• メメント・モリ -西洋美術の謎と闇-

    ダークサイドの西洋美術にまつわる絵画や展覧会、グッズ情報をご紹介。

    「中世ルネサンス ブックカフェ Tür テューア」2023年4月28日(金)オープンしました!ぜひお越しください^^

    鍛冶するヴァルカン(ヘパイストス)の絵画13点。神話と鍛冶場の狭間にいる男達

    Venus at the Forge of Vulcan Felice Riccio -

     ヴァルカンはローマ神話に登場する火と鍛冶の神です。ウルカヌスとも呼ばれ、ギリシア神話のヘパイストスと同一視されています。
     ヴァルカン自身の神話はほぼ現存しておらず、ヘパイストスの物語がほとんどです。彼は単眼の怪物サイクロプスを従え、鍛冶場で様々な武器や宝物を作っているとされています。ゼウスの雷と盾アイギス、アポロンとアルテミスの矢、アキレスの武具や盾などの武器から、青銅の巨人タロス、美女パンドラなどの生命を持つ存在まで幅広く製作しています。

     ヘパイストスは美の神アフロディテ(ヴィーナス)を妻にしていますが、足が不自由であまり魅力的ではない為に浮気されてしまいます。浮気相手は軍神アレス(マルス)で、怒ったヘパイストスは妻とアレスもろとも開発した網で捕縛して、恥を与えたとされています。また、妻に相手にされない不満から、彼はアテナを追いかけまわしたという話もあります。

     画家達は鍛冶を仕事としている者達を、ヴァルカンの工房としてなぞらえました。製作している途中に、ヴィーナス、またはアテナが現れるというシチュエーションは画家の間で流行ったようで、何枚かの作品が残されています。
     では、ヴァルカンについての絵画13点をご覧ください。ヘパイストスやウルカヌスであっても、ヴァルカンと名称を統一させていただきますのでご了承ください。

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    フクロウの絵画15点。闇の中、音もなく飛来し獲物を補足する、知恵と凶兆の象徴

    Two Owls Gustave Dore -

     鳥類最古の種のひとつともされているフクロウ。夜の森に住まう猛禽類。音もなく滑空し、獲物を捕らえるフクロウは古来より神秘的な存在と考えられていました。古代ギリシアではミネルヴァの使いとして知恵を司り、中世では魔女の使いとして闇の側面を持ち、日本では幸運の象徴として尊ばれる。賢者や監視者や悪魔や使者。時代や地域により様々な解釈をされ、時にはイメージが重なりながら、フクロウの象徴性は厚みを増していきました。
     そんなイメージの宝庫ともいえるフクロウを、画家達は勿論放っておきません。中世から現代まで、フクロウはあらゆるシーンで登場します。象徴を内包していたり、動物としてだったり、その両方であったり。色々な個性的なフクロウが存在します。
     では、フクロウの絵画15点をご覧ください!なお、ミミズクもフクロウとして紹介させていただきますので、ご了承ください。

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    弓引く者達の絵画13点。狙いを定め、矢を放つ。遠距離攻撃の礎である伝統武器

    Sir Joshua Reynolds Colonel Acland  Lord Sydney1769 -

     弓。それは人類が石と投槍の次に手にした遠距離武器で、その使用は旧~中石器時代へと遡ります。最初は狩りの為に用いられてきた弓矢でしたが、時代が経るにつれて神事や争いにも用いられるようになりました。初期の戦争における弓の位置付けは重要であり、遠くから攻撃が可能である故に奇襲や狙撃に用いられました。弓などの遠距離攻撃は戦争の要とも言えます。
    ショートボウやロングボウ、機械弓であるクロスボウやバリスタなど、弓は進化し様々に改良されましたが、その栄華は重火器が台頭するまでのこと。百年戦争の頃(14世紀末)の精度が低かった大砲は、ルネサンス期に入ると大砲、小銃共に精度が上がり、戦争の中心となっていきます。その結果、弓の存在は急速に薄れていってしまい、実際の戦争においては姿を消してしまいました。ただ、弓は貴族の作法や競技、物語の中などに生き残り、今に伝わっています。弓をきりりと引き絞り、矢を放つ。この一連の動作は優雅で凛々しく、魅力的に映りますね^^
    では、弓を持つ者達の絵画13点をご覧ください。

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    近代のメメント・モリの絵画11点。多種多様で奥深き、死を想えの思想【第三弾】

    Van Gogh Giclée Head of a Skeleton with a Burning Cigarette -

     ラテン語で死を想えという意味の「メメント・モリ」。
     この言葉は古代ローマの時代から使われており、はじめは「死があるのだから、今を楽しもう」というポジティヴな内容でしたが、キリスト教の天国と地獄の思想が普及するにつれ、「徳を積みたまえ。死ぬ前に」という警句的なニュアンスとなり、時代が進むと戦争や死そのものの、恐怖や皮肉を表現するようにもなりました。「死を想え」という語句は、時代や考え方によって意味が異なります。ただ、「死」そのものの象徴としての死神は、いつの時代においても普遍的に存在します。

     このブログが「メメント・モリ」なので、死をテーマにした作品を多く扱っています。様々な意味が込められ、奥深きメメント・モリ。今回は近代の絵画を中心に紹介したいと思います。昔の意味を踏襲した形であったり、皮肉を盛り込んだ新しい表現の仕方であったり…。色々意味ありげな文を書きましたが、良いと思った作品をノリで掲載しました(笑)
     では、メメント・モリ シリーズ第三弾をご覧ください!

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    中世ルネサンス ブックカフェ Tür テューアがクラウドファンディングをはじめます!

    クラファン表紙 - コピー

    こんばんは^^
    予告でもお伝えしましたが、私が開業する予定のカフェ「中世ルネサンス ブックカフェ Tür  テューア」が、クラウドファンディングを本日より開始いたします!

    目標金額は150万円。4月23日(日)まで支援者を募集させていただきます。
    現在、内装工事が無事に終わり、残すは外構と備品の設置。書籍もあともう少しで1000冊の目標を達成します。私の力だけでは心もとないです…。皆様に満足いただけるような素敵な店舗を作るために、皆様の心強い力添えが必要です。

    リターンにはお店で使えるお得なクーポン券や、遠くにお住まいで来店が難しい方へオリジナルブレンドのドリンクやスイーツをご用意しています。支援をしていだけると飛んで喜びます。
    「どんな店なの?」「どんな感じかな?」と興味で覗いていただくだけでも本当に嬉しいです。
    もしよろしければ、プロジェクトのことをSNSなどで拡散していただけると幸いです。
    以下のリンクよりプロジェクトページへ行けますので、ぜひご覧ください!
    よろしくお願いいたします^^

    クラファン画像 -
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    インパクトのある絵画12点。驚愕、おどけ、変顔、絶叫…ひたすら個性が光る作品

    Self-portrait by Pieter-Jacobsz van Laer 1635-37 -

     古典的な絵画のモチーフは比較的決まっており、神話、聖書、寓意、静物、農民画、風景、肖像、歴史など、ある程度テーマに沿っています。中にはカリカチュア(皮肉)のような滑稽さを表した作品や、実験的な作品、遊び心のある作品もありますが、「絵画」を想像すると、どこか真面目で、すましたようなかしこまった感じのものを考えがちではないでしょうか。
     そんな中で「画家の人、面白がってこれを描いたのかしら?」と思わせるような、インパクト勝負の絵画が存在します。表情やポーズ、シチュエーションなど、とにかく目立ってなんぼ!印象に残ったら勝ちです!
     では、インパクトのある12点の絵画をご覧ください。寄せ集めのバラバラな感じですが、お許しください^^;

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    アルペイオスとアレトゥーサの絵画12点。恋に溺れし者に追われ、泉となった乙女

    Luigi Garzi  Alpheus and Arethusa 1705-10 -

    アルペイオスとアレトゥーサはギリシア神話に登場する、河の神とニュムペーです。恋と泉にちなんだこのような話が残されています。
    美貌のアレトゥーサは女神アルテミスに仕えており、恋愛や結婚に興味がありませんでした。ある日、彼女がアルペイオス川で水浴びをしていると、水底から男性の呼ぶ声が聞こえてきたではありませんか!彼女は驚き、衣服を置いて逃げ出しました。人の姿となったアルペイオスはアレトゥーサに魅了されてしまい、「待って、愛しい人よ!」と追いかけます。追いつかれる寸前、彼女はアルテミスに助けを求めます。女神はアレトゥーサを水に変化させたものの、アルペイオスも水になったので、地面に穴をあけて地下へと逃がしました。海底へ通ってオルトュギアー島へと付き、アレトゥーサはそのまま泉となったのでした。
    伝説によると、オルトゥギアー島とアルペイオス川は底で繋がっているとされています。アルペイオス、諦めきれなかったんですね…。
    では、アルペイオスとアレトゥーサの絵画12点をご覧ください。


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    悪魔と住民の絵画11点。闇の異形とゆるく真剣に付き合う、中世の幻想ワールド

    Jensky kodex selma z apokalypsy a prelati -

     聖や闇の存在が、現代よりも深く信じられていた中世。
     心を惑わし堕落させようと企む悪魔は、人々にとって脅威でした。甘言で誘惑して悪事を誘発させ、罪を犯させる。罪深き者は死後、天使の祝福を受けることができない。笑みを浮かべし悪魔は、穢れし魂を地獄へと連れていく。地獄へ落とされた者は永遠に責め苦を受け続ける…。
     現世でも死後でも人々を苦しめる恐ろしき悪魔。本来なら醜くおぞましい姿です。ですが、中世のゆるふわな作風のせいで、悪魔がきもかわいいとさえ言える、ユニークなお姿になってしまっているのです。ブログの読者の方々にとって、中世のゆるーい作風はもうお馴染みですね(笑)
     では、悪魔と住民にまつわる絵画11点をご覧ください。

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    「中世ルネサンス ブックカフェ Tür」が2023年4月28日(金)にオープンします!

    外観

    皆さん、こんばんは。
    こちらのブログで「私、ブックカフェやります!」という告知を行い、はや5か月。あれからリフォームやDIY、開業準備などが進み、だいぶ店舗が様になってきました。上記の画像は改装後の姿。茶色のトタン&瓦屋根だった家が衝撃の変化を遂げましたよ!
    オープン日は2023年4月28日(金)となります。あともう少しですね!頑張らねば!
    今は内壁の下地材を塗ることに尽力しており、クロス貼りや漆喰塗りにもチャレンジする予定です。現在における、ビフォーアフターの姿を見ていただけると嬉しいです^^

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    サタンを踏むミカエルの絵画12点。微笑む大天使は悪魔を足蹴にする【第二弾】

    Juan de la Abadía 1486

     新約聖書の「ヨハネの黙示録」によると、大天使ミカエルと配下の天使たちは、サタン(ルシファー)とその部下たちと激しく戦い、彼等を地の底へと突き落としたとされています。サタンはかつて美しい天使であったものの、堕天使となり邪悪なる悪魔と変貌したのでした。サタンは竜や怪物、人型の悪魔として表現されています。
     善なる勝利と悪の敗北。その勧善懲悪の栄光なるエピソードは多くの画家に描かれ、教会を彩っています。では、涼し気な表情のミカエル様が、色々な個性的な姿をしている悪魔(サタン)をひたすら踏みつける絵画12点をご覧ください!

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    中世ルネサンスのシュールな絵画をこよなく愛する。
    師匠はヒエロニムス・ボス。
    神秘とダークな作品情報を皆様と共有していきたいと思います。

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