バロックの巨匠ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ(1571-1610)。彼は波乱万丈な人生で夭逝しながらも、明暗の激しい劇的な作風を生み出し、後世に多大な影響を与えました。
そして今回、「カラヴァッジョ展」が2019~2020年にかけて、札幌、名古屋、大阪の三都市を巡るそうです!日本初公開である3点を含む、約10点のカラヴァッジョ作品が展示される予定です。彼の作品は60点ほどしかないとされており、その中の10点が日本に来るのだから物凄いことですよね。ただ、日本初公開の作品は各都市一点ずつしか巡回しないようです。
早速どんな作品が来るのか覗いてみましょう!
「病めるバッカス 1594年」 【【札幌限定出展】】
カラヴァッジョがまだ20代の時の作品で、自画像であると考えられて
います。画家はこの時病気にかかっており、半年間病院に入院
していたそうです。(マラリアだった可能性がある)ブドウを持って
こちらを見つめる視線は何かを訴えかけているようです・・・。
「ゴリアテの首を持つダヴィデ 1610年」 【【名古屋限定出展】】
旧約聖書より、未来のイスラエル王である少年ダヴィデは敵将
ゴリアテを倒し、首を斬り落としたという物語。ゴリアテの首は
自らの肖像画だとされており、額にある傷はナポリで襲われた時に
付いた傷であるそう・・・。その表情は絶望なのか虚無なのか・・・。
「ホロフェルネスの首を斬るユディト 1599年」 【【大阪限定出展】】
旧約聖書より、ユディトという女性が祖国の為に敵将軍に
色仕掛けをして、寝首を掻くという物語。数多くユディト作品は
ありますが、生々しい血しぶきは、波乱に満ちたカラヴァッジョ
だから描けるリアルさですね。この作品が日本に来るなんて!
「法悦のマグダラのマリア 1606年」
聖母マリアと同名でありながらも、罪深き女とされるマグダラのマリア。
彼女は罪を悔い、キリスト教に帰依して彼と共に布教に専念します。
カラヴァッジョのこの作品は神に救われる恍惚を表現しており、
マリアは半ば死に瀕している人のようにぐったりとしていますね。
現時点で分かる、来日作品は以上になります。まだ4点。あとの6点はどの作品になるのでしょうかね?個人的にはキリストの捕縛やサロメ、ナルキッソスやメデューサなどが来てくれたら嬉しいな。
同時代の画家やカラヴァッジョ派の作品も約30点がやって来るそう。作品はどのような感じになるのでしょうか。神話や聖書の劇的な作品を求むです!まだまだ謎に包まれている「カラヴァッジョ展」ですが、詳細が分かり次第追加していきたいと思います^^
以下に開催される美術館の概要を掲載しますので、こちらもチェックです!
<札幌展>
開催期間:2019年8月10日〜10月14日
会場:北海道立近代美術館
住所:札幌市中央区北1条西17丁目
公式HP:https://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/hk/knb/exhibition/schedule_H-31.htm
<名古屋展>
開催期間:2019年10月26日〜12月15日
会場:名古屋市美術館
住所:名古屋市中区栄二丁目17番25号(芸術と科学の杜・白川公園内)
公式HP:https://www.art-museum.city.nagoya.jp/exhibitions/temporary_ex
<大阪展>
開催期間:2019年12月26日〜2020年2月16日
会場:あべのハルカス美術館
住所:大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16階
公式HP:https://www.aham.jp/exhibition/future/
→ ユディトについての絵画を見たい方はこちら
→ ダヴィデとゴリアテについての絵画を見たい方はこちら
→ 生首についての絵画を見たい方はこちら
→ マグダラのマリアについての絵画を見たい方はこちら
【 コメント 】
>> 季節風様へ
こんばんは^^
こんな有名な画家&作品が近場へ来ることは珍しいので、ラッキーですよね♪
名古屋ではユディトが来ないので残念です…。
始めは展覧会ごとに作品が分かれているとは思っていなくて、全部見れないのかぁ…とショックでした(> <) 売店を見て回るのも面白いですよね^^ ついついメモ帳とかファイルとか買っちゃいます。
カラバッジョ展が私の家の近くの駅から電車で三十分のハルカスに来るなんて、しかもユディトも来ると思うとこんなラッキーなことは無いです。
鑑賞終えてからの売店も楽しみです。カラバッチョの作品に因んだ物がたくさん売ってるのかなと期待します。
>> 美術を愛する人様へ
カラヴァッジョ展のHPにしばらく行っていませんでしたが、そのような事になっていたとは…(> <) 開催期間に間に合わないのは酷いですね。 詳細を読んでみると、遅延の原因がイタリア政府の搬出許可の手続きが遅れている為とされていますが、そういった想定外の事態を想定して、早期の準備対応をして欲しかったです。 開催して一週間が経ちますが、一日でも早く作品が到着して欲しいですね。 名古屋の前売り券を買ってしまったので、これ以上のトラブルのない事を祈っています。 (出展数は全41点なのですね。想像より少ないかも^^;) イタリア政府や大使館を通して手続きをしているから、作品は真筆であると思いますが…。 現代では鑑定技術も進歩しておりますし、真筆の個人蔵も結構あると個人的には認識しています。 ですが、過去には真筆だと思ったら偽物だったり、偽物と断定したら本物だったりと、間違いが多いのも事実で、仰られたようにカラヴァッジョは贋作が多いので、真筆ではなくなる未来もあるのかもしれません。
カラバッジョ、人気作家だけあって贋作も多いっていうね。今回出品のリュート弾き個人蔵って初めて知ったけど。真筆?怪しくない?前回も個人蔵が多く、全作品集に載ってなく、主催者は新発見って謳ってたね。
今回も個人蔵が多いけど真筆?
カラバッジョ展、出品作品全リストが発表されないね。
41点出品の内8点も来ないって酷くない?
呼び屋の交渉中心責任はどこ?
騙されたの?詐欺にあった?
他の会場でも同じ事にならない?
>> せめて横浜あたりまで来てくれれば( ̄▽ ̄)様へ
こんばんは^^
首都圏を通らないのも珍しいですよね。
よろしければ名古屋にカモンです!
目元はそれとなく似ている気もしますが、別人といっても差し支えないような変貌ぶりですよね。
病気になりながらも懸命に生きた20代と、罪を犯して生に疲れて死期を悟った38歳…。
この変化はカラヴァッジョの人生が、どんなに辛くて大変であったかが分かるような気がします。
顔出し看板のキャッチフレーズは「ユディトに騙されたっ!」もしくは「君も生首になれるっ!」でしょうか(笑)
これを出した途端に美術館、大炎上しますねw
(ゴリアテはちょっとやってみたい気もする…。←ぇ)
関東は素通りされてしまうのかしら……
ところで、バッカスに髭を生やして額に傷つけたら、ホロフェルネスになるのですね。なんだかふしぎです。
……もしかして、最近はやりの撮影用顔出し看板は、ホロフェルネスかゴリアテかしら……w