【作品23点】ルネサンス期の怪物をサルバドール・ダリが加工したら、未知との遭遇に | メメント・モリ -西洋美術の謎と闇-

【作品23点】ルネサンス期の怪物をサルバドール・ダリが加工したら、未知との遭遇に

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 教科書に書かれたイラストや肖像画に落書きをした経験はおありでしょうか? 私はあります。偉人の顔や背景に色んな落書きを施したのはいい思い出です。そういった事をシュールレアリスムの大御所、サルバドール・ダリはやっちゃいました。
 この作品は1565年に出版された「パンタグリュエルの滑稽な夢」という画集に掲載された、奇妙な怪物が元になっています。言うなれば、ルネサンス期の作品にダリ風の落書きを施してしまったのです。リトグラフと鉛筆で描かれた、シュールレアリスム炸裂の作品を見てみてください。一部下ネタのような描写がありますので、注意です。
→  元のルネサンス期の作品を見たい方はこちら

 

怪物の足場に潜む怪物は、現代美術の申し子・・・。

古典と現代が入り交ざる。セクシー女性やハーピーのような怪物が。

無意識的なイメージが乱立したダリ節が至るところに。

元の作品を呑み込まんとしている、ダリの加工。

卵を被ったおじさんが、やけに紳士的に見えてしまう恐怖。

グロと耽美、奇妙と滑稽が入り混じった凄まじい作品たち。

調和しているのか喧嘩しているのか微妙なところですが、新たな境地に至っているのは確かな作品です。どんなモチーフでもダリ風にしてしまうのが、きっとダリの伝説なのでしょう。

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