聖人 | メメント・モリ -西洋美術の謎と闇-

聖人

歴史

聖コスマスと聖ダミアンの絵画12点。亡きエチオピア人の脚を移植した双子の聖人

聖コスマスと聖ダミアン(ダミアヌス)は、医学や薬剤を司る双子の聖人です。彼等は3世紀頃に生きたアラブ人で、キリスト教に改宗し、無償で医療や手術を行っていました。 黄金伝説には、このような話があります。ローマの教会に仕える男性は、片脚を癌に侵...
新約聖書

シチリアの聖アガタの絵画13点。乳房を切り取られる拷問を受け、殉教した聖女

シチリアの聖アガタは、3世紀頃に生きたとされる聖女です。 シチリア島のカタニアの貴族として生まれた聖アガタ。美しく教養がある彼女は、ローマ人の権力者から結婚を申し込まれたものの拒否します。怒った権力者は彼女をキリスト教徒という理由で告発し、...
聖書

クレルヴォーの聖ベルナルドゥスの絵画12点。マリアの彫像から母乳を飲む奇跡

クレルヴォーの聖ベルナルドゥスは12世紀頃に生きたフランスの神学者です。 ベルナルドゥスはフォンテーヌで騎士の息子として生まれました。母が信仰厚き人であったので、彼は修道院に入ることを希望し、20代の頃にシトー修道院へと足を踏み入れます。そ...
新約聖書

聖人の法悦の絵画14点。天使やキリストに遭遇する幻視をした者に生じる恍惚感

法悦(ほうえつ)は、宗教の教えを聞いたり、信仰することで心に喜びを感じることです。陶酔感や恍惚感をもたらすこともあります。 天使やイエス・キリストの幻視に遭遇した際、何名かの聖人は法悦を体験したとされています。代表的なのは聖テレジアという聖...
新約聖書

聖パウロ(サウロ)の絵画13点。キリストを幻視した奇跡により改心し、殉教した聖人

聖パウロは1世紀頃に生きたキリスト教の迫害者でしたが、幻視の奇跡により改心した聖人です。ユダヤ名はサウロで、新約聖書の著者の一人とされています。 新約聖書の「使徒行伝」によると、サウロ(パウロ)はエルサレムのラビ(宗教指導者)の元で学び、熱...
聖書

聖ルカの絵画14点。福音書を手掛け聖母マリアを描いたとされる画家の守護聖人

聖ルカは、新約聖書の「ルカによる福音書」と「使徒列伝」の作者とされる聖人です。 「コロサイ書」や「ルカによる福音書への反マルキオン的序文」には「職業は医者」と記述があり、彼の職業は医者と考えられてきました。その為、聖ルカは医者や薬剤師の守護...
聖人

聖エラスムスの絵画14点。拷問に耐えたが、巻き取り棒で腸を出されて殉教した聖人

聖エラスムスは3~4世紀頃に生きたとされる、カトリックの聖人です。アンティオキアのエラスムスとも呼ばれ、生きながらに腸を巻き取られて殉教したとされています。 聖エラスムスはシリアのアンティオキアの司祭でした。彼はキリスト教を迫害しているロー...
新約聖書

ロンギヌスの槍に関する絵画13点。キリストを突き刺したローマ兵の伝説なる聖遺物

ロンギヌスの槍は、キリストの磔刑時において彼が息を引き取ったのかを確認する為に、脇腹を刺したとされている槍です。聖槍とも呼ばれています。 伝説によると、槍の所有者であるロンギヌスはローマ兵であり白内障を患っていました。槍を脇腹に刺したところ...
聖書

聖ウルスラの絵画13点。ローマ巡礼後のケルンで大勢の乙女と共に殉教した聖女

聖ウルスラは4世紀頃に生きたとされる、ブリタニア出身の伝説の聖女です。 「黄金伝説」によると、ブリトン人の王の娘であったウルスラは、異教徒であるイングランドの王子に求愛されます。彼女は結婚を承諾する条件として、「キリスト教徒に改宗する」「十...
聖書

十二使徒 聖アンデレの絵画13点。布教に励み、X字型の十字架に架けられた聖人

聖アンデレは新約聖書に登場し、十二使徒のうちの一人です。 「マルコによる福音書」によると、ガラリヤで兄弟のペトロ、ヨハネとヤコブと共に漁をしていたところ、キリストが現れて教えを説いた途端に、不漁続きだった網に大量の魚がかかりました。彼等が驚...
歴史

イグナチオ・デ・ロヨラの絵画13点。ザビエル達とイエズス会を創設した元軍人の聖人

イグナチオ・デ・ロヨラ(1491-1556)はイエズス会の創設者の一人であり、初代総長の修道士です。 バスク地方のギプスコアにある城で生まれた彼は、12兄弟の末っ子でした。15歳の時に親戚の騎士の従者のとなり、20代後半の頃には軍人として各...
聖書

聖フロリアンの絵画13点。火炙りされて川に沈められた、消防を司る軍司令官の聖人

聖フロリアン(聖フロリアヌス)はローマ帝国時代の聖人です。 現在のドイツ・バイエルン地方の軍司令官であった彼は、消防団も率いていました。帝国側はキリスト教の崇拝を辞めさせる為にアキリヌスを送り出しました。アキリアヌスはローマの神々の信仰を強...
新約聖書

マグダラのマリアの悔悛の絵画13点。己の罪を反省する聖女を描いた、人気の主題

マグダラのマリアは自らの罪を悔い改め、キリストに付き従った聖女です。 キリストが磔刑され、三日後に復活して天へと昇った後、彼女は兄のラザロと姉のマルタと一緒にフランスのマルセイユへと渡りました。そこで布教活動を行い、晩年には洞窟で隠遁生活を...
新約聖書

使徒ヨハネの絵画14点。十二使徒であり福音書記ともされる、キリストの愛弟子

使徒ヨハネは新約聖に登場するキリストの弟子です。十二使徒の一人であり、洗礼者ヨハネと区別する為に「使徒」や「福音記者」などの肩書きを付けています。 彼は兄のヤコブと一緒にガラリヤで漁師を営んでいましたが、キリストと出会って弟子となりました。...
新約聖書

マグダラのマリアの絵画13点。罪を悔悛しイエス・キリストと共に歩んだ愛深き聖女

マグダラのマリアは新約聖書に登場する、キリストに付きそう聖女です。聖母マリアと混同を避ける為、出身地を前に冠してマグダラのマリアと呼んでいます。 一説にはキリストの友であるラザロとマルタの姉妹とされています。富と美貌によって快楽に溺れ、「罪...
新約聖書

聖カタリナの神秘の結婚の絵画13点。聖母に導かれ、イエス・キリストと結婚した聖女

アレクサンドリアの聖カタリナは(287-305年)は「十四救難聖人」に数えられ、イエス・キリストと結婚した聖女とされています。 アルメニア王の娘として生を受けた彼女は、周囲の者から結婚して欲しいと催促されても頑なに拒否していました。カタリナ...
聖書

アレキサンドリアの聖カタリナの絵画14点。車輪の拷問器具を壊した知的な聖女

アレクサンドリアの聖カタリナ(287-305年)は「十四救難聖人」に数えられる聖女です。シエナの聖カタリナという同名の聖女がいる為、アレクサンドリアと出身地を前に付けて区別しています。 アルメニア王の娘として生まれた彼女は最高の教育を受け、...
聖書

聖女アポロニアの絵画14点。歯を全部抜かれて殉教した、歯にまつわる守護聖人

アポロニアはローマ時代のアレクサンドリア(エジプト)で、歯を抜かれて殉教した聖女です。 彼女はキリスト教会内で非常に尊敬を集めていました。しかし、248年のローマ建国1000年祭の式典で、詩人が「災難が降りかかるだろう」と予言します。それに...
新約聖書

使徒トマスの疑いの絵画15点。キリストの復活が信じられず、傷口に指を入れてしまう

「疑い深いトマス」という主題は、本当にキリストが復活したかどうかを疑った使徒トマスが、手や脇腹の傷を見て触ったことで信用した物語です。 ゴルゴダの丘にて磔刑されて三日後、キリストは墓石の中より復活を果たしました。マグダラのマリアや女性たち、...
聖書

聖ヒエロニムスの絵画16点。聖書をラテン語に翻訳し、ライオンを助けた過激な聖人

聖ヒエロニムス(347年頃―420年)は聖職者と神学者であり、聖書をラテン語に翻訳しました。本名はエウセビウス・ソポロニウス・ヒエロニムス。 彼は現在クロアチアになっている地帯ダルマティアに生まれました。始めはキリスト教に興味がなく、古典を...