ヒエロニムス・ボスの絵画に登場する、怪物のクッキーを作ってみました!
4月18日に「バベルの塔展」が始まり、もうすぐヒエロニムス・ボスの作品2点がお目見えになります。何かやりたいなぁ・・・と思っていた私に天啓が舞い降りました。「そうだ、怪物クッキーを作ろう!」と思い立ったら早速下書きをし、慣れないクッキーづくりをしました。行き当たりばったりのクッキングでしたが、大失敗せずにどうにか人様に見せられるレベルになりましたので、ご紹介します。
6種類の怪物クッキーの制作工程をご覧ください♪
まず、クッキーの生地を作ります。
私はお菓子の本を参考にして作りました。作り方は以下の通りです。
1. 白生地用と黒生地用の二つのボールを用意。
2. 各ボールにバター(100g)を常温に戻してよく練り、砂糖(50g)を入れて混ぜる。
3. 卵黄(1/2)とバニラエッセンス(適量)を入れる。
4. ふるいにかけた薄力粉(白150g、黒140g)を入れ、よく混ぜる。
5. 黒生地用の方にココア(大さじ2)を入れる。
6. 二色になった生地を丸めてサランラップへ入れ、3分の1を切りとる。
7. 3分の1の二つを混ぜ合わせ、中間色を作る。
8. 冷蔵庫で30分~1時間ほど寝かせる。
すると、こんな感じになると思います。白、灰、黒の三色ができあがりました。これで怪物を作っていきます。
私はココアが家になくて、かわりにスティックタイプのココアオレがあったのでそれを入れてみました。そうしたらブツブツになってしまいました・・・。怪物らしくて結果オーライかな!?
ネットで調べるとクッキーの作り方は沢山でてきますので、自分の好きな作り方でも全然構いません。
以下の下書きを元にして、クッキーを作っていきます。なるべくシンプルに描いたつもりでしたが、私はまだクッキーの難しさを理解していませんでした。
怪物は左上から、
・ 頭足人グリロス (最後の審判)
・ 船になった魚の怪物 (聖アントニヌスの誘惑)
・ 鳥の怪物 (快楽の園)
・ 耳の怪物 (快楽の園)
・ 木男 (快楽の園)
・ レターバード (聖アントニヌスの誘惑)
いざ作ってみると結構難しい!クッキングシートの下に下書きを入れ、その上に生地を乗せていく方法でやりました。生地は外の温度や手の熱で柔らかくなっていきますので、三つに切り分けて使用しました。私はバターナイフを使いましたが、爪楊枝や竹ひご、ヘラなどがあれば便利だと思います。大きさにもよりますが、この分量の生地で大体30~40体程度の怪物ができると思います。私は白色と中間色をよく使い、黒色が余り気味だったので、最初に生地に色付けをする際、分量を調節しても良いと思います。
三色の色を使い分け、崩れゆく形を必死に整え、うわー!失敗したー!となりながら制作しました(笑)たくさん作ることを目標としていましたが、各三体ずつ作って沈没。(お魚さんは二体しかできず)
そして決死の覚悟で完成した怪物の生地はこちら!
怪物をあちこちに作ってしまったので、鉄板の中に入らずにクッキングシートがバラバラになってしまいました(汗)作る際はご注意を!←そんなことをするのは私だけかな・・・。
鳥の怪物と耳はなんとなくできましたが、グリロスは散々のできになってしまいました。訳が分からなくなって途中下書きを無視した場所があります。^^;
レターバードの耳にはゴマを散らしました。木男の顔がやばい、やばすぎるよ・・・。
渾身の力で作った生地を余熱ありで170度、二段の電子レンジで14分焼けば、怪物クッキーがあっという間に完成!
ちゃんちゃらりーん♪
思ったより上手に焼けました!完成してみればいい感じに見えるじゃないですか!ですが、細いパーツが多かったので、木男の頭を持ち上げた瞬間にバグパイプの先っちょがぽきっと折れてしまいました・・・。もっと分厚く作らなきゃダメだったのね。
でも、行き当たりばったりの怪物クッキーは個人的に成功でした!味も甘さの中に少し塩味があって、さくさくとしてとても美味しかったです。怪物を頭からばりばり食べましたよ(笑)
500年後の日本人の女が、絵画に登場する怪物のクッキーを作っているとヒエロニムス・ボスが知ったら、どう反応するのでしょうか。ドン引きしてしまうでしょうか。「面白いものを作ったね」と笑って許して下さることを信じています。また、懲りずに他の怪物料理も作ってみようかな~と思っています。ケーキとか、キャラ弁とか。できたらフルコースなんかも楽しそうです。
興味を持ってくださった方はぜひ、オリジナルの怪物クッキーを作ってみてくださいね。お便りと写真待ってます!←ぇ
【 コメント 】
>> オバタケイコ様へ
こんばんは^^
ボス愛がこじれて、こんな事をやるまでに至りました(笑)
人からのプレゼントや旅行土産だと勿体なくて食べれませんが、自分作だと気にせず食べられます。
お菓子作りは初心者なくせに、怪物クッキーを作っちゃった私です^^;
実は(?)そうなんです。怪物が大好きで、女子力をどこかへと置いてきてしまいました(ノωノ)
いやぁ、素晴らしいです。ボス愛がよお~く伝わってきました。ここまでやるか!とつい笑ってしまいました。勿体なくて食べられそうにないです。私もお菓子作りしますが、怪物は作った事ないです。(笑)それと、勝手に男性だと思っていましたが、女性だったのですね。(^-^)
>> 手作りを愛する人様へ
こんばんは^^
毎回読んでいただきありがとうございます!
小説もクッキーも細部の製作は難しいですね。
お菓子作りは初心者なので、なおさら苦闘しました(笑)
次はボスの怪物アートのホットケーキを、ぜひ召し上がっていただく思っています!
扉園さん、おはようございます。
『粘液製菓』『留学星』拝読。
手作りの美味しいクッキーをいただいた時のような爽やかな読後感です。
クッキーの形を楽しみながら、そして製作者の苦闘(!)を思いながら、
食べてしまうのがもったいないような気持ちで一口一口いただきました。
ごちそうさまでした。