)まで行われています。悲しいことに巡回展は行われないそうなので、あと一ヵ月も立たないうちに期間が終了してしまいます。終了間近になると混雑が予想されますので、夏休みが終わったはじめくらいが狙い目かもしれません。とってもお勧めの展覧会になりますので、興味がある方はぜひ展覧会へ足を運び、アルチンボルドワールドへ浸ってみてください!

→ アルチンボルド展の公式HPはこちら


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