中世・ルネサンス 三人の生者と三人の死者の絵画10点。死が運命を告げる、メメント・モリの一種 ある日、貴族(権威者)は蓋の空いた棺を見つける。その棺から三人の死者が現れ、私は教皇、枢機卿、法律家だったと言い、彼等はこう厳かに告げる。「君達も私達のようになる運命だ」とー・・・。 この物語は「死の勝利」や「死の舞踏」と同様に、「メメント... 2022.02.25 中世・ルネサンス生と死
告知 メメント・モリ -西洋美術の謎と闇- ブログ再開のお知らせ 読者の皆様、こんばんは。お久しぶりです。メメント・モリの管理人、扉園です。 「不定期更新、または一時停止」の記事を書いてから、ほぼ二年が経過してしまいました。楽しみに待ってくれていた方々を大変長らくお待たせする結果になってしまい、申し訳ない... 2022.02.25 告知その他
告知 メメント・モリ 更新不定期、または一時停止のお知らせ 読者の皆様、こんばんは。 突然のお知らせをお許しください。このブログ「メメント・モリ -西洋美術の謎と闇-」は1200日以上、実に3年と4か月もの間続けてきました。前回の記事で記念すべき500記事となりました。 これもひとえに、応援してくれ... 2020.03.26 告知その他
神話・伝承 エコーの絵画11点。反響の呪いによりナルキッソスに振られた悲劇のニュムペー ギリシア神話に登場するエコーは、女神ヘラの呪いによりナルキッソスに見限られ、声だけの存在になってしまった悲劇の女性です。 オウィディウスの「変身物語」によると、山のニュムペーであるエコーはゼウスに見初められた仲間を助ける為に、ヘラに対して歌... 2020.03.19 神話・伝承ギリシャ神話
中世・ルネサンス 双子の西洋絵画13点。うり二つの姿で生を授かった双生児の微笑ましき肖像画 一度の妊娠で二人の命を授かる双子。双子には一卵性と二卵性がありますが、一卵性双生児が生まれる確率は約0.4%、二卵性双生児が生まれる確率は約0.2~1.6%であるようです。 古代の西洋では、双生児は特別な力を持つとも考えられていました。 ギ... 2020.03.12 中世・ルネサンス近世・近代
図像学・技法 トロンプ・ルイユ(だまし絵)の絵画13点。視覚と常識の裏切りに挑戦した錯視の世界 トロンプ・ルイユ(騙し絵)は、平面を本物の三次元世界に見せかけたり、物体の形体を物の寄せ集めで表現したり、鑑賞する角度によって絵が変化したりする、錯視を利用した技法のことを指します。「トリックアート」と呼ばれる事もあります。 騙し絵の起源は... 2020.03.05 図像学・技法だまし絵
絵画 スケートする人々の絵画13点。凍り付いた運河や湖で華麗に滑走し、楽しむ人々 凍り付いた運河や湖の上を颯爽と滑るスケート。 その歴史は旧石器時代の北欧までさかのぼることができるようです。寒さが厳しい冬の最中、人々は移動時間を減らす為にソリやスキーと共に、スケートを用いていました。中世以降になると運河の多いオランダやイ... 2020.02.27 絵画近世・近代
歴史 魔笛の絵画12点。真実の愛と光と闇の神秘が語られた、モーツァルトの喜劇オペラ 「魔笛」は1791年にモーツァルトが作曲した生涯最後のオペラです。舞台は古代エジプト。 ある日、王子タミーノは大蛇に襲われてしまいます。夜の女王の従者三名に助けられた彼は、女王から「娘のパミーナがザラストロに誘拐された、救い出してきて」と依... 2020.02.20 歴史古典文学
画家 悪女フリートの絵画9点。地獄へ踏み込み怪物を蹴散らす、フランドル地方の強き女 「悪女フリート」は意地の悪い女や激怒する女などを象徴した、フランドル地方(オランダやベルギー)における諺をもとにして生じた存在です。フリートは恐い女を凝縮して概念化した存在だと思っていただければいいと思います。 15~6世紀頃のフランドルは... 2020.02.13 画家中世・ルネサンス
ヒエロニムス・ボス 「ヒエロニムス・ボスの世界」書籍の概要と感想!絵画のドアップがみられる素敵な本 2019年12月に発売された書籍「ヒエロニムス・ボスの世界 ‐大まじめな風景のおかしな楽園へようこそ‐」を読んでみました! この書籍はブリュッへ美術館館長であるティル=ホルガ―・ボルヒェルトさんが、ボス没年の500年記念である2016年に書... 2020.02.06 ヒエロニムス・ボスグッズ系
聖書 父なる神の絵画13点。人間の所業を見透かし裁く、宗教の礎である世界の創造主 「神」。それは人間が想像を絶するような絶対的で超越的な存在であり、崇拝する対象。 ユダヤ教、イスラム教、キリスト教において神は唯一とされ、神と同列の存在はいないとされています。唯一神の名は「ヤハウェ」や「エホバ」と呼ばれており、慈悲深くも厳... 2020.01.30 聖書旧約聖書
近世・近代 眠る子供の絵画13点。天使やクピド、イエス、死などの象徴として眠る無垢な子供達 すやすやと気持ちよさそうに眠る幼い子供。多くの人はその子を愛らしく感じ、世間の垢にまみれていないピュアな存在であるように思うのではないでしょうか。幼い子供は現代でも純粋無垢の象徴とされていますね。 それは過去の西洋でも同様で、子供は純粋の象... 2020.01.23 近世・近代図像学・技法
神話・伝承 戦うヘラクレスの絵画13点。獅子に怪物に巨人に対し、組み付き荒ぶる筋肉英雄 ギリシャ神話の代表的な英雄の一人であるヘラクレス。 彼の特徴は何といってもその力強さであり、筋肉ムキムキのガタイでネメアーの獅子やヒュドラ、大猪、巨人アンタイオスなどを仕留めました。ヘラクレスの物語は多々ある中で、彼の象徴ともいうべき「つか... 2020.01.16 神話・伝承ギリシャ神話
中世・ルネサンス どうしてこうなった宗教画13点。どこか不自然で突っ込みたくなる聖なる方達【第三弾】 イエス・キリストや聖母マリア、天使、聖人などが描かれた宗教画は、信仰してきた対象を描くゆえに、神秘的で荘厳、均整のとれた美しい作品である場合がほとんどです。彼等の姿はほぼ形式化され、画家が異なれどもよく似た姿で描かれてきました。その表情も思... 2020.01.09 中世・ルネサンス新約聖書
中世・ルネサンス 太陽の輝き〈Splendor Solis〉の挿絵13点。錬金術の極意が綴られた華麗なる写本 あけましておめでとうございます。2020年最初の記事はこちらになります。 太陽の輝き〈Splendor Solis〉は、15世紀のドイツの錬金術師であるサロモン・トリスモジン〈Salomon Trismosin〉 に由来する、美しい挿絵が描... 2020.01.02 中世・ルネサンス挿絵
歴史 ユダヤの英雄ユダ・マカバイの絵画12点。エルサレムを奪還し宗教と地を守った豪勇 ユダ・マカバイは前2世紀頃に生きたとされる、ユダヤの民族的英雄です。旧約聖書の「マカバイ伝」に登場します。 セレウコス朝シリアの王アンティオコス4世エピファネスはエルサレムを占領し、ユダヤ教を迫害して神殿を略奪し、偶像崇拝を強要しました。憤... 2019.12.26 歴史旧約聖書
歴史 不気味な静物画の絵画13点。静寂の画面に配置された自然の恵みという生活の糧 静止した自然物や人工物を自由に配置し、画面を構成する西洋画のジャンルの一つである静物画。 静物画といえども対象物、込められた意味などでカテゴリーは細かく分けることができ、コレクションやヴァニタス(虚しさの寓意)、果物や花束、台所や晩餐の品物... 2019.12.19 歴史図像学・技法
神話・伝承 フローラの絵画13点。美を表現する媒体として描かれたローマ神話の花と豊穣の女神 フローラはローマ神話に登場する花と豊穣、春の女神です。ギリシャ神話のニュムペーであるフロリスと同一視されています。 詩人オウィディウスによると、西風の神ゼピュロスは彼女を見初めてイタリアへとさらい、二人は結婚しました。フローラは花園で暮らし... 2019.12.12 神話・伝承ギリシャ神話
聖書 エマオへの途上と晩餐の絵画13点。復活したキリストが弟子の旅に同行する奇跡 エマオへの途上と晩餐は、二人の弟子の旅に復活したキリストが同行するという、新約聖書で語られる物語です。 キリストが復活した日の午後、弟子のクレオパともう一人の弟子はエルサレムからエマオへと向かって旅をしていました。二人は救世主の磔刑と復活の... 2019.12.05 聖書新約聖書
近世・近代 イランの悪魔の呪文書の挿絵18点。12星座を司る、ゆるキモかわいい悪魔たち ぽよーんとした表情のゆるい三つ首の悪魔。この挿絵は、20世紀初頭のイラン中部のイスファハンで手掛けられた呪文書に書かれています。その本には悪魔を扱う際の呪文や、退魔の呪文が書かれており、豊富な挿絵が付けられています。また、挿絵の中には十二星... 2019.11.28 近世・近代挿絵